電験三種機械:誘導機・同期機」一問一答(全47問)

第三種電気主任技術者(電験三種)の「機械:誘導機・同期機」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は電験三種のドリルへ。

問題データ最終更新 2026-08-09

1定格周波数50Hz、極数4の三相誘導電動機が、すべり4%で運転している。このときの回転子の回転速度[min^-1]として、最も近い値はどれか。

  1. a1450
  2. b1560
  3. c1440
  4. d1500
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正解:c. 1440

同期速度は Ns=120f/p=120×50/4=1500 min^-1 であり、回転速度は N=(1-s)Ns=0.96×1500=1440 min^-1 となる。1500 とするのは同期速度そのもので、すべりを考慮していないため誤り。1560 は同期速度を超えており、この状態は電動機ではなく誘導発電機の領域となるため誤り。1450 はすべり約3.3%に相当し、与えられた条件の4%と一致しないため誤りである。

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2三相誘導電動機の回転磁界に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a回転磁界の回転速度は、電源電圧が高いほど速くなる。
  2. b空間的に電気角120度ずつずらして配置した三相巻線に三相平衡電流を流すと、大きさが一定で一定速度で回転する磁界が生じる。
  3. c回転磁界の回転速度(同期速度)は、電源周波数に比例し、極数に反比例する。
  4. d回転磁界の回転方向は、三相電源のうち任意の2線を入れ替えることによって逆転する。
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正解:a. 回転磁界の回転速度は、電源電圧が高いほど速くなる。

同期速度は Ns=120f/p で決まり、電源電圧の大小には無関係であるため、電圧が高いほど回転磁界が速くなるとする記述が誤りである。電圧は磁束の大きさやトルクの大きさには影響するが、回転磁界の速度は変えない。三相平衡電流によって振幅一定の回転磁界が生じること、2線の入替えで回転方向が反転すること、周波数に比例し極数に反比例することは、いずれも正しい記述である。

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3極数6、電源周波数50Hzの三相誘導電動機が、回転速度970 min^-1 で運転している。このときのすべりと、二次側(回転子回路)に流れる電流の周波数の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. aすべり97%、二次周波数48.5 Hz
  2. bすべり6%、二次周波数3.0 Hz
  3. cすべり3%、二次周波数50 Hz
  4. dすべり3%、二次周波数1.5 Hz
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正解:d. すべり3%、二次周波数1.5 Hz

同期速度は Ns=120×50/6=1000 min^-1 なので、すべりは s=(1000-970)/1000=0.03=3%。二次周波数は f2=s·f=0.03×50=1.5 Hz となる。二次周波数を電源周波数と同じ50Hzとするのは回転子が停止した s=1 の場合であって運転中には当てはまらず誤り。すべりを6%とするのは同期速度の求め方を誤ったもの。97%は回転速度の同期速度に対する比であってすべりではないため誤りである。

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4三相誘導電動機の二次入力が15.0 kW、すべりが4%であるとき、二次銅損と機械的出力の組合せとして正しいものはどれか。ただし、機械損は無視する。

  1. a二次銅損 0.60 kW、機械的出力 15.0 kW
  2. b二次銅損 6.00 kW、機械的出力 9.00 kW
  3. c二次銅損 0.63 kW、機械的出力 15.6 kW
  4. d二次銅損 0.60 kW、機械的出力 14.4 kW
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正解:d. 二次銅損 0.60 kW、機械的出力 14.4 kW

二次入力P2、二次銅損Pc2、機械的出力Pmの間には Pc2=sP2、Pm=(1-s)P2 の関係がある。Pc2=0.04×15.0=0.60 kW、Pm=0.96×15.0=14.4 kW となる。機械的出力を15.0 kWとするのは二次銅損を差し引いていないため誤り。二次銅損6.00 kWはすべりを40%として計算した値であり条件と合わない。機械的出力15.6 kWは二次入力を上回っており、エネルギー保存に反するため誤りである。

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5三相誘導電動機が、すべり4%で機械的出力9.60 kWを発生している。このときの二次入力[kW]と二次銅損[kW]の組合せとして、正しいものはどれか。ただし、機械損は無視する。

  1. a二次入力 10.0、二次銅損 0.40
  2. b二次入力 9.22、二次銅損 0.37
  3. c二次入力 9.98、二次銅損 0.40
  4. d二次入力 10.0、二次銅損 0.60
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正解:a. 二次入力 10.0、二次銅損 0.40

Pm=(1-s)P2 より P2=Pm/(1-s)=9.60/0.96=10.0 kW。二次銅損は Pc2=sP2=0.04×10.0=0.40 kW となる。二次入力を9.98 kWとするのは出力に4%を掛けて加算した近似であり、(1-s)で除する正しい計算になっていないため誤り。二次銅損0.60 kWは二次入力が15 kWのときの値で本問と整合しない。二次入力9.22 kWは機械的出力より小さく、損失が存在することと矛盾するため誤りである。

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6三相誘導電動機の二次入力に対する機械的出力の比(二次効率)を表す式として、正しいものはどれか。ただし、すべりをsとし、機械損は無視する。

  1. a1 - s
  2. bs
  3. cs/(1 - s)
  4. d1/s
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正解:a. 1 - s

二次入力P2に対し二次銅損はsP2、機械的出力は(1-s)P2であるから、二次効率は Pm/P2=1-s となる。s は二次入力に対する二次銅損の割合を表す量であって二次効率ではないため誤り。1/s はすべりが1未満のとき1を超える値となり、効率としてあり得ないため誤り。s/(1-s) は二次銅損と機械的出力の比を表す式であり、二次効率とは異なるため誤りである。

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7極数4、電源周波数60Hzの三相誘導電動機が、トルク200 N・mを発生している。このときの二次入力(同期ワット)[kW]として、最も近い値はどれか。

  1. a35.8
  2. b31.4
  3. c40.0
  4. d37.7
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正解:d. 37.7

同期速度は Ns=120×60/4=1800 min^-1、同期角速度は ωs=2π×1800/60≒188.5 rad/s である。二次入力は同期ワットで表されるので P2=T·ωs=200×188.5≒37.7 kW となる。31.4 kWは1500 min^-1(50Hzの場合)の同期角速度を用いた値であり条件と合わない。35.8 kWや40.0 kWは T·ωs の値と一致せず、端数処理の範囲を超えて外れているため誤りである。

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8巻線形三相誘導電動機の比例推移に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aかご形回転子でも、外部から二次抵抗を挿入することによって比例推移を利用できる。
  2. b二次回路に適当な値の抵抗を挿入すると、始動時に最大トルクを発生させることができる。
  3. c二次回路の抵抗を変えても、発生しうる最大トルク(停動トルク)の大きさは変わらない。
  4. d二次回路の抵抗を大きくすると、同じトルクを発生するすべりは抵抗にほぼ比例して大きくなる。
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正解:a. かご形回転子でも、外部から二次抵抗を挿入することによって比例推移を利用できる。

比例推移は、スリップリングを介して二次回路に外部抵抗を接続できる巻線形回転子で利用できる特性である。かご形は回転子導体が端絡環で短絡されており外部抵抗を挿入できないため、かご形でも利用できるとする記述が誤りである。トルクが r2/s の関数となることからすべりが抵抗に比例して移ること、最大トルクの値自体は二次抵抗に無関係であること、抵抗調整で始動時に最大トルクを得られることは正しい。

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9巻線形三相誘導電動機の二次巻線1相当たりの抵抗が0.050 Ωであり、全負荷時のすべりは2.5%である。始動時(すべり1)に全負荷時と同じトルクを発生させるために、二次回路1相当たりに挿入すべき外部抵抗[Ω]の値として、正しいものはどれか。

  1. a2.00
  2. b2.05
  3. c0.050
  4. d1.95
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正解:d. 1.95

比例推移により、同一トルクを得る条件は r2/s が一定であることである。0.050/0.025=(0.050+R)/1 より 0.050+R=2.00 となり、R=1.95 Ωが求める外部抵抗である。2.00 Ωは二次巻線抵抗を含めた二次回路全体の抵抗であって、挿入すべき外部抵抗ではないため誤り。0.050 Ωは元の巻線抵抗そのもので条件を満たさない。2.05 Ωは合計値にさらに巻線抵抗を加えた誤りである。

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10極数4、電源周波数50Hzの巻線形三相誘導電動機が、全負荷時にすべり4%で運転している。負荷トルクを一定に保ったまま、二次回路の抵抗の合計が元の2倍となるように外部抵抗を挿入した。このときの回転速度[min^-1]として、正しいものはどれか。

  1. a1500
  2. b1410
  3. c1380
  4. d1440
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正解:c. 1380

比例推移により、二次抵抗が2倍になると同一トルクを発生するすべりも2倍となり s=0.08 となる。同期速度は Ns=120×50/4=1500 min^-1 であるから、N=(1-0.08)×1500=1380 min^-1 となる。1440 min^-1 は抵抗挿入前のすべり4%に対応する速度であるため誤り。1410 min^-1 はすべり6%に相当し比例関係と合わない。1500 min^-1 は同期速度でトルクを発生できないため誤りである。

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11三相誘導電動機のL形等価回路において、一次側に換算した二次抵抗が0.030 Ω、一次側から見た漏れリアクタンスの合計が0.300 Ωであった。一次抵抗を無視するとき、最大トルクを発生するすべりの値として、最も近いものはどれか。

  1. a0.010
  2. b0.030
  3. c0.100
  4. d0.300
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正解:c. 0.100

一次抵抗を無視したL形等価回路では、等価二次抵抗 r2'/s と漏れリアクタンス x が等しくなるときに最大トルクとなるので、sm=r2'/x=0.030/0.300=0.100 となる。0.030 は換算二次抵抗の値そのものであり、リアクタンスで除していないため誤り。0.300 はリアクタンスの値そのもので誤り。0.010 は比を取り違えた値であり、条件式 sm=r2'/x を満たさないため誤りである。

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12定格電圧で全電圧始動したときの始動電流(線電流)が210 Aとなる三相かご形誘導電動機を、Y-Δ始動法で始動した。このときの始動時の線電流[A]と、始動トルクの全電圧始動時に対する比の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. a70 A、1/√3
  2. b121 A、1/√3
  3. c70 A、1/3
  4. d121 A、1/3
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正解:c. 70 A、1/3

Y-Δ始動では始動時に各相巻線に加わる電圧が1/√3となるため相電流が1/√3となり、Δ結線時との線電流と相電流の関係の違いも合わせて、電源側の線電流は全体で1/3になる。よって 210/3=70 A。トルクは電圧の2乗に比例するので (1/√3)^2=1/3 に低下する。121 Aは 210/√3 であって線電流の低減率を取り違えた値であり、トルク比を1/√3とするものも2乗比例を無視しており誤りである。

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13三相誘導電動機の始動法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aリアクトル始動では、始動時の電動機端子電圧を定格のα倍に下げると、始動トルクはα^2倍になる。
  2. b全電圧始動(直入れ始動)は、始動電流が定格電流の数倍に達するため、電源容量に余裕がある場合の比較的小容量の電動機に用いられる。
  3. cY-Δ始動では、始動電流は全電圧始動の1/3になるが、始動トルクは低下せず全電圧始動と同じ大きさが得られる。
  4. d始動補償器(単巻変圧器)始動では、電動機端子電圧を定格のα倍にすると、電源側の線電流はα^2倍になる。
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正解:c. Y-Δ始動では、始動電流は全電圧始動の1/3になるが、始動トルクは低下せず全電圧始動と同じ大きさが得られる。

Y-Δ始動では巻線に加わる電圧が1/√3になるため、始動電流が1/3になると同時に始動トルクも1/3に低下する。始動トルクが低下しないとする記述が誤りである。直入れ始動を電源容量に余裕のある小容量機に用いること、端子電圧をα倍にすると電圧の2乗比例によりトルクがα^2倍になること、始動補償器では変圧器作用によって電源側の電流がα^2倍になることは、いずれも正しい。

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14三相誘導電動機の等価回路に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a回転している二次回路は、すべり s を用いて一次側に換算した抵抗 r2'/s と漏れリアクタンス x2' をもつ静止した回路として表すことができる。
  2. br2'/s のうち r2' に相当する部分の消費電力が二次銅損であり、r2'(1-s)/s に相当する部分で消費される電力が機械的出力に相当する。
  3. cL形等価回路は、T形等価回路の励磁回路を一次端子側へ移した近似回路であり、電動機の一次電流や二次電流、トルクなどの特性計算が簡単になる。
  4. dL形等価回路は励磁回路を電源端に移す近似のため、すべりの小さい定格運転付近では実際と大きく異なる結果となり、特性計算には使用できない。
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正解:d. L形等価回路は励磁回路を電源端に移す近似のため、すべりの小さい定格運転付近では実際と大きく異なる結果となり、特性計算には使用できない。

L形等価回路は励磁アドミタンスを電源端に移した近似であるが、一次インピーダンスによる電圧降下が比較的小さい実用範囲では誤差が小さく、定格付近の特性計算に広く用いられている。したがって使用できないとする記述が誤りである。二次回路を r2'/s の静止回路として扱えること、r2'(1-s)/s の消費電力が機械的出力に相当すること、L形化により計算が容易になることはいずれも正しい。

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15三相誘導電動機をL形等価回路で表したところ、1相当たり、一次抵抗0.20 Ω、一次側に換算した二次抵抗をすべりで除した値が3.80 Ω、漏れリアクタンスの合計が2.00 Ωであった。1相当たりの電源電圧が200 Vのとき、負荷電流(励磁電流を除いた一次電流)[A]として、最も近い値はどれか。

  1. a33.3
  2. b44.7
  3. c50.0
  4. d52.6
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正解:b. 44.7

直列合成抵抗は R=0.20+3.80=4.00 Ω、リアクタンスは X=2.00 Ωであるから、インピーダンスは Z=√(4.00^2+2.00^2)=√20≒4.47 Ωとなり、I=200/4.47≒44.7 Aである。50.0 Aは 200/4.00 とリアクタンスを無視した値で誤り。52.6 Aは 200/3.80 に相当し一次抵抗もリアクタンスも無視しており誤り。33.3 Aは抵抗とリアクタンスを単純加算した6.00 Ωで除した値で、ベクトル合成をしていないため誤りである。

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16三相誘導電動機の速度制御に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a巻線形電動機の二次抵抗制御は、外部抵抗での損失が増えるため、速度を下げるほど効率が低下する。
  2. b一次電圧制御では、電圧を下げると同期速度そのものが低下するため、広い速度範囲にわたって効率よく速度を変えられる。
  3. c極数変換制御は、固定子巻線の接続を切り換えて極数を変える方法であり、速度は段階的にしか変えられない。
  4. d一次周波数制御では、鉄心中の磁束をほぼ一定に保つために、電圧と周波数の比をほぼ一定にして運転する。
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正解:b. 一次電圧制御では、電圧を下げると同期速度そのものが低下するため、広い速度範囲にわたって効率よく速度を変えられる。

同期速度は周波数と極数だけで決まり、一次電圧とは無関係である。一次電圧制御はトルク特性を変化させてすべりを大きくする方法であり、すべり損が増えて効率は低下するため、同期速度が低下し効率よく制御できるとする記述が誤りである。V/f一定による周波数制御、極数変換が段階的であること、二次抵抗制御では低速ほど効率が低下することはいずれも正しい。

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17定格電圧200 V、定格周波数60 Hzの三相誘導電動機を、V/f一定制御のインバータによって45 Hzで運転する。このとき電動機に加える線間電圧[V]として、正しいものはどれか。

  1. a173
  2. b133
  3. c150
  4. d200
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正解:c. 150

V/f一定制御では電圧を周波数に比例させるので、V=200×45/60=150 Vとなる。133 Vは40 Hzで運転する場合の値であり、45 Hzには対応しないため誤り。173 Vは200/√3 に近い値であって周波数比例の関係とは無関係であり誤り。200 Vのまま加えると V/f が増加して磁束が過大となり鉄心が飽和し、励磁電流が急増するため誤りである。

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18巻線形三相誘導電動機の二次励磁による速度制御のうち、二次回路に生じるすべり電力を変換装置を介して電源側へ電力として返す方式の名称として、正しいものはどれか。

  1. aセルビウス方式
  2. bワード・レオナード方式
  3. cクレーマ方式
  4. dケルビン方式
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正解:a. セルビウス方式

すべり電力を整流し、逆変換装置によって電源へ回生する二次励磁方式はセルビウス方式である。クレーマ方式はすべり電力を直流電動機などによって機械的動力として回収し主軸へ返す方式であり、電源へ電力として返すものではないため誤り。ワード・レオナード方式は発電機と直流電動機を組み合わせた直流機の速度制御法であり誘導機の二次励磁ではない。ケルビン方式という速度制御方式は存在しない。

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19単相誘導電動機に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a分相始動形では、主巻線より抵抗分を大きくした補助巻線を用いて電流に位相差をつくり、始動トルクを得る。
  2. b主巻線だけでは始動トルクが得られないため、何らかの始動装置が必要である。
  3. cコンデンサ始動形は、分相始動形に比べて大きな始動トルクが得られ、始動電流も比較的小さい。
  4. dくま取りコイル形は、構造が複雑で高価であるため、主として数十kW級の大容量機に用いられる。
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正解:d. くま取りコイル形は、構造が複雑で高価であるため、主として数十kW級の大容量機に用いられる。

くま取りコイル形は磁極の一部に短絡環(くま取りコイル)を設けるだけの簡単で安価な構造であるが、効率も始動トルクも低いため、扇風機や小形送風機など数十W程度の小容量機に用いられる。構造が複雑で大容量機に用いられるとする記述が誤りである。単相では始動装置が必要なこと、分相始動形の位相差の作り方、コンデンサ始動形が大きな始動トルクを得られることは正しい。

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20単相誘導電動機において、主巻線だけに単相電流を流したときに生じる交番磁界の扱い方(二回転磁界説)の説明として、正しいものはどれか。

  1. a交番磁界は大きさの異なる二つの回転磁界に分解でき、常に一方が他方より大きいので静止時から始動トルクが生じる。
  2. b交番磁界は周波数の異なる二つの回転磁界に分解でき、その周波数の差に相当する速度で回転子が回る。
  3. c交番磁界は静止した磁界と回転磁界との和に分解でき、その回転磁界によって始動トルクが生じる。
  4. d交番磁界は、大きさが等しく互いに逆方向へ同期速度で回転する二つの回転磁界に分解できる。
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正解:d. 交番磁界は、大きさが等しく互いに逆方向へ同期速度で回転する二つの回転磁界に分解できる。

二回転磁界説では、交番磁界を大きさの等しい正逆二つの回転磁界に分解して考える。静止時は両者によるトルクが打ち消し合って始動トルクが零となり、いったん一方向へ回れば回転方向側の回転磁界によるトルクが優勢となって運転が続く。始めから大きさが異なるとする説明や、静止磁界との和とする説明、周波数が異なるとする説明はいずれも二回転磁界説の内容と一致せず誤りである。

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21三相誘導機のすべりsと運転状態に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. asが負の値のとき、電動機は同期速度より遅い速度で回転しながら大きなトルクを発生する。
  2. b回転子が同期速度を超えて回転するとs<0となり、誘導発電機として動作する。
  3. c電動機として運転しているとき、sは0と1の間の値をとる。
  4. ds=1のとき回転子は停止しており、始動の瞬間の状態に相当する。
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正解:a. sが負の値のとき、電動機は同期速度より遅い速度で回転しながら大きなトルクを発生する。

すべりが負になるのは回転速度が同期速度を超えた場合であり、そのとき機械は誘導発電機として動作する。同期速度より遅く回転している状態は 0<s<1 であるから、sが負でありながら同期速度より遅いとする記述は矛盾しており誤りである。s=1が停止状態に対応すること、電動機領域が0<s<1であること、同期速度を超えるとs<0となり誘導発電機になることはいずれも正しい。

この問題のページ:三相誘導機のすべりsと運転状態に関する記述として

22三相誘導機を誘導発電機として運転する場合に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aすべりが0の同期速度で運転しているときに最も大きな発電出力が得られ、すべりが負になるにつれて出力は減少していく。
  2. b回転子を同期速度より低い速度で駆動すればよく、残留磁気によって自励するため、外部の交流電源や励磁用コンデンサは不要である。
  3. c回転子を同期速度より高い速度で駆動する必要があり、励磁のための無効電力を系統や並列コンデンサから供給する必要がある。
  4. d回転子の回転方向を電動機のときと逆にすれば、すべりが正のままでも同期速度以下の速度で発電機として運転することができる。
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正解:c. 回転子を同期速度より高い速度で駆動する必要があり、励磁のための無効電力を系統や並列コンデンサから供給する必要がある。

誘導発電機は同期速度を超える速度で駆動されるとすべりが負となり、機械的入力を電力に変換して送り出す。ただし自身は界磁をもたないため、励磁に必要な無効電力を系統または並列接続したコンデンサから受ける必要がある。同期速度より低い速度では電動機領域であり発電しないため、低速でよいとする記述や回転方向を逆にすればよいとする記述は誤り。すべりが0では二次に電流が流れずトルクも出力も零となるため誤りである。

この問題のページ:三相誘導機を誘導発電機として運転する場合に関する記述として

23かご形三相誘導電動機の回転子に、深溝形や二重かご形の構造を採用する主な目的として、最も適切なものはどれか。

  1. a回転子導体の断面積を減らして慣性モーメントを小さくし、始動から定格速度までの加速に要する時間を短縮すること。
  2. b回転子導体を鉄心の表面近くに浅く配置して漏れリアクタンスを小さくし、全負荷運転時の力率を改善すること。
  3. c回転子鉄心中の磁束の通路を分割して渦電流損を低減し、全負荷運転時の効率を高めるとともに温度上昇を抑えること。
  4. d回転子導体の表皮効果を利用して始動時の等価二次抵抗を大きくし、始動トルクを増すとともに始動電流を抑えること。
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正解:d. 回転子導体の表皮効果を利用して始動時の等価二次抵抗を大きくし、始動トルクを増すとともに始動電流を抑えること。

始動時は二次周波数が電源周波数に等しく高いため、深溝形や二重かご形では表皮効果によって電流が溝の外側(外側かご)に集中し、等価的な二次抵抗が大きくなる。その結果、比例推移と同様に始動トルクが増し始動電流は抑えられる。運転時はすべりが小さく二次周波数が下がるので抵抗は小さくなり効率低下も抑えられる。慣性の低減、渦電流損の低減、漏れリアクタンスの低減はこの構造の主目的ではなく誤りである。

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24周波数60Hzの電源に接続された三相同期発電機が、回転速度600min⁻¹で運転されている。この発電機の極数として正しいものはどれか。

  1. a12極
  2. b14極
  3. c8極
  4. d10極
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正解:a. 12極

同期速度はNs=120f/p[min⁻¹]で表されるので、p=120f/Ns=120×60/600=12となり12極が正しい。8極では120×60/8=900min⁻¹、10極では720min⁻¹、14極では約514min⁻¹となり、いずれも与えられた600min⁻¹とは一致しないため誤りである。同期機の回転速度は周波数と極数のみで決まり、負荷の大小によって変化しない点も重要である。

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25百分率同期インピーダンスが62.5%である三相同期発電機の短絡比として、最も近い値はどれか。

  1. a1.25
  2. b2.0
  3. c1.6
  4. d0.625
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正解:c. 1.6

短絡比Ksと百分率同期インピーダンス%Zsには、Ks=100/%Zsの関係がある。したがってKs=100/62.5=1.6となる。1.25は%Zsが80%の場合の値、0.625は%Zsを単に小数化しただけで逆数をとっていない値、2.0は%Zsを50%とした場合の値であり、いずれも与えられた条件には対応しないため誤りである。短絡比と同期インピーダンスが互いに逆数の関係にあることを押さえておく必要がある。

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26短絡比の大きい同期発電機の特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a同期化力が小さいため安定度が低く、送電線路の充電容量も小さい
  2. b磁気回路の鉄量が多くなり、いわゆる鉄機械となって寸法・重量が大きくなる
  3. c電機子反作用が小さいため、電圧変動率が小さい
  4. d同期インピーダンスが小さいため、短絡電流が大きくなる
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正解:a. 同期化力が小さいため安定度が低く、送電線路の充電容量も小さい

短絡比が大きい機械は同期インピーダンスが小さいので同期化力が大きく安定度が高い。また電機子反作用が小さいため線路の充電容量(送電線の充電電流に耐える能力)も大きく、安定度が低く充電容量も小さいとする記述は誤りである。電機子反作用が小さく電圧変動率が小さいこと、同期インピーダンスが小さいため短絡電流が大きいこと、界磁磁束を大きくとるため鉄量が増えて鉄機械となり大形・高価になることは、いずれも短絡比の大きい機械の正しい特徴である。

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27定格電流が500Aの三相同期発電機において、無負荷で定格電圧を発生させる界磁電流のまま電機子巻線を三相短絡したところ、持続短絡電流は625Aであった。この発電機の短絡比はいくらか。

  1. a1.25
  2. b1.56
  3. c2.50
  4. d0.80
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正解:a. 1.25

短絡比は、無負荷定格電圧を発生する界磁電流で三相短絡したときの持続短絡電流Isと定格電流Inとの比であるから、Ks=Is/In=625/500=1.25となる。0.80は逆数500/625を計算した値、1.56は1.25を二乗した値、2.50は625/250のように定格電流を誤って半分にした値であり、いずれも定義に合わないため誤りである。なおこのとき百分率同期インピーダンスは100/1.25=80%となる。

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28三相同期発電機の電機子反作用に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a電機子電流が誘導起電力より遅れているとき、主磁束を打ち消す減磁作用が現れる
  2. b電機子電流が誘導起電力より進んでいるとき、主磁束を打ち消す減磁作用が現れる
  3. c電機子反作用の大きさは界磁電流だけで決まり、負荷電流の大小には関係しない
  4. d電機子電流が誘導起電力と同相のとき、主磁束を打ち消す減磁作用が現れる
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正解:a. 電機子電流が誘導起電力より遅れているとき、主磁束を打ち消す減磁作用が現れる

遅れ力率の電機子電流による起磁力は界磁磁束と逆向きに働くため減磁作用となり、端子電圧を低下させる。したがって遅れ電流で減磁作用が現れるという記述が正しい。起電力と同相の電機子電流は主磁束と直交する方向に働く交差磁化作用であって減磁作用ではなく、進み電流はむしろ主磁束を増やす増磁(磁化)作用となるため誤りである。また電機子反作用は電機子電流がつくる起磁力によるものであり、負荷電流の大きさに依存するので無関係とする記述も誤りである。

この問題のページ:三相同期発電機の電機子反作用に関する記述として

29三相同期発電機を並行運転するための条件として、必要でないものはどれか。

  1. a各発電機の起電力の位相が一致していること
  2. b各発電機の起電力の大きさが等しいこと
  3. c各発電機の起電力の周波数が等しいこと
  4. d各発電機の定格容量が互いに等しいこと
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正解:d. 各発電機の定格容量が互いに等しいこと

並行運転の条件は、起電力の大きさ・周波数・位相が等しいこと、相回転の向きが一致していること、波形が等しいことであり、定格容量が等しいことは条件ではない。容量の異なる機械でも、それぞれの容量に応じて負荷を分担させれば並行運転は可能である。起電力の大きさが異なると無効横流が流れ、周波数や位相が異なると同期化電流(有効横流)が流れて円滑な運転ができなくなるため、これらは必須の条件である。

この問題のページ:三相同期発電機を並行運転するための条件として、必要でないもの

30並行運転している2台の同期発電機のうち、一方の界磁電流だけを増加させたときに生じる現象として、正しいものはどれか。

  1. a両機の間に有効横流が流れ、界磁電流を増した機の位相が遅れ側に引き戻される
  2. b界磁電流を増した機の回転速度が上昇し、系統周波数が上昇する
  3. c両機の間に無効横流が流れ、界磁電流を増した機の遅れ無効電力の分担が増加する
  4. d界磁電流を増した機の有効電力分担が増加し、他方の有効電力分担が減少する
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正解:c. 両機の間に無効横流が流れ、界磁電流を増した機の遅れ無効電力の分担が増加する

界磁電流を増すとその機の誘導起電力が大きくなり、両機の起電力の大きさに差が生じて、起電力の高い機から低い機へ90°遅れの無効横流(無効循環電流)が流れる。その結果、界磁電流を増した機の遅れ無効電力の分担が増える。有効電力の分担は原動機の入力で決まるため界磁電流では変化せず、回転速度と周波数も系統に拘束されて一定に保たれるので変化しない。位相差によって生じる有効横流(同期化電流)は起電力の位相がずれたときの現象であり、界磁電流の変化によるものではない。

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31並行運転中の2台の同期発電機の起電力に位相差が生じた場合に起こる現象として、正しいものはどれか。

  1. a位相の進んだ発電機がさらに加速するため、両機の位相差は時間とともに拡大していく
  2. b起電力の大きさが等しければ両機の間に横流は流れず、位相差を保ったまま独立に運転を続ける
  3. c電機子巻線に無効横流だけが流れ、有効電力の分担は変わらず無効電力の分担のみが変化する
  4. d同期化電流が流れ、位相の進んだ機は負荷が増して減速し、遅れた機は負荷が減って加速する
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正解:d. 同期化電流が流れ、位相の進んだ機は負荷が増して減速し、遅れた機は負荷が減って加速する

起電力に位相差が生じると、両機の間に起電力とほぼ同相の同期化電流(有効横流)が流れる。位相の進んだ機からは電力が送り出されて負荷が増えるため減速し、位相の遅れた機は電力を受け取って負荷が軽くなり加速するので、位相差を打ち消す方向に働いて同期が保たれる。無効横流は起電力の大きさの差によって生じるものであり位相差の場合の主現象ではない。また位相差が自然に拡大するという記述や横流が流れないという記述は、同期化力の働きを無視しており誤りである。

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32円筒形三相同期発電機の1相当たりの誘導起電力が6000V、端子相電圧が5000V、同期リアクタンスが10Ωである。電機子巻線抵抗を無視し、負荷角が30°であるときの三相出力[MW]として最も近い値はどれか。

  1. a4.5
  2. b9.0
  3. c3.0
  4. d1.5
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正解:a. 4.5

円筒形同期発電機の三相出力はP=3・V・E・sinδ/Xsで表される。数値を代入するとP=3×5000×6000×0.5/10=3×1.5×10⁶=4.5×10⁶W=4.5MWとなる。1.5MWは1相分のみを求めて計算を止めた値、3.0MWはsinδを考慮しなかったり係数3を誤って扱った値、9.0MWはsinδ=1すなわち負荷角90°としたときの最大出力に相当し、与えられた負荷角30°の条件に合わないため誤りである。

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33同期電動機のV曲線に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a各曲線の最低点は力率1で運転している点であり、電機子電流が最小となる
  2. b負荷が大きくなるほどV曲線は全体として下方へ移動する
  3. c横軸に界磁電流、縦軸に電機子電流をとって描いた特性曲線である
  4. d界磁電流を定格より増加させると電機子電流は進み力率となる
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正解:b. 負荷が大きくなるほどV曲線は全体として下方へ移動する

V曲線は負荷が大きくなるほど必要な電機子電流が増えるので、曲線は全体として上方へ移動する。したがって下方へ移動するという記述が誤りである。横軸に界磁電流、縦軸に電機子電流をとること、過励磁(界磁電流を増やす)では進み電流、不足励磁では遅れ電流となること、曲線の最低点が力率点で電機子電流が最小になることは、いずれもV曲線の正しい性質である。この最低点を結んだ線より右側が進み力率、左側が遅れ力率の領域となる。

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34同期調相機に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a界磁電流の大小にかかわらず常に遅れ電流をとり、系統電圧を低下させる
  2. b不足励磁で運転すると進み電流をとり、系統電圧を上昇させる
  3. c無負荷運転の同期電動機を過励磁とすると進み電流をとり、電力用コンデンサと同様に作用する
  4. d進相作用にのみ利用でき、遅れ無効電力を系統から吸収する運転はできない
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正解:c. 無負荷運転の同期電動機を過励磁とすると進み電流をとり、電力用コンデンサと同様に作用する

同期調相機は無負荷で運転する同期電動機で、過励磁にすると進み電流をとってコンデンサとして働き系統電圧を上昇させ、不足励磁にすると遅れ電流をとって分路リアクトルとして働き電圧を低下させる。したがって過励磁でコンデンサ作用という記述が正しい。不足励磁で進み電流になるとする記述、常に遅れ電流になるとする記述は励磁と力率の関係が逆または固定されており誤りである。また界磁電流を加減して進相・遅相の両方に連続的に調整できることが同期調相機の利点であるから、進相にしか使えないとする記述も誤りである。

この問題のページ:同期調相機に関する記述として

35同期機の乱調(ハンチング)を防止する対策として、最も適切なものはどれか。

  1. a界磁電流を減少させて誘導起電力を低くする
  2. b回転子のはずみ車効果(慣性モーメント)を小さくする
  3. c回転子の磁極面に制動巻線を設ける
  4. d短絡比を小さくして同期化力を弱くする
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正解:c. 回転子の磁極面に制動巻線を設ける

乱調は回転速度が同期速度の前後で振動する現象で、磁極面に制動巻線を設けると、振動時に生じる相対速度によって制動巻線に電流が流れ、振動を抑える制動トルクが働くため有効な対策となる。はずみ車効果を小さくすると振動が起こりやすくなるので逆効果である。短絡比を小さくすると同期インピーダンスが大きくなって同期化力が弱まり、乱調はかえって生じやすくなる。界磁電流を減らして起電力を下げることも同期化力を低下させるため、乱調防止にはならない。

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36同期機の制動巻線に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a定常的な同期運転中も常に大きな電流が流れ続け、機械の出力を増加させる
  2. b乱調が生じたときに制動トルクを発生し、振動を抑制する
  3. c不平衡負荷時に生じる逆相磁界による悪影響を軽減し、電圧波形のひずみを抑える効果がある
  4. d突極形同期電動機では、かご形誘導電動機と同様の始動トルクを発生させることができる
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正解:a. 定常的な同期運転中も常に大きな電流が流れ続け、機械の出力を増加させる

制動巻線は回転子が同期速度で回っている定常状態では回転磁界との相対速度がゼロとなり起電力が誘導されないため、電流はほとんど流れず出力の増加にも寄与しない。したがって常に大きな電流が流れて出力を増すという記述は誤りである。乱調時に制動トルクを生じて振動を抑えること、自己始動法において誘導電動機のかご形巻線と同様に始動トルクを発生させること、不平衡負荷時の逆相磁界の影響や波形ひずみを軽減することは、いずれも制動巻線の正しい役割である。

この問題のページ:同期機の制動巻線に関する記述として

37同期電動機の始動に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a制動巻線を利用し、誘導電動機と同様に始動させる自己始動法がある
  2. b静止形の周波数変換装置を用い、低い周波数から徐々に上げて始動させる方法がある
  3. c軸に直結した誘導電動機などで同期速度近くまで加速してから同期に引き入れる始動電動機法がある
  4. d同期電動機は始動トルクが大きいので、界磁を励磁したまま定格電圧を加えれば単独で始動できる
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正解:d. 同期電動機は始動トルクが大きいので、界磁を励磁したまま定格電圧を加えれば単独で始動できる

同期電動機は静止状態で電機子に定格電圧を加えても、回転磁界に対して磁極が交互に吸引・反発を受けるだけで平均トルクがゼロとなり自力では始動できない。したがって単独で始動できるという記述は誤りである。制動巻線を誘導電動機のかご形巻線として利用する自己始動法、別の電動機で同期速度近くまで加速する始動電動機法、周波数変換装置(サイリスタ始動)による低周波始動法は、いずれも実際に用いられている正しい始動方法である。

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38制動巻線を用いて同期電動機を自己始動させる際、界磁巻線を開放せずに適当な抵抗を通して短絡しておく。その主な理由として正しいものはどれか。

  1. a始動中に界磁巻線に高電圧が誘起され、絶縁が破壊されるのを防ぐため
  2. b界磁巻線に直流電流を流し、始動トルクを増大させるため
  3. c同期速度に達したあとの引入れトルクを発生させないようにするため
  4. d界磁巻線の銅損を増やして温度上昇を促し、抵抗値を安定させるため
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正解:a. 始動中に界磁巻線に高電圧が誘起され、絶縁が破壊されるのを防ぐため

始動時は回転磁界と回転子の間に大きな相対速度があり、多数の巻数をもつ界磁巻線を開放したままにすると非常に高い電圧が誘起されて絶縁破壊を招くおそれがある。これを防ぐため適当な抵抗を通して短絡しておく。界磁巻線を短絡しても直流電流は流れず、始動トルクは制動巻線が受け持つので直流を流して始動トルクを増すという説明は誤りである。銅損を増やして温度を上げることを目的とするものではなく、また同期引入れは界磁を励磁して行うものであり、引入れトルクをなくすためという説明も誤りである。

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39同期発電機の回転子の構造に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a円筒形回転子は2極または4極で製作され、毎分3000~3600回転程度の高速機に適する
  2. b水車発電機は低速で回転するため極数が多く、突極形の回転子で立軸形とされることが多い
  3. c一般にタービン発電機の短絡比は水車発電機の短絡比より小さい
  4. d突極形回転子は機械的強度の面で高速回転に適しており、蒸気タービン用の発電機に広く用いられる
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正解:d. 突極形回転子は機械的強度の面で高速回転に適しており、蒸気タービン用の発電機に広く用いられる

高速回転する蒸気タービン発電機には、遠心力に強く風損の少ない円筒形(非突極形)回転子が用いられる。突極形は磁極が突き出しており高速回転では遠心力に耐えにくいので、突極形が高速機に適しタービン発電機に用いられるという記述は誤りである。円筒形が2極・4極の高速機に用いられること、水車発電機が低速のため多極の突極形で立軸構造が多いこと、タービン発電機の短絡比(おおむね0.5~0.7)が水車発電機(おおむね0.9~1.2)より小さいことは、いずれも正しい。

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40定格電圧6600Vの三相同期発電機を定格負荷で運転していたところ、界磁電流と回転速度を一定に保ったまま無負荷にすると端子電圧が7260Vになった。この発電機の電圧変動率[%]として正しいものはどれか。

  1. a6.60
  2. b11.0
  3. c10.0
  4. d9.09
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正解:c. 10.0

電圧変動率はε=(V0−Vn)/Vn×100で定義される。V0=7260V、Vn=6600Vを代入するとε=(7260−6600)/6600×100=660/6600×100=10.0%となる。9.09%は分母に無負荷電圧7260を用いた誤りの計算値、6.60や11.0は電圧差や比の計算を取り違えた値であり、いずれも定義に合わない。電圧変動率の分母は必ず定格電圧(負荷時の端子電圧)である点に注意する。

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41三相同期電動機の特性に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a界磁電流を加減することにより、力率を1あるいは進み力率に調整することができる
  2. b始動トルクを持たないため、自己始動法などの始動装置が必要である
  3. c負荷トルクが増加すると回転速度が低下し、すべりを生じたまま定常運転を続ける
  4. d電源周波数と極数が一定であれば、負荷が変化しても回転速度は一定に保たれる
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正解:c. 負荷トルクが増加すると回転速度が低下し、すべりを生じたまま定常運転を続ける

同期電動機は負荷が増加しても回転速度は同期速度のまま変わらず、増加するのは負荷角δであってすべりは生じない。したがって回転速度が低下しすべりを生じて運転を続けるという記述は誤りであり、これは誘導電動機の特性である。周波数と極数で決まる同期速度で定速運転すること、界磁電流の調整により力率を1や進みに制御できること、始動トルクがないため制動巻線による自己始動法などが必要であることは、いずれも同期電動機の正しい特徴である。

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42円筒形三相同期電動機の負荷角δとトルクの関係に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a負荷角δが90°を超えてもトルクは増加し続けるため、脱調は起こらない
  2. b負荷角δは界磁電流のみで決まり、負荷の大小とは無関係である
  3. c負荷が増すと負荷角δが大きくなり、δ=90°で最大トルク(脱出トルク)となる
  4. d負荷が増すと負荷角δは小さくなり、δ=0°で最大トルクとなる
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正解:c. 負荷が増すと負荷角δが大きくなり、δ=90°で最大トルク(脱出トルク)となる

円筒形同期機のトルクはsinδに比例するので、負荷が増えると負荷角δが増大し、δ=90°で最大の脱出トルクとなる。δがこれを超えるとトルクはかえって減少し、同期を保てなくなって脱調(同期外れ)を起こす。負荷が増すとδが小さくなるという記述、δ=90°を超えてもトルクが増え続けて脱調しないという記述は、いずれもsinδ特性に反する。またδは供給される機械的負荷とつり合うように定まる量であり、界磁電流のみで決まって負荷と無関係という記述も誤りである。

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43同期発電機の電機子巻線に分布巻および短節巻を採用する主な目的として、正しいものはどれか。

  1. a集中巻・全節巻に比べて巻線係数が大きくなり、同じ巻数でも基本波起電力を増加させることができるため
  2. b巻線係数を1より大きくして電機子鉄心と導体の利用率を高め、機器を小形化するため
  3. c起電力に含まれる高調波を減らして波形を正弦波に近づけるため(基本波起電力はやや低下する)
  4. d起電力の高調波成分を増加させる代わりに、コイル端部を短くして銅の使用量を節約するため
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正解:c. 起電力に含まれる高調波を減らして波形を正弦波に近づけるため(基本波起電力はやや低下する)

分布巻や短節巻は各コイルの起電力に位相差をもたせることで、第3、第5、第7といった高調波成分を打ち消し、起電力波形を正弦波に近づけることを主目的とする。同時に基本波起電力もわずかに減少し、その割合が巻線係数(1より小さい値)として表される。したがって基本波起電力が増加するとする記述、巻線係数が1より大きくなるとする記述はいずれも誤りである。高調波を増やすことが目的ではなく、また銅量節約が主眼でもないため、その記述も誤りである。

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44周波数60Hz、6極の三相同期電動機が同期速度で運転され、37.7kWの機械出力を発生している。このときの発生トルク[N・m]として最も近い値はどれか。ただしπ=3.14とする。

  1. a150
  2. b200
  3. c400
  4. d300
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正解:d. 300

同期速度はNs=120×60/6=1200min⁻¹である。角速度はω=2πNs/60=2×3.14×1200/60=125.6rad/sとなる。トルクはT=P/ω=37700/125.6≒300N・mである。150N・mは角速度を2倍に誤ったか出力を半分にした場合、200N・mや400N・mは回転速度を1800min⁻¹や900min⁻¹と誤って極数を取り違えた場合に現れる値であり、6極60Hzという条件に合わないため誤りである。

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45定格運転中の三相同期発電機の端子が突然三相短絡したときの短絡電流に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a短絡電流は電機子巻線のインダクタンスのため短絡直後が最も小さく、時間の経過とともに次第に増加して一定値に達する
  2. b短絡直後の電流の大きさは同期リアクタンスだけで決まるため、時間が十分経過したあとの持続短絡電流とほぼ等しくなる
  3. c持続短絡電流の大きさは電機子巻線の漏れリアクタンスだけで決まり、電機子反作用によるリアクタンスは関係しない
  4. d短絡直後は非常に大きな突発短絡電流が流れるが、電機子反作用が現れるにつれて減衰し、やがて持続短絡電流に落ち着く
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正解:d. 短絡直後は非常に大きな突発短絡電流が流れるが、電機子反作用が現れるにつれて減衰し、やがて持続短絡電流に落ち着く

短絡直後は電機子反作用による減磁がまだ十分に現れず、電流を制限するのは漏れリアクタンス程度であるため非常に大きな突発短絡電流が流れる。その後、減磁作用が現れるにつれて電流は減衰し、同期リアクタンスで決まる持続短絡電流に落ち着く。したがって短絡直後と持続短絡電流がほぼ等しいとする記述、電流が増加していくとする記述はいずれも実際の挙動と逆で誤りである。また持続短絡電流を決めるのは漏れリアクタンスではなく電機子反作用を含んだ同期リアクタンスであるため、その記述も誤りである。

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46同期発電機の三相短絡試験で得られる短絡曲線(界磁電流と短絡電流の関係)がほぼ直線となる理由として、正しいものはどれか。

  1. a短絡時の電機子電流はほぼ90°遅れとなって強い減磁作用を示し、磁気回路が飽和しないため
  2. b短絡電流は定格電流よりはるかに小さく、鉄心にほとんど磁束が通らないため
  3. c短絡時の電機子電流は起電力と同相となり、交差磁化作用だけが働いて磁束が増加するため
  4. d短絡試験中は界磁電流が一定に保たれ、変化しないため
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正解:a. 短絡時の電機子電流はほぼ90°遅れとなって強い減磁作用を示し、磁気回路が飽和しないため

三相短絡時の回路は同期リアクタンスが支配的なため、電機子電流は起電力に対しほぼ90°遅れとなり、強い減磁作用によって磁気回路内の合成磁束が小さく抑えられる。その結果、鉄心が飽和せず短絡曲線はほぼ直線となる。短絡時の電流が起電力と同相になるとする記述は力率の考え方が誤っている。短絡電流は定格電流程度あるいはそれ以上になり得るので小さいとはいえず、また短絡試験は界磁電流を変化させながら短絡電流を測定するものであるから、界磁電流が一定という記述も誤りである。

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47並行運転中の2台の三相同期発電機における負荷分担の調整方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a有効電力の分担は原動機の調速機(入力)で、無効電力の分担は界磁電流で調整する
  2. b有効電力も無効電力も、界磁電流の調整だけで自由に配分することができる
  3. c有効電力の分担は、各発電機の界磁電流を増減することによって調整する
  4. d無効電力の分担は、各原動機の調速機の設定を変えることによって調整する
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正解:a. 有効電力の分担は原動機の調速機(入力)で、無効電力の分担は界磁電流で調整する

並行運転中は周波数と端子電圧が系統に拘束されるため、有効電力の分担は各機の原動機の入力すなわち調速機の設定を変えて調整し、無効電力(力率)の分担は界磁電流を増減して起電力の大きさを変えることで調整する。したがって有効電力を界磁電流で調整するという記述、無効電力を調速機で調整するという記述は役割が入れ替わっており誤りである。また界磁電流だけで有効電力まで自由に配分できるとする記述も、有効電力が原動機入力で決まるという原則に反するため誤りである。

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