第一種電気工事士と第二種の違いは?工事できる範囲・受験資格・免状の要件で比較
電気工事士には第一種と第二種があり、扱える範囲も試験の内容も異なる。どちらから取るべきか、第二種を飛ばして第一種を受けられるのか——迷いやすい論点を、工事できる範囲・試験内容・免状交付の要件の3点で整理する。
扱える電気工作物の範囲が違う
第二種電気工事士が従事できるのは一般用電気工作物等、つまり一般住宅や小規模店舗など600V以下で受電する設備の工事である。これに対して第一種電気工事士は、一般用電気工作物等に加えて、最大電力500kW未満の自家用電気工作物の工事にも従事できる。ビルや工場の高圧受電設備が対象に入るため、仕事の幅は大きく広がる。なお最大電力500kW以上の需要設備や発電所・変電所は電気工事士法の作業範囲外で、電気主任技術者の保安監督のもとで施工される領域である。
試験範囲の差:高圧・発変電・電気応用が上乗せされる
- ・第二種の学科は50問(一般問題30+配線図20)、第一種の学科は50問(一般問題40+配線図10)
- ・第一種では電気応用、発電施設・送電施設及び変電施設、受電設備が出題範囲に加わる
- ・第一種の配線図は高圧受電設備の単線結線図が中心で、DS・LBS・PF・VCB・ZCT・LAなどの文字記号が問われる
- ・どちらも科目別の足切りはなく、合格基準はおおむね全体60点(50問中30問)以上が目安
受験資格はどちらも不要、違うのは免状交付の要件
受験資格については、第一種・第二種とも年齢・学歴・実務経験の制限がなく、誰でも受験できる。第二種を持っていなくても第一種を受験することは可能である。大きく異なるのは免状の交付要件で、第二種は試験(学科・技能)に合格すれば免状の交付を受けられるのに対し、第一種は合格に加えて所定の実務経験(3年以上)が必要とされている。さらに第一種の免状取得後は、5年以内ごとに自家用電気工作物の保安に関する定期講習を受ける義務がある。要件は改正されることがあるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してほしい。
結論:多くの人は第二種からが現実的
制度上は第一種から受験できるが、実務経験がなければ免状は交付されない。また第一種の学科は第二種の知識を前提に高圧分野を上乗せする構成のため、電気の学習が初めてなら第二種から順に進めるほうが理解しやすい。すでに実務に就いている人や、第二種に合格して実務経験を積んでいる人であれば、第一種へ進む価値は大きい。自分がどちらの状況にあるかで判断したい。
どちらも無料で試せる
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