ビル管理士建築物の構造概論」一問一答(全36問)

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の「建築物の構造概論」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方はビル管理士のドリルへ。

1建築物の構造種別に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a木造は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造に比べて建物自体の重量(自重)が軽い。
  2. b鉄筋コンクリート(RC)造は、圧縮に強いコンクリートと引張に強い鉄筋を組み合わせた構造である。
  3. c鉄骨(S)造は、靭性に富むが、火災に対しては耐火被覆による保護を必要とする。
  4. d鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造は、一般に同規模のRC造よりも耐震性・靭性に劣る。
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正解:d. 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造は、一般に同規模のRC造よりも耐震性・靭性に劣る。

SRC造はRC造の中に鉄骨を内蔵する構造で、鉄骨の靭性が加わるため、一般に同規模のRC造よりも耐震性・靭性に優れる。よって4が誤り。木造が軽量である(1)、RC造がコンクリートの圧縮強度と鉄筋の引張強度を補い合う(2)、S造が高温で強度低下するため耐火被覆を要する(3)はいずれも正しい。

2建築材料としてのコンクリートおよび鋼材に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. aコンクリートのヤング係数(弾性係数)は、鋼材のヤング係数より大きい。
  2. bコンクリートの線膨張係数は、鋼材の線膨張係数とほぼ等しい。
  3. cコンクリートは、圧縮強度よりも引張強度のほうが大きい。
  4. dコンクリートは、水セメント比が大きいほど圧縮強度が高くなる。
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正解:b. コンクリートの線膨張係数は、鋼材の線膨張係数とほぼ等しい。

コンクリートと鋼材の線膨張係数はともに約1×10⁻⁵/℃でほぼ等しく、この一致がRC造成立の前提となるため2が正しい。鋼材のヤング係数(約2.05×10⁵N/mm²)はコンクリート(約2〜3×10⁴N/mm²)より約10倍大きいので1は誤り。コンクリートの引張強度は圧縮強度の約1/10で3は誤り。水セメント比が大きいほど強度は低下するため4も誤り。

3構造力学における荷重・応力に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a固定荷重(死荷重)は、構造体・仕上げ材など建築物自体の重量による荷重である。
  2. b積載荷重は、室の用途に応じて床用・大梁(架構)用・地震力用で異なる値を用いてよい。
  3. c応力度は、部材の断面に生じる単位断面積あたりの力(内力)である。
  4. d先端に集中荷重を受ける片持ち梁では、曲げモーメントは荷重を受ける自由端で最大となる。
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正解:d. 先端に集中荷重を受ける片持ち梁では、曲げモーメントは荷重を受ける自由端で最大となる。

先端に集中荷重を受ける片持ち梁の曲げモーメントは固定端で最大(=荷重×スパン)となり、自由端では0である。よって4が誤り。固定荷重の定義(1)、積載荷重を床用>大梁用>地震用の順に低減できる区分(2)、応力度が単位面積あたりの内力である点(3)はいずれも正しい。

4日照・採光および建築計画に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a北緯35度付近の水平面が受ける1日の日射量は、冬至よりも夏至のほうが少ない。
  2. b昼光率は、直射日光を含めた室内の明るさを、屋外の明るさに対する割合で表したものである。
  3. c建築基準法上、住宅の居室には、原則として床面積の1/7以上の採光に有効な開口部が必要である。
  4. d南向きの垂直壁面が受ける直達日射量は、夏至の日に1年で最大となる。
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正解:c. 建築基準法上、住宅の居室には、原則として床面積の1/7以上の採光に有効な開口部が必要である。

建築基準法により、住宅の居室には床面積の1/7以上の採光有効開口部が必要で3が正しい。水平面日射量は太陽高度が高い夏至のほうが多く1は誤り。昼光率は直射日光を除いた全天空光を基準とする指標で2は誤り。南面垂直壁は夏至に太陽高度が高く受熱が少なく、直達日射は冬至や春秋のほうが多いため4も誤り。

5建築設備の概要に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a非常用の昇降機(非常用エレベーター)は、原則として高さ31mを超える建築物に設置が義務づけられる。
  2. b受変電設備における高圧とは、交流では600Vを超え7,000V以下の電圧をいう。
  3. c照明設計で用いる維持照度は、事務室・作業内容などに応じてJISで推奨値が定められている。
  4. d自動火災報知設備の感知器のうち定温式スポット型は、煙の濃度を感知して作動する。
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正解:d. 自動火災報知設備の感知器のうち定温式スポット型は、煙の濃度を感知して作動する。

定温式スポット型感知器は周囲温度が一定値に達すると作動する「熱感知器」であり、煙を感知するのは光電式・イオン化式などの煙感知器である。よって4が誤り。非常用エレベーターの高さ31m超基準(1)、高圧の区分600V超7,000V以下(2)、維持照度のJIS推奨値(3、JIS Z 9110)はいずれも正しい。

6建築基準法・消防法の概要に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a耐火建築物は、主要構造部を耐火構造等とし、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設けたものである。
  2. b建築物の建ぺい率とは、延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。
  3. c延焼のおそれのある部分とは、隣地境界線等から、1階・2階の別なく一律5m以内の範囲をいう。
  4. d防火地域内であれば、看板・広告塔などの工作物はすべて木造で設けてよい。
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正解:a. 耐火建築物は、主要構造部を耐火構造等とし、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設けたものである。

耐火建築物の定義(主要構造部を耐火構造等とし、延焼のおそれのある開口部に防火設備を設ける)は正しく1が正解。建ぺい率は「建築面積」の敷地面積に対する割合で、延べ面積で表すのは容積率のため2は誤り。延焼のおそれのある部分は隣地境界線等から1階3m以下・2階以上5m以下で、一律5mではないため3は誤り。防火地域内で高さ3m超等の看板類は主要部を不燃材料とする必要があり4も誤り。

7建築物の構造種別と材料の耐火性に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. a鉄骨造は主要な構造材が不燃材料であるため、耐火被覆を施さなくても常に耐火建築物となる。
  2. b鉄筋コンクリート構造は、圧縮に強いコンクリートと引張りに強い鉄筋を組み合わせた構造である。
  3. c鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄筋コンクリート構造に比べて靭性に富み、高層建築に適する。
  4. d鋼材は温度上昇に伴い強度が低下し、500℃程度で常温時の約2分の1になる。
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正解:a. 鉄骨造は主要な構造材が不燃材料であるため、耐火被覆を施さなくても常に耐火建築物となる。

誤りは選択肢1。鋼材は不燃材料だが高温で急激に耐力が低下する(500℃で約1/2、600℃で約1/3)ため、鉄骨造を耐火建築物とするには吹付けロックウール等の耐火被覆が不可欠で、被覆なしでは耐火建築物にならない。2はRC造の基本原理で正しい。3はSRC造の特徴で、鉄骨を内蔵するため靭性・耐震性に優れ高層に適し正しい。4は鋼材の高温時強度低下として正しい。

8建築材料としてのコンクリートおよび鋼材の性質に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  1. a鋼材の線膨張係数はコンクリートの約10倍であり、両者を一体化できない。
  2. bコンクリートは中性化が進行すると、それ自体の圧縮強度が急激に低下する。
  3. cコンクリートの引張強度は、圧縮強度のおおむね10分の1程度である。
  4. dコンクリートのヤング係数は、鋼材のヤング係数より大きい。
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正解:c. コンクリートの引張強度は、圧縮強度のおおむね10分の1程度である。

正しいのは選択肢3。コンクリートの引張強度は圧縮強度の約1/10〜1/13で、引張は鉄筋が負担する。1は誤り——鋼とコンクリートの線膨張係数はともに約1×10⁻⁵/℃でほぼ等しく、これがRC造を成立させる根拠。2は誤り——中性化はコンクリート自体の強度低下ではなく、鉄筋の不動態皮膜を破って発錆・かぶり爆裂を招く現象。4は誤り——ヤング係数はコンクリート約2.1×10⁴、鋼材約2.05×10⁵N/mm²で鋼材が約10倍大きい。

9スパン6mの単純梁の全長に、大きさw=4kN/mの等分布荷重が作用するとき、この梁に生じる最大曲げモーメントの値として正しいものはどれか。

  1. a12 kN・m
  2. b18 kN・m
  3. c24 kN・m
  4. d36 kN・m
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正解:b. 18 kN・m

単純梁に等分布荷重が全長に作用するときの最大曲げモーメントはスパン中央でM=wL²/8となる。w=4kN/m、L=6mを代入するとM=4×6²/8=4×36/8=18kN・m。したがって正しいのは18kN・m。中央集中荷重の式PL/4や、せん断力の値と混同すると12や24・36などの誤答になる。

10建築計画における日照・採光に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  1. a北向きの窓は、一年を通じて直射日光が多く入るため、安定した明るさが得にくい。
  2. b天空光の照度は、一般に直射日光による照度よりも高い。
  3. c昼光率は天候や時刻により時々刻々と大きく変化するため、採光の設計指標には用いない。
  4. d昼光率は、直射日光を除いた全天空照度に対する、室内のある点の水平面照度の割合である。
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正解:d. 昼光率は、直射日光を除いた全天空照度に対する、室内のある点の水平面照度の割合である。

正しいのは選択肢4。昼光率=(室内のある点の水平面照度/直射日光を除く全天空照度)×100%と定義される。1は誤り——北窓は直射日光がほとんど入らず、逆に安定した拡散光が得られるため美術館・製図室等に好まれる。2は誤り——天空光(拡散光)より直射日光の照度の方がはるかに高い。3は誤り——昼光率は室内照度と全天空照度の比なので、天空照度が変動しても比はほぼ一定に保たれ、これが設計指標として有用な理由である。

11建築設備および高さに関する規定についての記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. a非常用の昇降機(非常用エレベーター)は、火災時に一般の在館者が避難するために使用することを主目的とする。
  2. b高さ20mを超える建築物には、原則として避雷設備を設けなければならない。
  3. c高さ31mを超える建築物には、原則として非常用の昇降機を設けなければならない。
  4. d非常用の照明装置は、停電時に予備電源により自動的に点灯するものでなければならない。
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正解:a. 非常用の昇降機(非常用エレベーター)は、火災時に一般の在館者が避難するために使用することを主目的とする。

誤りは選択肢1。非常用エレベーターは、火災時に消防隊が消火・救助活動を行うために使用する設備であり、一般在館者の避難用ではない(避難は階段による)。2は建築基準法第33条に基づき高さ20m超で避雷設備が必要で正しい。3は建築基準法第34条第2項に基づき高さ31m超で非常用昇降機が必要で正しい。4は非常用照明の基本要件で正しい。

12建築基準法における防火区画および防火設備に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. a面積区画は、耐火建築物等について、原則として1,500m²以内ごとに区画するものである。
  2. b高層区画は、11階以上の部分について、原則として100m²以内ごとに区画するものである。
  3. c内装制限による仕上げの制限の対象は壁および天井であり、床は含まれない。
  4. d特定防火設備は、通常の火災時において加熱開始後20分間、火炎を遮る性能があればよい。
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正解:d. 特定防火設備は、通常の火災時において加熱開始後20分間、火炎を遮る性能があればよい。

誤りは選択肢4。加熱開始後20分間の遮炎性能でよいのは「防火設備」であり、「特定防火設備」は加熱開始後60分間(1時間)の遮炎性能が求められる。1は施行令112条の面積区画(原則1,500m²以内)で正しい。2は同条の高層区画(11階以上は原則100m²以内、内装・仕上げにより200m²・500m²に緩和)で正しい。3は内装制限が壁・天井を対象とし床を含まないことを述べており正しい。

13建築基準法における防火区画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. a面積区画は、主要構造部を耐火構造等とした建築物で延べ面積が一定規模を超えるものを、一定の床面積ごとに区画するものである。
  2. b竪穴区画は、階段室・エレベーターの昇降路・吹抜けなど、上下方向に連続する空間を対象とする区画である。
  3. c異種用途区画は、一つの建築物内に用途上異なる部分が存在する場合に、その境界部分を区画するものである。
  4. d防火区画に用いる防火戸は、避難の妨げにならないよう、火災時にも常時開放状態を保つ構造としなければならない。
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正解:d. 防火区画に用いる防火戸は、避難の妨げにならないよう、火災時にも常時開放状態を保つ構造としなければならない。

正解は「防火戸は常時開放状態を保つ構造としなければならない」。防火区画に用いる防火設備(防火戸)は、火災時に煙感知器等と連動して自動的に閉鎖する随時閉鎖式(または常時閉鎖式)とし、区画としての遮炎・遮煙機能を確保する必要があるため、火災時に開放したままとする記述は誤り。他の3つは正しく、面積区画(一定面積ごと)、竪穴区画(階段・昇降路・吹抜け等の縦方向空間)、異種用途区画(用途の異なる部分の境界)はいずれも防火区画の代表的な区分である。

14建築物のエスカレーターに関する記述として、最も適当なものはどれか。

  1. aエスカレーターの勾配は、原則として30度以下としなければならない。
  2. bエスカレーターの勾配は、原則として45度以下であればよい。
  3. c踏段の定格速度は、勾配の大小にかかわらず一定の値と定められている。
  4. dエスカレーターには、踏段と同一方向に同一速度で動く手すりを設ける必要はない。
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正解:a. エスカレーターの勾配は、原則として30度以下としなければならない。

正解は「勾配は原則として30度以下」。建築基準法施行令により、エスカレーターの勾配は原則30度以下と定められている(45度以下ではないので選択肢2番目は誤り)。踏段の定格速度は勾配に応じて上限が定められ(例:勾配30度以下で毎分45m以下など)、勾配にかかわらず一定ではないので3番目は誤り。また、踏段と同一方向に同一速度で移動する手すりを設けることが求められるため、4番目も誤り。

15建築物の免震構造および制震(制振)構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. a免震構造では、積層ゴムなどの免震装置を用いて建物の固有周期を長くし、建物に作用する地震力を低減する。
  2. b制震構造では、建物内に組み込んだダンパー等の制振装置により、地震や風による揺れのエネルギーを吸収する。
  3. c免震構造では、地震時に建物と地盤(基礎)との相対変位が大きくなるため、周囲に可動範囲(クリアランス)を確保する必要がある。
  4. d免震構造は、建物の固有周期を短くすることで地震力を低減する点に特徴がある。
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正解:d. 免震構造は、建物の固有周期を短くすることで地震力を低減する点に特徴がある。

正解(最も不適当)は「固有周期を短くする」。免震構造は積層ゴム等の免震装置により建物の固有周期を長く(長周期化)し、地盤の卓越周期との共振を避けて建物へ伝わる地震力を低減するものであり、「短くする」は誤り。1番目(免震装置で固有周期を長くする)、2番目(制震はダンパー等でエネルギー吸収)、3番目(免震層で相対変位が大きくなるためクリアランスが必要)はいずれも正しい。

16コンクリートの中性化に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. a中性化は、空気中の二酸化炭素がコンクリート中に侵入し、アルカリ性が徐々に失われていく現象である。
  2. b中性化が進行してアルカリ性が失われると、鉄筋表面の不動態被膜が強化され、鉄筋の腐食が抑制される。
  3. c中性化が鉄筋位置まで達すると鉄筋が腐食しやすくなり、錆の膨張によってかぶりコンクリートのひび割れや剥離を生じることがある。
  4. d一般に中性化の進行深さは、おおむね経過時間の平方根に比例して増大する。
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正解:b. 中性化が進行してアルカリ性が失われると、鉄筋表面の不動態被膜が強化され、鉄筋の腐食が抑制される。

正解(最も不適当)は「アルカリ性が失われると不動態被膜が強化され腐食が抑制される」。実際は逆で、コンクリートは本来強アルカリ性(pH約12〜13)で鉄筋表面に不動態被膜を形成し腐食を防いでいるが、中性化によってアルカリ性が失われると不動態被膜が破壊され、鉄筋は腐食しやすくなる。1番目(二酸化炭素による中性化)、3番目(鉄筋腐食と錆膨張によるひび割れ・剥離)、4番目(進行深さは経過時間の平方根に比例)はいずれも正しい。

17建築物に用いる構造用鋼材の性質に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  1. a鋼材のヤング係数(弾性係数)は、強度(材質)が異なってもほぼ一定の値である。
  2. b鋼材の炭素含有量が増加すると、一般に引張強さは増すが、伸びや溶接性は低下する。
  3. c鋼材の線膨張係数はコンクリートの約10倍であり、両者を一体化した鉄筋コンクリートは温度変化で剥離しやすい。
  4. d鋼材は温度が上昇すると強度が低下し、一般に500度程度で常温時の約半分程度となる。
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正解:c. 鋼材の線膨張係数はコンクリートの約10倍であり、両者を一体化した鉄筋コンクリートは温度変化で剥離しやすい。

正解(最も不適当)は「線膨張係数がコンクリートの約10倍」。鋼材とコンクリートの線膨張係数はともに約1×10^-5/℃でほぼ等しく、この一致こそが鉄筋コンクリートが温度変化に対して一体として挙動できる理由であり、「約10倍で剥離しやすい」は誤り。1番目(ヤング係数は約2.05×10^5 N/mm²で強度によらずほぼ一定)、2番目(炭素量増加で強度増・伸びや溶接性は低下)、4番目(約500℃で強度が常温の約半分)はいずれも正しい。

18建築物に作用する地震荷重(地震力)に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a地震層せん断力係数Ciは、一般に上階ほど小さくなる。
  2. b標準せん断力係数C0は、許容応力度計算(一次設計)において原則として0.2以上とする。
  3. c地震地域係数Zは、過去の地震記録等に基づき、地域ごとにおおむね1.0〜0.7の範囲で定められる。
  4. d振動特性係数Rtは、建築物の設計用一次固有周期と地盤の種別に応じて定められ、1.0を超えることはない。
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正解:a. 地震層せん断力係数Ciは、一般に上階ほど小さくなる。

地震層せん断力係数はCi=Z・Rt・Ai・C0で表され、高さ方向分布係数Aiは最下層で1.0、上階ほど大きくなるため、Ciは上階ほど大きくなる。よって『上階ほど小さくなる』とする1が誤り。2は正しく、C0は一次設計で原則0.2以上(必要保有水平耐力計算では1.0以上)。3の地震地域係数Zは1.0〜0.7(沖縄が0.7)で正しい。4の振動特性係数Rtは固有周期と地盤種別で決まり最大1.0で正しい。

19建築物の積載荷重に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a同一の室について、床の構造計算用、大梁・柱・基礎の構造計算用、地震力の計算用の順に、小さい値を用いてよい。
  2. b事務室の積載荷重は、一般に住宅の居室の積載荷重より小さく定められている。
  3. c倉庫業を営む倉庫の床の積載荷重は、実況に応じて3,900N/m²を下回る値とすることができる。
  4. d地震力を計算する場合の積載荷重は、床の構造計算に用いる積載荷重より大きい値を用いる。
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正解:a. 同一の室について、床の構造計算用、大梁・柱・基礎の構造計算用、地震力の計算用の順に、小さい値を用いてよい。

積載荷重は床用が最大で、大梁・柱・基礎用、地震力用の順に低減してよい(令85条)ため1が正しい。2は誤り——事務室は約2,900N/m²で住宅の居室(約1,800N/m²)より大きい。3は誤り——倉庫業を営む倉庫は下限3,900N/m²と定められ、実況がこれを下回っても3,900N/m²とする。4は誤り——地震力用は床用より小さい値でよく、大きくはしない。

20建築物の排煙設備に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a防煙区画は、間仕切壁または天井面から50cm以上下方に突出した防煙垂れ壁(防煙壁)によって区画する。
  2. b排煙口は、防煙区画部分の各部分から排煙口に至る水平距離が30m以下となるように設ける。
  3. c自然排煙方式の排煙口は、天井または天井から下方80cm以内の壁の部分に設ける。
  4. d機械排煙方式の排煙口には、火災時の誤作動を防ぐため手動開放装置を設けてはならない。
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正解:d. 機械排煙方式の排煙口には、火災時の誤作動を防ぐため手動開放装置を設けてはならない。

排煙口は常時閉鎖とし、煙感知器との連動または手動開放装置によって開放する構造とするため、手動開放装置は必須であり、『設けてはならない』とする4が誤り。手動開放装置の操作部は床面から80cm以上1.5m以下(壁設置)等に設ける。1の防煙壁(天井から50cm以上下方突出)、2の水平距離30m以下、3の自然排煙口の位置(天井または天井から下方80cm以内)はいずれも正しい。

21建築物の非常用の照明装置に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a光源には、白熱灯のほか蛍光灯やLEDを用いることもできる。
  2. b常用の電源が断たれた場合に予備電源に自動的に切り替わり、自動的に点灯するものとする。
  3. c直接照明とし、床面において水平面照度で1lx(蛍光灯・LEDを用いる場合は2lx)以上を確保する。
  4. d予備電源の容量は、継続して点灯できる時間が10分間あれば足りる。
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正解:d. 予備電源の容量は、継続して点灯できる時間が10分間あれば足りる。

非常用照明の予備電源(蓄電池等)は、停電後30分間以上継続して点灯できる容量が必要であり、『10分間で足りる』とする4が誤り(大規模建築物の避難経路等ではさらに長時間を要する)。1は白熱灯・蛍光灯・LEDのいずれも使用可で正しい。2は停電時に自動的に切り替わり自動点灯する要件で正しい。3は直接照明で床面1lx(蛍光灯・LEDは2lx)以上という照度基準で正しい。

22エレベーターの安全装置に関する記述として、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. a調速機(ガバナ)は、かごの下降速度が定格速度を一定以上超えると、非常止め装置を作動させてかごを停止させる。
  2. b戸開走行保護装置(UCMP)は、駆動装置や制御器の故障により、かごの戸が開いたままかごが昇降した場合に、これを検知してかごを停止させる。
  3. c地震時管制運転装置は、地震の初期微動(P波)等を感知すると、かごを最寄り階に停止させて戸を開く。
  4. dファイナルリミットスイッチは、かごが最上階または最下階を行き過ぎても作動せず、通常の停止のみを制御する装置である。
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正解:d. ファイナルリミットスイッチは、かごが最上階または最下階を行き過ぎても作動せず、通常の停止のみを制御する装置である。

ファイナルリミットスイッチは、かごが終端階(最上階・最下階)を行き過ぎた場合に強制的に電源を遮断してかごを停止させる安全装置であり、『行き過ぎても作動せず通常停止のみ』とする4が不適当。1の調速機と非常止めの連動(過速度で作動)、2の戸開走行保護装置(UCMP、戸開走行の検知・停止)、3の地震時管制運転装置(P波感知で最寄り階停止・戸開)はいずれも正しい。

23建築材料の防火性能(不燃材料・準不燃材料・難燃材料)に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a不燃材料・準不燃材料・難燃材料のうち、防火性能が最も高いのは難燃材料である。
  2. b不燃材料は、通常の火災による加熱開始後20分間、燃焼しないこと等の性能をもつ材料である。
  3. c準不燃材料は、通常の火災による加熱開始後10分間、所定の防火性能を満たす材料である。
  4. d難燃材料は、通常の火災による加熱開始後5分間、所定の防火性能を満たす材料である。
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正解:a. 不燃材料・準不燃材料・難燃材料のうち、防火性能が最も高いのは難燃材料である。

建築基準法施行令では、不燃性能を要求される加熱時間が長いものほど防火性能が高く、不燃材料(20分)>準不燃材料(10分)>難燃材料(5分)の順である。したがって最も防火性能が高いのは不燃材料であり、『最も高いのは難燃材料』とする1が誤り。2の不燃材料20分、3の準不燃材料10分、4の難燃材料5分は、いずれも各材料に求められる加熱時間として正しい。各材料は当該時間中に(1)燃焼しない(2)防火上有害な変形・溶融・亀裂等を生じない(3)避難上有害な煙・ガスを発生しない、の要件を満たす。

24建築材料の熱伝導率と断熱に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a材料の熱伝導率が小さいほど、熱を伝えにくく断熱性能が高い。
  2. b一般に金属は熱伝導率が大きく、コンクリートや木材はそれより小さい。
  3. c材料の含水率が高くなるほど、その材料の熱伝導率は小さくなる。
  4. dグラスウールなどの繊維系断熱材は、内部に多量の空気を含むことで高い断熱性を得ている。
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正解:c. 材料の含水率が高くなるほど、その材料の熱伝導率は小さくなる。

水(熱伝導率約0.6W/(m・K))は静止空気(約0.02〜0.03W/(m・K))よりはるかに熱を伝えやすいため、断熱材が湿って含水率が高くなると空気が水に置き換わり熱伝導率は増大し断熱性は低下する。よって『含水率が高いほど熱伝導率が小さくなる』とする3が誤り。1は熱伝導率λ[W/(m・K)]が小さいほど断熱性が高いという定義で正しい。2は鋼約53・アルミ約210に対しコンクリート約1.4、木材約0.15と金属が大きく正しい。4は繊維系断熱材が多孔質で静止空気を多く含むため断熱性が高いという原理で正しい。

25建築物の結露に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a表面結露は、壁などの表面温度が、それに接する空気の露点温度より低くなると生じる。
  2. b壁の断熱性を高めると室内側の表面温度が下がるため、かえって表面結露が生じやすくなる。
  3. c冬季の壁体内部結露を防ぐには、防湿層を断熱材の室内側(高温側)に設けるのが有効である。
  4. d室内の水蒸気を換気によって屋外へ排出すると、結露は生じにくくなる。
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正解:b. 壁の断熱性を高めると室内側の表面温度が下がるため、かえって表面結露が生じやすくなる。

断熱性を高めると、冬季には室内側表面温度が外気の影響を受けにくく露点温度より高く保たれるため、表面結露はむしろ生じにくくなる。よって『室内側表面温度が下がり結露しやすくなる』とする2が誤り。1は表面結露の発生条件(表面温度<露点温度)で正しい。3は防湿層を高温高湿側である断熱材の室内側に設けて水蒸気の壁体内侵入を防ぐ原則で正しい。4は換気により室内絶対湿度(水蒸気量)を下げると露点温度が下がり結露しにくくなるため正しい。

26建築基準法における面積・高さ等の規定に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a居室の天井の高さは、原則として2.1m以上でなければならない。
  2. b建築面積とは、建築物の各階の床面積を合計したものをいう。
  3. c敷地面積に対する延べ面積の割合を、建ぺい率という。
  4. d階段に代わる傾斜路(スロープ)の勾配は、原則として1/4を超えてもよい。
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正解:a. 居室の天井の高さは、原則として2.1m以上でなければならない。

居室の天井高さは原則2.1m以上と定められており(1室で高さが異なる場合は平均による)、1が正しい。2は誤り——各階の床面積の合計は『延べ面積』であり、建築面積は建築物の外壁等の中心線で囲まれた部分の水平投影面積をいう。3は誤り——敷地面積に対する延べ面積の割合は『容積率』で、建ぺい率は敷地面積に対する『建築面積』の割合である。4は誤り——階段に代わる傾斜路の勾配は原則として1/8を超えないこととされている。

27圧縮材(柱)の座屈に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a細長比が大きい部材ほど、圧縮力に対して座屈しやすい。
  2. b柱の座屈荷重は、断面二次モーメントが大きいほど大きくなる。
  3. c柱の座屈荷重は、座屈長さが長いほど大きくなる。
  4. d柱の座屈荷重は、材料のヤング係数が大きいほど大きくなる。
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正解:c. 柱の座屈荷重は、座屈長さが長いほど大きくなる。

オイラーの座屈荷重はPk=π²EI/lk²で表され、座屈長さlkの2乗に反比例するため、座屈長さが長いほど座屈荷重は小さくなる。よって『座屈長さが長いほど大きくなる』とする3が誤り。1は細長比λ(=座屈長さ/断面二次半径)が大きい細長い部材ほど座屈しやすいという性質で正しい。2は断面二次モーメントIに比例、4はヤング係数Eに比例するため、いずれも大きいほど座屈荷重が増大し正しい。

28梁のたわみに関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a梁のたわみは、スパン(支点間距離)が長くなるほど小さくなる。
  2. b長方形断面の梁の断面二次モーメントは、梁のせい(断面の高さ)に正比例する。
  3. c梁のたわみは、材料のヤング係数が大きいほど大きくなる。
  4. d梁のたわみは、曲げ剛性(ヤング係数と断面二次モーメントの積)が大きいほど小さくなる。
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正解:d. 梁のたわみは、曲げ剛性(ヤング係数と断面二次モーメントの積)が大きいほど小さくなる。

梁のたわみは曲げ剛性EI(ヤング係数E×断面二次モーメントI)に反比例し、EIが大きいほどたわみは小さくなるため4が正しい。1は誤り——たわみはスパンの3乗(集中荷重)または4乗(等分布荷重)に比例して増大し、スパンが長いほど大きくなる。2は誤り——長方形断面の断面二次モーメントはI=bh³/12で、せいhの3乗に比例する。3は誤り——たわみはヤング係数Eに反比例するので、Eが大きいほどたわみは小さくなる。

29建築物の電気設備に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a交流において、低圧とは600V以下の電圧をいう。
  2. b単相3線式配電では、中性線が断線(欠相)しても、各機器に異常電圧が加わるおそれはない。
  3. c交流において、特別高圧とは7,000Vを超える電圧をいう。
  4. d単相3線式配電は、1本の中性線と2本の電圧線により、100Vと200Vの両方を取り出すことができる。
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正解:b. 単相3線式配電では、中性線が断線(欠相)しても、各機器に異常電圧が加わるおそれはない。

単相3線式で中性線が断線(欠相)すると、両側負荷の不平衡により一方に定格を超える過電圧が加わり機器の焼損等を招くおそれがあるため、『異常電圧が加わるおそれはない』とする2が誤り(このため中性線には過電流遮断器を設けない等の配慮がなされる)。1の低圧(交流600V以下)、3の特別高圧(交流7,000V超)は電圧区分として正しい。4は単相3線式が中性線と2本の電圧線で単相100V・200Vを供給できるという構成で正しい。

30建築物のガス設備に関する記述として、正しいものは次のうちどれか。

  1. a都市ガス(13A)は空気より重いため、ガス漏れ警報器は床面付近に設ける。
  2. b液化石油ガス(LPガス)の主成分はメタンである。
  3. c液化石油ガス(LPガス)は空気より重いため、ガス漏れ警報器は床面付近に設ける。
  4. d都市ガスもLPガスもいずれも空気より軽いので、警報器はいずれも天井付近に設ける。
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正解:c. 液化石油ガス(LPガス)は空気より重いため、ガス漏れ警報器は床面付近に設ける。

LPガス(主成分プロパン)は比重が空気の約1.5倍で空気より重く、漏洩時は低所に滞留するため、ガス漏れ警報器は床面付近(検知部下端が床面から30cm以内)に設ける。よって3が正しい。1は誤り——都市ガス(13A、主成分メタン)は比重約0.6で空気より軽く天井付近に滞留するため警報器は天井付近に設ける。2は誤り——メタンが主成分なのは都市ガスで、LPガスの主成分はプロパン・ブタンである。4は誤り——LPガスは空気より重く、両者を一律『空気より軽い』とするのは誤り。

31電気設備の負荷計算で用いる需要率・負荷率に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a需要率は、最大需要電力を負荷設備容量で除した値であり、一般に100%以下となる。
  2. b需要率が用いられるのは、すべての負荷設備が常に同時に最大で使用されるとは限らないためである。
  3. c負荷率は、ある期間の平均需要電力を、その期間の最大需要電力で除した値である。
  4. d需要率は、負荷設備容量が同じであれば、常に100%を超える。
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正解:d. 需要率は、負荷設備容量が同じであれば、常に100%を超える。

需要率=(最大需要電力/負荷設備容量)×100%であり、実際にはすべての負荷が同時に最大で使われることはまれなため一般に100%以下となる。したがって『常に100%を超える』とする4が誤り。1は需要率の定義と一般に100%以下となる性質で正しい。2は需要率を用いる理由(同時使用の非同時性)で正しい。3は負荷率=(平均需要電力/最大需要電力)×100%という定義で正しい。

32木造建築物の各部の名称に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a土台は、基礎の上に据え付けられ、柱の下部をつなぐ水平材である。
  2. b胴差は、2階建てで1階と2階の境目に設けられ、2階の床梁などを受ける横架材である。
  3. c棟木は、屋根の最頂部に水平に架け渡される部材である。
  4. d根太は、屋根勾配に沿って垂木を受けるために配置される部材である。
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正解:d. 根太は、屋根勾配に沿って垂木を受けるために配置される部材である。

根太は床板を下から支える横架材であり、屋根勾配に沿って垂木を受けるのは「母屋(もや)」である。よって4が誤り。土台が基礎上で柱脚をつなぐ水平材である点(1)、胴差が1階と2階の境で2階床梁を受ける横架材である点(2)、棟木が屋根最頂部の水平材である点(3)はいずれも正しい。

33建築材料としての木材の性質に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a木材の強度は、含水率が繊維飽和点(約30%)以下では、含水率が低いほど大きくなる。
  2. b木材の圧縮強度は、繊維方向(縦)よりも繊維に直角な方向(横)のほうが大きい。
  3. c木材の熱伝導率は、コンクリートや鋼材に比べて小さい。
  4. d木材は、含水率の変化による膨張・収縮が、繊維方向よりも繊維に直角な方向のほうが大きい。
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正解:b. 木材の圧縮強度は、繊維方向(縦)よりも繊維に直角な方向(横)のほうが大きい。

木材の圧縮強度・引張強度は繊維方向(縦)が最も大きく、繊維に直角な方向(横)はそれより著しく小さい。よって「横のほうが大きい」とする2が誤り。繊維飽和点(約30%)以下では含水率が下がるほど強度が増す点(1)、木材の熱伝導率がコンクリート・鋼材より小さい点(3)、乾燥収縮が繊維方向より繊維直角方向で大きい点(4)はいずれも正しい。

34建築物の避難計画に関する記述として、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. a避難階とは、直接地上へ通じる出入口のある階をいう。
  2. b居室からの避難は、2つ以上の異なる方向へ避難できる二方向避難の確保が原則である。
  3. c劇場等の客席からの避難用の出口の戸は、避難の方向(外開き)に開くようにする。
  4. d高層建築物では、避難上、階段をできるだけ1か所に集中して配置するのがよい。
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正解:d. 高層建築物では、避難上、階段をできるだけ1か所に集中して配置するのがよい。

避難階段は、一方が使えなくなっても他方へ避難できるよう、離して分散配置するのが避難計画の原則である。1か所に集中させると二方向避難が確保できず不適当なので4が正解(最も不適当)。避難階の定義(1)、二方向避難の原則(2)、客席等からの出口の戸を避難方向へ開かせる考え方(3、内開き禁止)はいずれも適当である。

35建築設備の維持管理(保全)に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a予防保全は、故障が発生する前に、点検・整備・部品交換などを計画的に行う保全方式である。
  2. b事後保全は、機器が故障・停止してから修理・復旧を行う保全方式である。
  3. c保全の目的には、機能の維持・回復のほか、安全性の確保や省エネルギー性能の維持も含まれる。
  4. d法令で定期点検が義務づけられている設備であっても、予防保全を実施していれば法定点検は省略できる。
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正解:d. 法令で定期点検が義務づけられている設備であっても、予防保全を実施していれば法定点検は省略できる。

法令に基づく定期点検・定期検査(法定点検)は、日常の予防保全の実施状況にかかわらず義務であり、省略はできない。よって4が誤り。予防保全が計画的な事前の点検・整備である点(1)、事後保全が故障後の修理である点(2)、保全の目的に安全性確保や省エネ性能維持が含まれる点(3)はいずれも正しい。

36エレベーターの保守・定期検査に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. a昇降機は、原則として1年以内ごとに1回、資格を持つ検査者による定期検査を行い、特定行政庁に報告する。
  2. b保守契約には、部品の取替えを含むフルメンテナンス(FM)契約と、契約範囲を限定するPOG契約がある。
  3. cPOG契約は、潤滑油やグリス等の消耗品以外の部品取替えや修理も、追加費用なしですべて契約に含まれる。
  4. dロープ式エレベーターでは、主索(ワイヤーロープ)の摩耗や素線切れの状態を定期的に点検する。
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正解:c. POG契約は、潤滑油やグリス等の消耗品以外の部品取替えや修理も、追加費用なしですべて契約に含まれる。

POG契約はParts(消耗部品)・Oil・Greaseなど限定した範囲のみを対象とし、主要部品の取替えや修理は契約外で別途費用がかかる。よって「追加費用なしですべて含まれる」とする3が誤り。昇降機の定期検査を1年以内ごとに有資格者が行い特定行政庁へ報告する点(1、建築基準法第12条)、FM契約とPOG契約の区分(2)、主索の摩耗・素線切れの点検(4)はいずれも正しい。

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