電験三種

電験三種の難易度|合格率12%台、理論が重い理由と科目合格の活かし方

公開 2026-09-03

電験三種の合格率は令和7年度上期12.9%・下期13.1%と、設備系の国家資格のなかでも低めの水準です。ただし4科目は同じ重さではなく、科目合格制度を使えば1回あたりの負担は大きく変わります。この記事では最新の合格率、4科目の難易度差、他のビルメン系資格との比較、そして電卓の規定まで、電験三種の「難しさ」の実態を数字で整理します。

電験三種の難易度を一言で言うと

電験三種は、1科目が極端な難問という試験ではありません。理論・電力・機械・法規という4科目・計算中心の物量に、各科目60点以上という足切りが重なっていることが、体感の難しさを底上げしています。得意科目で苦手科目をカバーする戦い方ができないぶん、1科目の穴が命取りになりやすい試験だと理解しておくと、対策の優先順位を立てやすくなります。

直近の合格率は令和7年度で上期12.9%・下期13.1%

電気技術者試験センターの発表によると、令和7年度上期試験の4科目一括合格率は12.9%、下期は13.1%でした。参考までに上期は、4科目合格者を除いた科目別合格率(1科目以上に合格した割合)が27.7%と公表されています。合格率は年度・回によって変動するため、この数字はあくまで直近の目安として捉え、最新の結果は必ず公式サイトで確認してください。

実施回4科目一括の合格率
令和7年度上期12.9%
令和7年度下期13.1%

電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験

4科目で難易度に差がある(理論が重いと言われる理由)

4科目は同じ重さではありません。理論は電力・機械の計算問題の土台になる科目で、交流回路の複素数計算やベクトルなど、他の3科目より計算の抽象度が高く、合格率が低めに出る年が目立ちます。逆に法規は暗記の比重が高い一方、配点の大きいB問題1問の出来に結果が左右されやすい科目です。

  • 理論: 他3科目の土台。交流回路の複素数計算などで合格率が低めに出やすい
  • 電力: 知識と計算のバランス型。4科目のなかでは合格率が高めに出やすい
  • 機械: 出題範囲が広く、理論の理解度がそのまま得点に影響する
  • 法規: 暗記中心だが、配点の大きいB問題1問の失点が響きやすい

科目合格制度が「体感の難易度」を左右する

電験三種は1回で4科目をそろえる必要がなく、合格した科目は最初に科目合格した試験から最大で連続5回まで(申請が必要)受験を免除できます。年2回実施なので、1回に2科目ずつ集中すれば1〜2年程度で4科目を積み上げる計画も立てられます。「4科目同時に60点」ではなく「2科目ずつ確実に60点」と考えると、単年の合格率の数字より実際の負担は下げやすくなります。

電験三種の科目合格制度をくわしく(免除は最大5回)

電卓は関数電卓が使えない点も難易度に影響する

電験三種の計算問題は、電卓の性能でショートカットできません。試験に持ち込めるのは、四則演算と開平(√)計算、基本的なメモリ機能(M+/M-/MR/MC)を備えた一般的な電卓のみです。関数電卓、数式を記憶できる電卓、プログラム機能付き電卓、印字機能や音の出る電卓は使用できず、スマートフォンの電卓アプリも不可です。三角関数などが絡む計算も、公式を自分の手順で展開して解く必要があります。

他のビルメン系資格と比べた電験三種の難易度

設備管理・ビルメンテナンス系の資格のなかでも、電験三種は合格率の数字だけを見ると厳しい部類に入ります。第二種電気工事士(学科)や二級ボイラー技士はおおむね5〜6割前後、危険物取扱者乙4や第三種冷凍機械責任者は3〜5割前後で合格者が出るのに対し、電験三種は12〜13%台です。ビル管理士(1〜2割程度)と並んで、ビルメン系資格のなかでは上位の難関に位置づけられます。

資格合格率の目安
電験三種(4科目一括)12〜13%程度
ビル管理士1〜2割程度
危険物取扱者 乙43〜4割前後
第三種冷凍機械責任者3〜5割前後
二級ボイラー技士5割前後
第二種電気工事士(学科)6割前後

受験資格なし・年2回で「挑戦できる回数」は多い

数字だけ見ると厳しい試験ですが、緩和材料もあります。電験三種には年齢・学歴・実務経験による受験資格の制限が一切なく、誰でも申し込めます。さらに近年は上期・下期の年2回実施になり、会場のパソコンで受験するCBT方式も選べるようになりました。1回で結果が出なくても半年後に再挑戦でき、科目合格を積み上げれば実質的に何度でも4科目をそろえ直せる試験です。

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