第三種冷凍機械責任者冷凍機器」一問一答(全12問)

第三種冷凍機械責任者の「冷凍機器」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は第三種冷凍機械責任者のドリルへ。

1容積式圧縮機と遠心式圧縮機の違いについて、正しいものはどれか。

  1. a遠心式(ターボ)圧縮機は羽根車の高速回転で冷媒に運動エネルギーを与えて圧力を高める非容積式で、大容量に適する
  2. b往復式圧縮機は非容積式であり、小容量には向かない
  3. c遠心式圧縮機は容積式であり、シリンダ内の容積変化で圧縮する
  4. dスクリュー圧縮機は非容積式で、遠心式と同じ原理で圧縮する
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正解:a. 遠心式(ターボ)圧縮機は羽根車の高速回転で冷媒に運動エネルギーを与えて圧力を高める非容積式で、大容量に適する

正解は選択肢1。遠心式(ターボ)圧縮機は羽根車(インペラ)を高速回転させ、冷媒に速度エネルギーを与え、それを圧力に変換する非容積式で、大容量・低圧縮比の用途に適する。往復式・回転式・スクリュー式はいずれも密閉空間の容積を機械的に変化させて圧縮する容積式(選択肢2・4は誤り)。遠心式は容積式ではない(選択肢3は誤り)。

2往復式(レシプロ)圧縮機に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aピストンとシリンダを使い、吸込弁・吐出弁で冷媒の出入りを制御する容積式である
  2. b羽根車の遠心力で圧力を高めるため吸込弁・吐出弁を持たない
  3. c1回転あたり必ず4回の吐出行程がある
  4. d回転式に比べて構造上、必ず振動が小さい
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正解:a. ピストンとシリンダを使い、吸込弁・吐出弁で冷媒の出入りを制御する容積式である

正解は選択肢1。往復式圧縮機はピストンのシリンダ内往復運動で容積を変化させ、吸込弁と吐出弁の開閉により冷媒を吸込み・吐出す容積式である。吸込弁・吐出弁を持たないのは遠心式(選択肢2は誤り)。吐出回数はシリンダ数・行程で決まり必ず4回ではない(選択肢3は誤り)。往復運動を伴うため一般に回転式より振動は大きい傾向で「必ず小さい」は誤り(選択肢4は誤り)。

3スクリュー圧縮機の特徴として、誤っているものはどれか。

  1. a雄雌のロータのかみ合いで冷媒を圧縮する容積式である
  2. b吸込・圧縮・吐出が連続的に行われ、往復式のような吸込・吐出弁を原理的に必要としない
  3. c容量制御にスライド弁(スライドバルブ)を用いることができる
  4. d羽根車の遠心力で冷媒を圧縮する非容積式であり、大容量には不向きである
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正解:d. 羽根車の遠心力で冷媒を圧縮する非容積式であり、大容量には不向きである

正解(誤り)は選択肢4。スクリュー圧縮機は雄・雌一対のスクリューロータのかみ合いで気体空間を縮小して圧縮する容積式であり、羽根車の遠心力を用いる非容積式ではなく、比較的大容量に適する。選択肢1・2・3は正しい。連続的に圧縮するため往復式のような吸込・吐出弁を原理的に持たず、スライド弁で無段階の容量制御ができる。

4水冷横形シェルアンドチューブ凝縮器に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a円筒胴内に多数の伝熱管を通し、管内に冷却水を流して管外の冷媒蒸気を凝縮させる
  2. b冷却水を用いず、外気の顕熱のみで冷媒を凝縮させる空冷式である
  3. c冷媒を管内に、冷却水を管外(胴側)に流すのが標準的な構造である
  4. d凝縮した冷媒液は胴の最上部にたまるため、そこから液を取り出す
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正解:a. 円筒胴内に多数の伝熱管を通し、管内に冷却水を流して管外の冷媒蒸気を凝縮させる

正解は選択肢1。水冷横形シェルアンドチューブ凝縮器は、円筒胴(シェル)内に多数の伝熱管(チューブ)を配し、管内に冷却水を通し、管外(胴側)の高温高圧の冷媒蒸気を冷却・凝縮させる。冷却水を管内、冷媒を胴側に流すのが標準で選択肢3は逆で誤り。水冷であり空冷ではない(選択肢2は誤り)。凝縮液は重力で胴の下部にたまり下部から取り出す(選択肢4は誤り)。

5凝縮負荷(凝縮器で放出する熱量)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a凝縮負荷は、蒸発器で得た冷凍能力に圧縮機の圧縮仕事に相当する熱量を加えたものにほぼ等しい
  2. b凝縮負荷は蒸発器の冷凍能力に等しく、圧縮仕事は含まれない
  3. c凝縮負荷は圧縮仕事から冷凍能力を差し引いた値に等しい
  4. d凝縮負荷は冷媒の種類によらず常に冷凍能力の2倍である
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正解:a. 凝縮負荷は、蒸発器で得た冷凍能力に圧縮機の圧縮仕事に相当する熱量を加えたものにほぼ等しい

正解は選択肢1。定常運転では、凝縮器が放出する熱量(凝縮負荷)は、蒸発器で冷媒がくみ上げた熱量(冷凍能力)と、圧縮機が冷媒に加えた圧縮仕事に相当する熱量の和にほぼ等しい(エネルギー保存)。したがって圧縮仕事を含むため選択肢2・3は誤り。比は運転条件で変わり常に2倍ではない(選択肢4は誤り)。

6蒸発式凝縮器(エバポレイティブコンデンサ)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a伝熱管に散布した水の蒸発潜熱を利用して冷媒を凝縮させ、送風機で空気を通す
  2. b冷却水を一切用いず、外気の顕熱のみで凝縮させる
  3. c水冷横形シェルアンドチューブ凝縮器と全く同一の構造である
  4. d冷媒を大気中に蒸発させて冷却する構造である
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正解:a. 伝熱管に散布した水の蒸発潜熱を利用して冷媒を凝縮させ、送風機で空気を通す

正解は選択肢1。蒸発式凝縮器は、冷媒が流れる伝熱管の外面に水を散布し、送風機で空気を通して水を蒸発させ、その蒸発潜熱で冷媒蒸気を凝縮させる。水の蒸発潜熱を使うため選択肢2の「顕熱のみ」は誤り。シェルアンドチューブとは構造が異なる(選択肢3は誤り)。冷却するのは冷媒であり冷媒自体を大気に蒸発させるわけではない(選択肢4は誤り)。

7満液式蒸発器と乾式蒸発器の違いについて、正しいものはどれか。

  1. a満液式は冷媒液で伝熱管を満たし液中で蒸発させる方式で、乾式は膨張弁からの冷媒を管内で徐々に蒸発させ出口ではほぼ過熱蒸気となる
  2. b乾式蒸発器は蒸発器内をほぼ液で満たすため、出口は湿り蒸気である
  3. c満液式蒸発器は出口で必ず大きな過熱度をとり、液分離器を必要としない
  4. d乾式蒸発器は冷媒充填量が満液式より必ず多い
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正解:a. 満液式は冷媒液で伝熱管を満たし液中で蒸発させる方式で、乾式は膨張弁からの冷媒を管内で徐々に蒸発させ出口ではほぼ過熱蒸気となる

正解は選択肢1。満液式蒸発器は蒸発器を冷媒液で満たし、伝熱管を液に浸して蒸発させる方式。乾式蒸発器は膨張弁で絞った冷媒を管内で流しながら蒸発させ、出口ではほぼ過熱蒸気(乾いた状態)にする。乾式は液で満たさないので選択肢2は誤り。満液式は液面制御が必要で過熱度は小さく液戻り対策(液分離器等)を要するため選択肢3は誤り。冷媒充填量は一般に満液式のほうが多く選択肢4は逆で誤り。

8温度自動膨張弁(TEV)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a蒸発器出口冷媒の過熱度を一定に保つように弁開度を調節する
  2. b蒸発器出口の圧力を一定に保つことを直接の目的とする定圧膨張弁である
  3. c感温筒を凝縮器出口に取り付けて凝縮温度を制御する
  4. d開度が固定で調節機能を持たないキャピラリチューブと同一のものである
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正解:a. 蒸発器出口冷媒の過熱度を一定に保つように弁開度を調節する

正解は選択肢1。温度自動膨張弁(TEV)は感温筒を蒸発器出口に取り付け、蒸発器出口冷媒の過熱度を検知して、その過熱度が一定になるよう弁開度を自動調節する。過熱度制御であって定圧制御ではないので選択肢2は誤り。感温筒は蒸発器出口に付け、凝縮器出口ではない(選択肢3は誤り)。キャピラリチューブは細管の抵抗で絞る開度固定の膨張機構でTEVとは別物(選択肢4は誤り)。

9キャピラリチューブ(毛細管)を膨張機構として用いる場合の特徴として、誤っているものはどれか。

  1. a細い管の流動抵抗によって冷媒を減圧・絞り膨張させる
  2. b構造が簡単で可動部がなく、小形の冷凍装置に多く用いられる
  3. c負荷変動に応じて自動的に開度を変え、過熱度を一定に保つ制御機能を持つ
  4. d内径や長さで絞り量が決まり、冷媒充填量の管理が重要となる
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正解:c. 負荷変動に応じて自動的に開度を変え、過熱度を一定に保つ制御機能を持つ

正解(誤り)は選択肢3。キャピラリチューブは細管の流動抵抗で冷媒を絞る固定絞りで、TEVのような可動弁・感温筒による過熱度一定の自動制御機能は持たない。選択肢1・2・4は正しい。可動部がなく構造が簡単で家庭用冷蔵庫など小形機に多用され、内径・長さで絞り量が決まるため冷媒充填量の適正管理が重要となる。

10冷凍装置の附属機器に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a油分離器は圧縮機吐出側に設け、冷媒とともに吐き出された潤滑油を分離して圧縮機へ戻す
  2. b受液器は圧縮機吸込側に設け、冷媒蒸気を貯留する容器である
  3. c液分離器(アキュムレータ)は凝縮器出口に設け、凝縮した液を過冷却する
  4. dドライヤ(乾燥器)は冷媒中の潤滑油を除去することを主目的とする
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正解:a. 油分離器は圧縮機吐出側に設け、冷媒とともに吐き出された潤滑油を分離して圧縮機へ戻す

正解は選択肢1。油分離器(オイルセパレータ)は圧縮機の吐出配管に設け、冷媒ガスに同伴して出た潤滑油を分離し圧縮機クランクケースへ戻す。受液器は凝縮器の後(高圧液側)に設け冷媒液を貯留するので選択肢2は誤り。液分離器(アキュムレータ)は蒸発器と圧縮機吸込の間に設け、液が圧縮機へ戻る液戻り(液圧縮)を防ぐもので凝縮器出口の過冷却器ではない(選択肢3は誤り)。ドライヤは冷媒系統中の水分を除去するもので油除去ではない(選択肢4は誤り)。

11液ガス熱交換器の作用について、正しいものはどれか。

  1. a凝縮器出口の高温液冷媒と蒸発器出口の低温ガス冷媒を熱交換させ、液を過冷却するとともに吸込ガスを適度に過熱させる
  2. b高圧液冷媒どうしを混合して圧力を均一化する装置である
  3. c冷媒ガスを冷却水で直接冷却して凝縮させる装置である
  4. d蒸発器内の冷媒液を加熱して蒸発を促進するためだけの装置である
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正解:a. 凝縮器出口の高温液冷媒と蒸発器出口の低温ガス冷媒を熱交換させ、液を過冷却するとともに吸込ガスを適度に過熱させる

正解は選択肢1。液ガス熱交換器は、凝縮器を出た高温の液冷媒と、蒸発器を出た低温の吸込ガス冷媒とを熱交換させる。これにより液側は過冷却されて膨張弁前のフラッシュガス発生を抑え、ガス側は適度に過熱されて圧縮機への液戻りを防ぐ。液どうしの混合や冷却水凝縮とは無関係(選択肢2・3は誤り)。液を加熱する専用装置という説明は誤り(選択肢4は誤り)。

12凝縮温度・蒸発温度と圧力の関係について、正しいものはどれか。

  1. a凝縮温度が高くなるほど、その温度に対応する飽和圧力である凝縮圧力(高圧側圧力)は高くなる
  2. b蒸発温度が低くなるほど、蒸発圧力(低圧側圧力)は高くなる
  3. c凝縮圧力は凝縮温度と無関係に一定である
  4. d蒸発圧力は蒸発温度が上がるほど低くなる
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正解:a. 凝縮温度が高くなるほど、その温度に対応する飽和圧力である凝縮圧力(高圧側圧力)は高くなる

正解は選択肢1。冷媒は凝縮器内で飽和状態にあり、凝縮温度が高いほどその温度に対応する飽和蒸気圧が高くなるため、凝縮圧力(高圧側)は上昇する。蒸発側も同様に飽和関係にあり、蒸発温度が低いほど飽和圧力は低くなるので選択肢2・4は誤り。凝縮圧力は凝縮温度に依存して変化するため選択肢3は誤り。

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