消防設備士 乙種6類基礎的知識(機械)」一問一答(全17問)

消防設備士 乙種第6類(消火器)の「基礎的知識(機械)」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は消防設備士 乙種6類のドリルへ。

問題データ最終更新 2026-07-23

1棒の一端を支点として水平に保持し、支点から2mの位置に重り10Nの荷重を吊るしてつり合わせる場合のモーメントの考え方として、正しいものはどれか。

  1. aモーメントの大きさは力の大きさと支点からその作用線までの垂直距離の積で表される
  2. bモーメントの大きさは力の大きさのみで決まり、距離には関係しない
  3. cモーメントは常に荷重の重さに比例し、支点位置には無関係である
  4. dモーメントの単位はニュートン(N)である
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正解:a. モーメントの大きさは力の大きさと支点からその作用線までの垂直距離の積で表される

モーメント(力のモーメント)は「力の大きさ×支点から作用線までの垂直距離」で定義され、回転させようとする働きの大きさを表す。距離に関係しないとする2番目の記述は定義そのものに反する。3番目は支点位置(=距離)を無視しており誤り。モーメントの単位はN・m(ニュートンメートル)であり、Nだけでは力の単位にすぎず誤り。

2仕事とエネルギーに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a仕事は力と、その力の向きに移動した距離との積で表される
  2. b仕事の単位はジュール(J)である
  3. c物体が持つ位置エネルギーは、その物体の高さに関係なく一定である
  4. d運動エネルギーは物体の速さが大きいほど大きくなる
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正解:c. 物体が持つ位置エネルギーは、その物体の高さに関係なく一定である

位置エネルギーは物体の質量・重力加速度・基準面からの高さの積で表され、高さが変化すれば位置エネルギーも変化するため、高さに関係なく一定とする記述は誤り。仕事は力と移動距離の積であり単位はジュールで正しい。運動エネルギーは速さの二乗に比例して大きくなるため、速さが大きいほど大きくなるという記述も正しい。

3滑車に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a定滑車を用いると、必要な力は小さくなるが力の向きを変えることはできない
  2. b動滑車を1個用いると、荷重を持ち上げるのに必要な力は理論上半分になる
  3. c動滑車は力の向きを変えることはできるが、力の大きさを軽減することはできない
  4. d定滑車は力の大きさを軽減するために用いられる代表的な装置である
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正解:b. 動滑車を1個用いると、荷重を持ち上げるのに必要な力は理論上半分になる

動滑車を1個使うと、荷重を2本のロープで支える形になるため、理論上必要な力は半分で済む(その代わり引く距離は2倍になる)。定滑車は力の大きさを変えず、力の向きを変えるためのものであり、1番目と4番目の記述は逆である。動滑車は力を軽減できるため3番目も誤り。

4ボイル・シャルルの法則に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a温度が一定のとき、一定量の気体の体積は圧力に反比例する
  2. b圧力が一定のとき、一定量の気体の体積は絶対温度に比例する
  3. c気体の圧力・体積・絶対温度の関係は、圧力×体積を絶対温度で割った値が一定となる
  4. d気体の体積が変化しても、圧力と絶対温度の関係は常に無関係である
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正解:d. 気体の体積が変化しても、圧力と絶対温度の関係は常に無関係である

ボイル・シャルルの法則は、圧力・体積・絶対温度の三者が(圧力×体積)/絶対温度=一定という関係で結びついており、圧力と絶対温度は体積を介して密接に関係するため「常に無関係」とする記述は誤り。1番目はボイルの法則、2番目はシャルルの法則の内容として正しく、3番目はそれらを統合した式として正しい。

5応力とひずみに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a応力とは単位面積当たりに作用する内力であり、荷重を断面積で除して求められる
  2. bひずみとは材料に生じる変形量(伸び)そのものであり、単位は長さの単位で表される
  3. c応力の単位は力の単位と同じニュートン(N)で表される
  4. dひずみは荷重の大きさのみで決まり、材料の元の長さには関係しない
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正解:a. 応力とは単位面積当たりに作用する内力であり、荷重を断面積で除して求められる

応力は材料内部に生じる単位面積当たりの力であり、荷重(力)を断面積で除して求められるため正しい。ひずみは変形量(伸び)を元の長さで除した値であり無次元量であるため、単位が長さで表されるとする2番目は誤り。応力の単位は力/面積(N/mm²等)でありNだけでは誤り。ひずみは変形量と元の長さの比であるため元の長さに関係しないとする4番目も誤り。

6フックの法則に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a弾性限度内では、応力とひずみは比例関係にある
  2. b応力をひずみで除した比例定数を縦弾性係数(ヤング率)という
  3. cフックの法則は材料の変形が弾性限度を超えた場合にも成り立つ
  4. dフックの法則はばねの伸びと荷重の関係にも適用できる
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正解:c. フックの法則は材料の変形が弾性限度を超えた場合にも成り立つ

フックの法則が成り立つのは材料が弾性変形する範囲、すなわち弾性限度内に限られる。弾性限度を超えると応力とひずみは比例関係を失い塑性変形が生じるため、弾性限度を超えても成り立つという記述は誤り。応力とひずみの比例関係、その比例定数がヤング率であること、ばねの伸びと荷重の関係(ばね定数)にも同様の考え方が適用できることはいずれも正しい。

7許容応力と安全率に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a安全率は、許容応力を基準強さ(材料の破壊強さなど)で除した値である
  2. b許容応力は、基準強さを安全率で除して求められる値である
  3. c安全率は常に1より小さい値をとる
  4. d許容応力は基準強さよりも大きく設定される値である
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正解:b. 許容応力は、基準強さを安全率で除して求められる値である

許容応力は、材料が安全に耐えられるとみなす応力であり、基準強さ(引張強さなど)を安全率で除して求められる。安全率は基準強さを許容応力で除した値であり1より大きいのが通常であるため、1番目・3番目は誤り。許容応力は安全を見込んで基準強さより小さく設定されるため4番目も誤り。

8炭素鋼に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a炭素含有量が増えるほど、一般に硬さや引張強さが増す傾向がある
  2. b炭素含有量が増えるほど、一般に延性やじん性(粘り強さ)は低下する傾向がある
  3. c炭素鋼は鉄と炭素を主成分とする合金であり、炭素含有量によって性質が変化する
  4. d炭素鋼は炭素含有量にかかわらず、常に同一の機械的性質を示す
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正解:d. 炭素鋼は炭素含有量にかかわらず、常に同一の機械的性質を示す

炭素鋼は鉄に炭素を含む合金であり、炭素含有量の違いによって硬さ・強さ・延性・じん性などの機械的性質が大きく変化する。したがって炭素含有量にかかわらず常に同一の性質を示すという記述は明らかに誤りである。一般に炭素量が増えると硬さ・強さは増す一方、延性やじん性は低下する傾向があり、1番目・2番目・3番目は正しい内容である。

9鋳鉄・ステンレス鋼・黄銅・青銅に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a鋳鉄は炭素鋼に比べて炭素含有量が多く、鋳造性に優れるが展延性(粘り強さ)には乏しい
  2. bステンレス鋼は鉄にクロムを含まない合金であり、そのため耐食性に優れる
  3. c黄銅は銅とすず(スズ)を主体とする合金であり、青銅は銅と亜鉛を主体とする合金である
  4. d青銅は一般に黄銅よりも耐食性・耐摩耗性が劣る合金である
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正解:a. 鋳鉄は炭素鋼に比べて炭素含有量が多く、鋳造性に優れるが展延性(粘り強さ)には乏しい

鋳鉄は炭素鋼よりも炭素含有量が多く、溶融時の流動性がよく鋳造しやすい一方、脆く展延性に乏しいという特徴を持ち、この記述は正しい。ステンレス鋼はクロムを含むことで表面に不動態被膜を形成し耐食性を得るため、クロムを含まないとする2番目は誤り。黄銅は銅と亜鉛の合金、青銅は銅とすずの合金であり、3番目は名称が入れ替わっており誤り。青銅は耐食性・耐摩耗性に優れることで知られており4番目も誤り。

10金属の熱処理のうち「焼入れ」に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a鋼を高温に加熱した後、水や油などで急冷し硬さを増す処理である
  2. b鋼を高温に加熱した後、炉内でゆっくり冷却し内部応力を除去する処理である
  3. c焼入れした鋼は、一般にじん性(粘り強さ)が向上し脆さが減少する
  4. d焼入れは主に材料を軟らかくすることを目的として行われる
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正解:a. 鋼を高温に加熱した後、水や油などで急冷し硬さを増す処理である

焼入れは鋼を適切な高温まで加熱した後、水や油で急冷することで硬さと強さを増す熱処理であり、この記述は正しい。ゆっくり冷却して内部応力を除去する処理は焼なましの説明であるため2番目は誤り。焼入れ後の鋼は硬くなる反面、脆くなりじん性が低下する傾向があるため3番目は誤り。焼入れは硬さを増す処理であり、軟らかくすることが目的の4番目の記述も誤り。

11金属の熱処理のうち「焼戻し」及び「焼ならし」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a焼戻しは、焼入れした鋼を再度適度な温度に加熱し、じん性を回復させ脆さを緩和する処理である
  2. b焼ならしは、鋼を加熱後、大気中で放冷して組織を均一・微細化する処理である
  3. c焼戻しは焼入れを行う前段階として、材料の硬さを事前に高めるために行う処理である
  4. d焼入れ後に焼戻しを行うことで、硬さとじん性のバランスをとることができる
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正解:c. 焼戻しは焼入れを行う前段階として、材料の硬さを事前に高めるために行う処理である

焼戻しは焼入れによって硬く脆くなった鋼を、再び適度な温度に加熱・保持した後冷却することで、じん性を回復させ脆さを緩和する処理であり、必ず焼入れの後に行う。焼入れの前段階として硬さを高めるために行うという3番目の記述は工程の順序自体が誤っている。焼ならしは加熱後大気中で放冷し組織を均一・微細化する処理であり2番目は正しく、焼入れ後の焼戻しで硬さとじん性のバランスをとるという4番目の記述も正しい。

12ねじ及びばねに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aねじの呼び径は、一般におねじの谷の径で表される
  2. b同じ材質・線径のコイルばねでは、巻数(有効巻数)が多いほどばね定数(K)は大きくなる
  3. cばね定数とは、ばねに加えた荷重をそのときの伸び(たわみ)で除した値である
  4. dボルトとナットの締結において、ゆるみ止めの機構は一切必要とされない
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正解:c. ばね定数とは、ばねに加えた荷重をそのときの伸び(たわみ)で除した値である

ばね定数は、ばねに加えた荷重をそのときの伸びまたは縮み(たわみ量)で除した値であり、ばねの硬さ(単位変形当たりに必要な力)を表す指標として正しい。ねじの呼び径は一般におねじの外径(山の径)で表されるため1番目は誤り。コイルばねは巻数が多いほど全体として伸びやすくなり、ばね定数はむしろ小さくなる傾向があるため2番目は誤り。振動などによるゆるみを防ぐため、ばね座金やダブルナットなどのゆるみ止め機構が用いられることがあり、4番目の記述も誤り。

13荷重の種類に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a材料を軸方向に引き伸ばすように働く荷重を引張荷重という
  2. b材料を軸方向に押し縮めるように働く荷重をせん断荷重という
  3. c材料の断面を軸に対して平行方向にずらすように働く荷重を圧縮荷重という
  4. d材料を軸のまわりにねじるように働く荷重を曲げ荷重という
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正解:a. 材料を軸方向に引き伸ばすように働く荷重を引張荷重という

材料を軸方向に引き伸ばす向きに働く荷重を引張荷重といい、記述は正しい。押し縮める向きに働く荷重は圧縮荷重であり、せん断荷重ではない。断面を軸に対し平行方向にずらすように働く荷重はせん断荷重であり、圧縮荷重ではない。軸のまわりにねじるように働く荷重はねじり荷重であり、曲げ荷重ではない。曲げ荷重は部材を湾曲させるように働く荷重である。

14荷重が繰り返し作用する場合に生じる材料の破壊現象として、正しいものはどれか。

  1. a疲労破壊
  2. b脆性破壊のみ
  3. cクリープ破壊
  4. d延性破壊のみ
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正解:a. 疲労破壊

引張と圧縮などが繰り返し作用することで、静的な破壊強さより小さい応力でも材料が破壊に至る現象を疲労破壊という。脆性破壊は延性の乏しい材料が急激に破断する現象で、繰返し荷重特有の現象ではない。クリープ破壊は一定の高い応力を長時間持続的に受け続けることで生じる現象であり、繰返し荷重による破壊ではない。延性破壊は大きな塑性変形を伴う破壊であり、繰返し荷重固有の現象を表す語ではない。

15クリープ現象に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a一定の温度下で一定の荷重を長時間加え続けたとき、時間の経過とともにひずみが増大する現象である
  2. bクリープは主に高温環境下で顕著に現れる現象である
  3. cクリープは荷重が繰り返し変動することで生じる疲労現象の一種である
  4. dクリープひずみは応力が一定であっても時間とともに進行し得る
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正解:c. クリープは荷重が繰り返し変動することで生じる疲労現象の一種である

クリープは一定の荷重(応力)を長時間持続的に加え続けたときに、時間経過とともにひずみが徐々に増大していく現象であり、記述1は正しい。クリープは高温下で顕著に現れることが知られており、記述2は正しい。クリープは荷重が変動せず一定に保たれた状態で進行する現象であり、繰返し荷重による疲労とは発生の仕組みが異なるため、記述3は誤りである。応力が一定であってもひずみが時間とともに進行する点は記述4のとおり正しい。

16絶対圧力とゲージ圧力に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a絶対圧力は、大気圧を基準の零として測った圧力である
  2. bゲージ圧力は、完全真空を基準の零として測った圧力である
  3. c絶対圧力は、ゲージ圧力に大気圧を加えた値に等しい
  4. dゲージ圧力は、絶対圧力に大気圧を加えた値に等しい
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正解:c. 絶対圧力は、ゲージ圧力に大気圧を加えた値に等しい

絶対圧力はゲージ圧力に大気圧を加えた値に等しく、記述3は正しい。絶対圧力は完全真空を基準の零として測る圧力であり、大気圧を基準とするものではないため記述1は誤り。ゲージ圧力は大気圧を基準の零として測る圧力であり、完全真空を基準とするものではないため記述2は誤り。記述4は絶対圧力とゲージ圧力の関係が逆であり誤りである。

17仕事率(動力)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a仕事率とは、単位時間当たりになされる仕事の量をいう
  2. b仕事率の単位にはワット(W)が用いられる
  3. c一定の仕事をより短い時間で行うほど、仕事率は大きくなる
  4. d仕事率は、行った仕事の総量を要した時間で掛け合わせた値で求められる
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正解:d. 仕事率は、行った仕事の総量を要した時間で掛け合わせた値で求められる

仕事率は単位時間当たりになされる仕事の量であり、記述1は正しい。仕事率の単位にはワット(W)が用いられ、記述2は正しい。同じ仕事量でも所要時間が短いほど仕事率は大きくなり、記述3は正しい。仕事率は仕事の総量を要した時間で割ることで求められるのであり、掛け合わせるとする記述4は誤りである。

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