第三種冷凍機械責任者冷凍の原理・熱力学」一問一答(全31問)

第三種冷凍機械責任者の「冷凍の原理・熱力学」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は第三種冷凍機械責任者のドリルへ。

問題データ最終更新 2026-08-09

1蒸気圧縮冷凍サイクルにおける冷媒の流れる順序として、正しいものはどれか。

  1. a圧縮機 → 蒸発器 → 膨張弁 → 凝縮器
  2. b蒸発器 → 圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁
  3. c圧縮機 → 凝縮器 → 蒸発器 → 膨張弁
  4. d凝縮器 → 膨張弁 → 圧縮機 → 蒸発器
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正解:b. 蒸発器 → 圧縮機 → 凝縮器 → 膨張弁

冷媒は蒸発器で周囲から熱を奪って蒸発(低温低圧の蒸気)→圧縮機で高温高圧の蒸気に圧縮→凝縮器で熱を放出して液化→膨張弁で減圧されて低温低圧の湿り蒸気となり、再び蒸発器へ戻る。したがって蒸発器・圧縮機・凝縮器・膨張弁の順とする記述が正しい。圧縮機から始まる順序を示す記述や凝縮器から始まる順序を示す記述は、いずれも凝縮器と蒸発器の位置や膨張・圧縮の前後関係が入れ替わっており誤り。特に膨張弁は必ず凝縮器(高圧側)と蒸発器(低圧側)の間に位置する。

この問題のページ:蒸気圧縮冷凍サイクルの冷媒経路

2p-h線図(モリエル線図)上で、冷媒1kgあたりの冷凍効果(冷凍能力)を表す量として、正しいものはどれか。

  1. a蒸発器出口と入口の比エンタルピー差
  2. b凝縮器入口と出口の比エンタルピー差
  3. c圧縮機出口と入口の比エンタルピー差
  4. d膨張弁前後の比エンタルピー差
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正解:a. 蒸発器出口と入口の比エンタルピー差

冷凍効果は蒸発器で冷媒1kgが吸収する熱量で、p-h線図上では蒸発器出口(乾き飽和蒸気付近)の比エンタルピーから蒸発器入口(膨張弁出口の湿り蒸気)の比エンタルピーを引いた水平方向の差で表される。よって蒸発器出口と入口の比エンタルピー差とする記述が正しい。圧縮機出口と入口の比エンタルピー差は圧縮仕事を、凝縮器入口と出口の比エンタルピー差は凝縮器の放熱量(凝縮熱量)を表す。膨張弁前後は等エンタルピー変化(絞り膨張)であり比エンタルピー差は理論上ゼロなので冷凍効果ではない。

この問題のページ:p-h線図における冷凍効果

3冷凍サイクルの成績係数(COP)の定義として、正しいものはどれか。

  1. a冷凍効果 ÷ 凝縮熱量
  2. b凝縮熱量 ÷ 冷凍効果
  3. c圧縮仕事 ÷ 冷凍効果
  4. d冷凍効果 ÷ 圧縮仕事
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正解:d. 冷凍効果 ÷ 圧縮仕事

成績係数(COP)は「得られた冷凍効果(冷凍能力)」を「投入した圧縮仕事(動力)」で割った値で、値が大きいほど効率が良い。通常は1を超える。よって冷凍効果を圧縮仕事で割るとする記述が正しい。圧縮仕事を冷凍効果で割るとする記述は分母分子が逆で誤り。分母や分子に凝縮熱量を用いる記述は定義と異なる。COP=冷凍効果/圧縮仕事が基本式である。

この問題のページ:成績係数(COP)の定義

4冷凍能力の単位である「1日本冷凍トン」の熱量として、最も適切なものはどれか。

  1. a約1000 kcal/h(約1.16 kW)
  2. b約860 kcal/h(約1.00 kW)
  3. c約3320 kcal/h(約3.86 kW)
  4. d約3024 kcal/h(約3.52 kW)
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正解:c. 約3320 kcal/h(約3.86 kW)

1日本冷凍トンは0℃の水1トンを24時間で0℃の氷にするのに必要な除去熱量で、約3320 kcal/h(約3.86 kW)に相当する。したがって約3320 kcal/h(約3.86 kW)とする記述が正しい。約3024 kcal/h(約3.52 kW)とする記述の3024 kcal/h(12000 BTU/h)は米国冷凍トンで日本冷凍トンより小さく、混同を狙ったひっかけ。約860 kcal/hとする記述は1kW相当の熱量であり冷凍トンとは無関係。なお法定冷凍能力は冷凍保安規則により圧縮機の押しのけ量と冷媒定数Cから算定される。

この問題のページ:1日本冷凍トンの熱量

5顕熱と潜熱に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a過熱蒸気をさらに加熱して温度を上げるのに要する熱は潜熱である
  2. b潜熱は物質の状態変化(相変化)に使われ、その間の温度は変化しない
  3. c水が0℃で氷に凝固するときに放出される熱は潜熱である
  4. d顕熱は物質の温度を変化させるのに使われる熱である
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正解:a. 過熱蒸気をさらに加熱して温度を上げるのに要する熱は潜熱である

誤りは、過熱蒸気をさらに加熱して温度を上げるのに要する熱を潜熱とする記述。過熱蒸気(すでに気体)を加熱して温度を上げるのに要する熱は温度変化を伴うので顕熱であり、潜熱ではない。潜熱は状態変化(相変化)に使われその間の温度は変化しないとする記述は正しく、潜熱は蒸発・凝縮・凝固などの相変化に費やされ温度は一定に保たれる。顕熱は物質の温度を変化させるのに使われる熱とする定義も正しい。水が0℃で氷に凝固するときに放出される熱を潜熱とする記述(凝固熱)も正しい。相変化を伴わず温度が変わる=顕熱、温度一定で相が変わる=潜熱、と区別する。

この問題のページ:顕熱と潜熱の違い

6過冷却液および過熱蒸気に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a飽和液をさらに冷却しても過冷却液になることはない
  2. b過熱蒸気とは、その圧力における飽和温度より低い温度の蒸気である
  3. c過冷却度が大きいほど、その液は蒸発しやすい状態にある
  4. d過冷却液とは、その圧力における飽和温度より低い温度の液である
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正解:d. 過冷却液とは、その圧力における飽和温度より低い温度の液である

正しいのは、過冷却液をその圧力における飽和温度より低い温度の液とする記述。過冷却液はある圧力の飽和(沸騰)温度より低い温度まで冷やされた液で、凝縮器出口でこの状態にすると冷凍効果が増す。過熱蒸気を飽和温度より低い温度の蒸気とする記述は誤りで、過熱蒸気は飽和温度より「高い」温度の蒸気である。飽和液をさらに冷却しても過冷却液にならないとする記述も誤りで、飽和液を飽和温度以下に冷却したものがまさに過冷却液である。過冷却度が大きいほど蒸発しやすいとする記述も誤りで、過冷却度が大きい液は飽和温度から遠く、むしろ蒸発しにくい(安定な液)状態にある。

この問題のページ:過冷却液および過熱蒸気の定義

7熱交換器における熱通過率と対数平均温度差に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a熱交換器の伝熱量は、熱通過率×伝熱面積×対数平均温度差で表される
  2. b熱通過率が大きいほど、熱は伝わりにくくなる
  3. c対数平均温度差の単位はW/(m²·K)である
  4. d対数平均温度差は、算術平均温度差より常に大きい
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正解:a. 熱交換器の伝熱量は、熱通過率×伝熱面積×対数平均温度差で表される

正しいのは、伝熱量を熱通過率×伝熱面積×対数平均温度差で表すとする記述で、伝熱量 Q = K・A・Δtm(K:熱通過率、A:伝熱面積、Δtm:対数平均温度差)。熱通過率が大きいほど熱が伝わりにくいとする記述は誤りで、熱通過率が大きいほど熱は伝わりやすい。対数平均温度差が算術平均温度差より常に大きいとする記述も誤りで、対数平均温度差は算術平均温度差以下(常に小さいか等しい)になる。対数平均温度差の単位をW/(m²·K)とする記述も誤りで、対数平均温度差は温度差なので単位はK(または℃)であり、W/(m²·K)は熱通過率の単位である。

この問題のページ:熱通過率と対数平均温度差

8定常運転している冷凍サイクルにおいて、凝縮器で冷媒が放出する熱量(凝縮熱量)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a凝縮器の放熱量は、圧縮仕事に等しい
  2. b凝縮器の放熱量は、冷凍効果から圧縮仕事を引いた値に等しい
  3. c凝縮器の放熱量は、冷凍効果と圧縮仕事の和に等しい
  4. d凝縮器の放熱量は、冷凍効果に等しい
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正解:c. 凝縮器の放熱量は、冷凍効果と圧縮仕事の和に等しい

正しいのは、凝縮器の放熱量を冷凍効果と圧縮仕事の和に等しいとする記述。エネルギー保存より、凝縮器で放出する熱量=蒸発器で吸収した熱量(冷凍効果)+圧縮機で加えた仕事(圧縮仕事)となる。したがって凝縮熱量は冷凍効果より必ず大きい。放熱量を冷凍効果に等しいとする記述、圧縮仕事に等しいとする記述はいずれも一方のみで不足しており、冷凍効果から圧縮仕事を引いた値に等しいとする記述は和でなく差としており誤り。p-h線図上でも凝縮器の比エンタルピー差=冷凍効果分+圧縮仕事分となっていることと整合する。

この問題のページ:凝縮器の放熱量の関係式

9理論断熱圧縮動力の求め方として、正しいものはどれか。

  1. a冷凍効果を断熱圧縮仕事で除したもの
  2. b冷凍効果に冷媒循環量(質量流量)を乗じたもの
  3. c断熱圧縮仕事に冷媒循環量を乗じたもの
  4. d凝縮器の放熱量を圧縮仕事で除したもの
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正解:c. 断熱圧縮仕事に冷媒循環量を乗じたもの

理論断熱圧縮動力は、圧縮機出口と入口の比エンタルピー差(断熱圧縮仕事)に、単位時間あたりの冷媒循環量(質量流量)を乗じて求めるので、これを述べる記述が正しい。冷凍効果に冷媒循環量を乗じるとする記述は冷凍能力の求め方であり圧縮動力ではない。凝縮器の放熱量を圧縮仕事で除するとする記述は凝縮熱量と圧縮仕事の比であり、単位も物理的意味も動力とは異なる。冷凍効果を断熱圧縮仕事で除するとする記述はCOPに相当する無次元量であり、動力(仕事率)という次元を持つ量ではない。

この問題のページ:理論断熱圧縮動力の算定式

10熱の移動形態である伝導・対流・放射に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a伝導は、物体内部を熱が高温部から低温部へ移動する現象である
  2. b対流は、流体そのものの移動によって熱が運ばれる現象である
  3. c固体壁を挟んだ流体間の熱通過には、伝導と対流の両方が関係する
  4. d放射は、真空中では熱を伝えることができない現象である
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正解:d. 放射は、真空中では熱を伝えることができない現象である

放射は電磁波(赤外線など)による熱移動であり、媒質を必要としないため真空中でも伝わる。したがって放射は真空中では熱を伝えられないとする記述が誤りであり、これが答え。伝導は物体内部を熱が高温側から低温側へ移動する現象であり、そう述べる記述は正しい。対流は流体自身の移動により熱が運ばれる現象であり、そう述べる記述も正しい。固体壁を挟んだ熱交換では、壁内部の伝導と壁表面での流体の対流の両方が関与するため、熱通過に伝導と対流の両方が関係するとする記述も正しい。

この問題のページ:伝導・対流・放射の伝熱形態

11湿り蒸気(湿り飽和蒸気)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a湿り蒸気とは、飽和液と飽和蒸気が共存している状態である
  2. b湿り蒸気とは、飽和温度より高い温度まで加熱された蒸気である
  3. c湿り蒸気の温度は、圧力が一定でも蒸発の進行に応じて変化する
  4. d湿り蒸気の乾き度は、液の質量割合を表す指標である
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正解:a. 湿り蒸気とは、飽和液と飽和蒸気が共存している状態である

湿り蒸気は、飽和液と飽和蒸気が同じ圧力・温度のもとで共存している状態を指すので、そう述べる記述が正しい。飽和温度より高い温度まで加熱された蒸気とする記述は過熱蒸気の説明であり湿り蒸気ではないため誤り。乾き度は蒸気(気相)の質量割合を表す量であり、液の質量割合を表すとする記述は誤り。湿り蒸気の状態では圧力が一定であれば温度(飽和温度)も一定に保たれ、変化するのは乾き度であるため、蒸発の進行に応じて温度が変化するとする記述も誤りである。

この問題のページ:湿り蒸気(湿り飽和蒸気)の定義

12冷媒の蒸発圧力と蒸発温度の関係として、正しいものはどれか。

  1. a蒸発器内が湿り蒸気の状態であっても、蒸発温度は圧力と無関係に変化する
  2. b蒸発圧力を下げると、それに対応する蒸発温度は高くなる
  3. c蒸発器内の圧力が定まれば、その圧力に対応した飽和温度として蒸発温度が一意に定まる
  4. d蒸発温度が同じであっても、冷媒の種類によって蒸発圧力は変化しない
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正解:c. 蒸発器内の圧力が定まれば、その圧力に対応した飽和温度として蒸発温度が一意に定まる

蒸発器内で冷媒が気液共存(湿り蒸気)の状態にあるとき、圧力と温度は冷媒固有の飽和曲線上で一対一に対応するため、圧力が定まれば蒸発温度も一意に定まる。よってそう述べる記述が正しい。冷媒の種類によって飽和圧力と飽和温度の対応関係(飽和曲線)は異なるため、蒸発温度が同じなら冷媒の種類によらず蒸発圧力は変わらないとする記述は誤り。蒸発圧力を下げると対応する飽和温度は低くなるため、蒸発圧力を下げると蒸発温度が高くなるとする記述は誤り。湿り蒸気の状態では圧力と温度は一対一に対応しており、圧力と無関係に温度だけが変化することはないため、圧力と無関係に蒸発温度が変化するとする記述も誤りである。

この問題のページ:蒸発圧力と蒸発温度の対応

13凝縮器における凝縮圧力と凝縮温度に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a凝縮圧力が高くなれば、それに対応する凝縮温度も高くなる
  2. b凝縮温度は、凝縮器で冷媒の熱を受け取る冷却媒体(水や空気)の温度の影響を受ける
  3. c凝縮圧力は、冷媒の種類によらず常に一定の値になる
  4. d凝縮器の冷却能力が低下すると、凝縮圧力・凝縮温度はともに上昇する傾向がある
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正解:c. 凝縮圧力は、冷媒の種類によらず常に一定の値になる

凝縮圧力は冷媒の種類ごとに異なる飽和特性(圧力と温度の対応関係)を持つため、冷媒の種類によらず常に一定の値になるとする記述は誤りであり、これが答え。凝縮圧力が高くなれば対応する飽和温度である凝縮温度も高くなるため、そう述べる記述は正しい。凝縮温度は冷却水や外気などの冷却媒体の温度に左右されるため、冷却媒体の温度の影響を受けるとする記述は正しい。凝縮器の冷却能力が低下すると放熱が不十分になり、凝縮圧力・凝縮温度がともに上昇する傾向があるため、そう述べる記述も正しい。

この問題のページ:凝縮圧力と凝縮温度の関係

14冷凍サイクルにおける圧縮比の定義として、正しいものはどれか。

  1. a圧縮機の吐出圧力と吸込圧力の差(絶対圧力の差)
  2. b凝縮圧力(ゲージ圧力)を蒸発圧力(ゲージ圧力)で除した値
  3. c圧縮機の吸込圧力(絶対圧力)を吐出圧力(絶対圧力)で除した値
  4. d吐出圧力(絶対圧力)を吸込圧力(絶対圧力)で除した値
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正解:d. 吐出圧力(絶対圧力)を吸込圧力(絶対圧力)で除した値

圧縮比は、圧縮機の吐出側絶対圧力を吸込側絶対圧力で除した値として定義される無次元量であり、そう述べる記述が正しい。吸込圧力を吐出圧力で除するとした記述は分子と分母が逆であり誤り。圧縮比の計算にはゲージ圧力ではなく絶対圧力を用いる必要があるため、ゲージ圧力どうしの比とする記述は誤り。圧縮比は圧力の比であって差ではないため、吐出圧力と吸込圧力の差とする記述も誤りである。

この問題のページ:冷凍サイクルの圧縮比の定義

15ある冷凍装置において、冷媒循環量が0.1kg/s、冷凍効果(蒸発器出入口の比エンタルピー差)が160kJ/kgであるとき、この装置の冷凍能力として、正しいものはどれか。

  1. a160 kW
  2. b0.625 kW
  3. c16 kW
  4. d1.6 kW
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正解:c. 16 kW

冷凍能力は冷媒循環量(質量流量)と冷凍効果の積で求められるため、0.1kg/s×160kJ/kg=16kJ/s=16kWとなり、16kWとする記述が正しい。1.6kWとする記述は桁を誤って10分の1にした値であり誤り。160kWとする記述は桁を誤って10倍にした値であり誤り。0.625kWとする記述は循環量と冷凍効果の積という正しい求め方から得られる値ではなく、冷凍能力として成り立たないため誤りである。

この問題のページ:冷媒循環量からの冷凍能力計算

16ある冷凍サイクルにおいて、冷凍効果が150kJ/kg、圧縮機の断熱圧縮仕事が30kJ/kgであるとき、この冷凍サイクルの成績係数(COP)として、正しいものはどれか。

  1. a120
  2. b0.2
  3. c5
  4. d180
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正解:c. 5

成績係数(COP)は冷凍効果を圧縮仕事で除した値であるため、150kJ/kg÷30kJ/kg=5となり、5とする記述が正しい。0.2とする記述は分子と分母を逆にして計算した値であり誤り。180とする記述は冷凍効果と圧縮仕事を加算した値であり、これはCOPではなく凝縮器で放出される熱量(凝縮負荷)に相当する量であるため誤り。120とする記述は冷凍効果から圧縮仕事を引いた値であり、COPの定義(冷凍効果と圧縮仕事の比)とは異なるため誤りである。

この問題のページ:冷凍効果と圧縮仕事からのCOP計算

17熱交換器の熱通過における伝熱抵抗に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a壁の熱伝導抵抗は、壁の厚さが厚いほど小さくなる
  2. b熱伝達率が大きい側ほど、その側の伝熱抵抗は大きくなる
  3. c熱通過の全体の伝熱抵抗は各部の伝熱抵抗の和である
  4. d熱通過率は、各部の伝熱抵抗の和にそのまま等しい
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正解:c. 熱通過の全体の伝熱抵抗は各部の伝熱抵抗の和である

熱通過は冷媒側の熱伝達、壁の熱伝導、外部流体側の熱伝達が直列に組み合わさった過程であり、全体の伝熱抵抗はこれら各部の伝熱抵抗の和として表されるとする記述が正しい。熱通過率は伝熱抵抗の和そのものではなく、その逆数に相当する量であるため、熱通過率が各部の伝熱抵抗の和にそのまま等しいとする記述は誤り。壁の熱伝導抵抗は壁が厚いほど大きくなるため、壁が厚いほど小さくなるとする記述は誤り。熱伝達率が大きいほど熱が伝わりやすく、その側の伝熱抵抗はむしろ小さくなるため、熱伝達率が大きい側ほど伝熱抵抗が大きくなるとする記述は誤り。

この問題のページ:熱通過における伝熱抵抗の合成

18放射による伝熱の特徴に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a放射は、流体分子の移動を伴わなければ生じない伝熱形態である
  2. b放射による伝熱量は、物体の温度によらず常に一定である
  3. c放射は、固体内部を高温部から低温部へ熱が伝わる現象である
  4. d放射は、電磁波の形でエネルギーが伝わる伝熱形態であり、間に何もない真空中でも生じる
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正解:d. 放射は、電磁波の形でエネルギーが伝わる伝熱形態であり、間に何もない真空中でも生じる

放射は電磁波としてエネルギーが伝わる現象であり、媒質(物質)を必要としないため真空中でも熱が伝わる点が対流・伝導と異なる特徴である。よって電磁波の形でエネルギーが伝わり真空中でも生じるとする記述が正しい。流体分子の移動を伴わなければ生じないとする記述は対流の説明であり放射とは異なるため誤り。放射による伝熱量は物体の温度(絶対温度)に依存して変化するため、温度によらず常に一定とする記述は誤り。固体内部を高温部から低温部へ熱が伝わるとする記述は伝導の説明であり放射ではないため誤り。

この問題のページ:放射による伝熱の性質

19ヒートポンプ(暖房)の成績係数(COP)と、同一の冷凍サイクルにおける冷房の成績係数の関係として、正しいものはどれか。

  1. a暖房の成績係数は、冷房の成績係数から1を引いた値に等しい
  2. b暖房の成績係数は、冷房の成績係数に1を加えた値に等しい
  3. c暖房の成績係数は、冷房の成績係数の逆数に等しい
  4. d暖房の成績係数と冷房の成績係数は、常に等しい値になる
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正解:b. 暖房の成績係数は、冷房の成績係数に1を加えた値に等しい

凝縮熱量は冷凍効果と圧縮仕事の和であるため、凝縮熱量を圧縮仕事で除した暖房COPは、冷凍効果を圧縮仕事で除した冷房COPに1を加えた値になる。したがって「冷房の成績係数に1を加えた値に等しい」とする記述が正しい。「1を引いた値に等しい」とする記述は符号が逆で誤り。「逆数に等しい」とする記述は逆数の関係ではないため誤り。「常に等しい値になる」とする記述は、圧縮仕事が0でない限り両者は一致しないため誤り。

この問題のページ:暖房COPと冷房COPの関係

20圧縮機の断熱効率に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a断熱効率は、理論断熱圧縮動力を実際の圧縮に要する動力で除した値である
  2. b断熱効率は、実際の圧縮に要する動力(指圧動力)を理論断熱圧縮動力で除した値である
  3. c断熱効率は、電動機の軸動力を理論断熱圧縮動力で除した値である
  4. d断熱効率は、常に1に等しい値になる
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正解:a. 断熱効率は、理論断熱圧縮動力を実際の圧縮に要する動力で除した値である

断熱効率は、冷媒を可逆断熱的に圧縮すると仮定した理論断熱圧縮動力を、実際に圧縮を行うのに要する指圧動力で除した値であり、実際の圧縮行程には摩擦や漏れなどの不可逆損失があるため1より小さくなる。「指圧動力を理論断熱圧縮動力で除した値」とする記述は分子分母が逆であり誤り。「電動機の軸動力を理論断熱圧縮動力で除した値」とする記述は機械効率の概念と混同しており誤り。「常に1に等しい値になる」とする記述は不可逆損失により常に1未満となるため誤り。

この問題のページ:圧縮機の断熱効率の定義

21圧縮機の機械効率と軸動力の関係に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a機械効率は軸動力を指圧動力で除した値であり、軸動力は指圧動力に機械効率を乗じて求められる
  2. b機械効率は、軸受などの機械摩擦損失の大きさによらず常に1になる
  3. c機械効率は理論断熱圧縮動力を軸動力で除した値である
  4. d機械効率は指圧動力を軸動力で除した値であり、軸動力は指圧動力を機械効率で除して求める
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正解:d. 機械効率は指圧動力を軸動力で除した値であり、軸動力は指圧動力を機械効率で除して求める

軸動力には指圧動力に加えて軸受などの機械摩擦損失分の動力が含まれるため、機械効率は指圧動力を軸動力で除した値(1未満)となり、軸動力は指圧動力を機械効率で除して求められる。「軸動力を指圧動力で除した値」とする記述は分子分母が逆で、軸動力が指圧動力より小さくなってしまい誤り。「理論断熱圧縮動力を軸動力で除した値」とする記述は断熱効率と機械効率の定義を混同しており誤り。「常に1になる」とする記述は、摩擦損失があれば機械効率は1未満になるため誤り。

この問題のページ:機械効率と軸動力の関係

22往復圧縮機を用いた冷凍装置において、ピストン押しのけ量(行程容積)が一定であるとき、圧縮機吸込み蒸気の比体積が大きくなった場合の冷媒循環量への影響として、正しいものはどれか。

  1. a比体積が大きいほど冷凍効果(比エンタルピー差)が増加するため、冷媒循環量は大きくなる
  2. b比体積が大きいほど、同じ押しのけ量に対して吸い込める冷媒の質量が増え、冷媒循環量は大きくなる
  3. c比体積が大きいほど吸い込める冷媒の質量が減り、冷媒循環量は小さくなる
  4. d比体積の大小は、冷媒循環量にはまったく影響しない
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正解:c. 比体積が大きいほど吸い込める冷媒の質量が減り、冷媒循環量は小さくなる

冷媒循環量は、吸込み蒸気の体積流量(押しのけ量×体積効率)を比体積で除して求められるため、比体積が大きいほど同じ体積に含まれる冷媒の質量は少なくなり、冷媒循環量は小さくなる。「吸い込める冷媒の質量が増え、冷媒循環量は大きくなる」とする記述は関係が逆であり誤り。「まったく影響しない」とする記述は、比体積が循環量に直接影響するため誤り。「比体積が大きいほど冷凍効果が増加する」とする記述は、比体積と冷凍効果は別の量であり、比体積が大きいことが冷凍効果の増大に直結するわけではないため誤り。

この問題のページ:吸込み比体積と冷媒循環量の関係

23ある往復圧縮機の吸込み蒸気の体積流量が0.05m³/s、その状態における比体積が0.5m³/kgであるとき、冷媒循環量(質量流量)として、正しいものはどれか。

  1. a0.1 kg/s
  2. b10 kg/s
  3. c0.025 kg/s
  4. d0.5 kg/s
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正解:a. 0.1 kg/s

冷媒循環量は体積流量を比体積で除して求められるため、0.05m³/s ÷ 0.5m³/kg = 0.1kg/sとなる。0.025kg/sは体積流量に比体積を乗じてしまった誤りの計算である。0.5kg/sは比体積の値をそのまま循環量としており誤り。10kg/sは除数と被除数を逆にして計算した誤りの値である。

この問題のページ:体積流量からの冷媒循環量計算

24ある冷凍装置で、蒸発圧力に対応する飽和温度(蒸発温度)が-10℃、圧縮機吸込み蒸気の実際の温度が5℃であるとき、この吸込み蒸気の過熱度として、正しいものはどれか。

  1. a15 K
  2. b-15 K
  3. c5 K
  4. d10 K
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正解:a. 15 K

過熱度は、実際の蒸気温度からその圧力に対応する飽和温度を差し引いた値であり、5℃-(-10℃)=15Kとなる。-15Kは差し引く順序を逆にした符号違いの誤りである。5K・10Kはそれぞれの温度の値を誤って読み違えた数値である。

この問題のページ:蒸発温度からの過熱度計算

25ある冷凍装置で、凝縮圧力に対応する飽和温度(凝縮温度)が40℃、凝縮器出口の液温度が32℃であるとき、この液の過冷却度として、正しいものはどれか。

  1. a-8 K
  2. b8 K
  3. c72 K
  4. d40 K
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正解:b. 8 K

過冷却度は、その圧力に対応する飽和温度(凝縮温度)から実際の液温度を差し引いた値であり、40℃-32℃=8Kとなる。-8Kは差し引く順序を逆にした符号違いの誤りである。40Kは凝縮温度の値をそのまま答えており誤り。72Kは両者を加算してしまった誤りの数値である。

この問題のページ:凝縮温度からの過冷却度計算

26液配管や受液器から膨張弁に至る間で圧力が低下し、液冷媒の一部が気化する現象である「フラッシュガス」に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aフラッシュガスは、蒸発器の出口側の配管で必ず発生する現象である
  2. bフラッシュガスが発生すると、膨張弁に供給される冷媒液の一部が気体となるため冷凍能力の低下要因となる
  3. cフラッシュガスの発生は、冷凍能力にはまったく影響を与えない
  4. dフラッシュガスは、液配管内の圧力が上昇したときに発生する現象である
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正解:b. フラッシュガスが発生すると、膨張弁に供給される冷媒液の一部が気体となるため冷凍能力の低下要因となる

液配管の抵抗や立ち上がりなどにより液の圧力がその温度に対応する飽和圧力より下がると液の一部が気化してフラッシュガスとなり、膨張弁を通過する正味の液量が減るため冷凍能力の低下要因となる。「液配管内の圧力が上昇したときに発生する」とする記述は、圧力上昇ではなく圧力低下で発生するため誤り。「まったく影響を与えない」とする記述は、能力低下という明確な影響があるため誤り。「蒸発器の出口側の配管で必ず発生する」とする記述は、フラッシュガスが液配管(膨張弁手前)で生じる現象であるため誤り。

この問題のページ:フラッシュガス発生と冷凍能力低下

27冷凍サイクルにおいて、冷凍効果(冷媒1kgあたりの冷凍能力)を大きくする方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a凝縮圧力を高くすることは、冷凍効果を増大させる方法として有効である
  2. b凝縮器出口で液を過冷却し、過冷却度を大きくすることにより、冷凍効果を増大させることができる
  3. c圧縮機吸込み蒸気の過熱度を大きくすることは、冷凍効果を増大させる最も有効な方法である
  4. d蒸発圧力を下げることは、冷凍効果を増大させる方法として有効である
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正解:b. 凝縮器出口で液を過冷却し、過冷却度を大きくすることにより、冷凍効果を増大させることができる

凝縮器出口で液を過冷却すると膨張弁入口の比エンタルピーが下がり、蒸発器出入口の比エンタルピー差である冷凍効果が増大する。「吸込み蒸気の過熱度を大きくする」とする記述は、多くが蒸発器外部で生じる無駄な過熱であり冷凍効果の増大にほとんど寄与しないため誤り。「凝縮圧力を高くする」とする記述は、膨張弁入口の比エンタルピーが上がり冷凍効果は減少するため誤り。「蒸発圧力を下げる」とする記述も、一般に冷凍効果の増大策とはならないため誤り。

この問題のページ:冷凍効果を増大させる方法

28冷媒が膨張弁を通過する際の状態変化(絞り膨張)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a絞り膨張は等エントロピー変化であり、比エンタルピーは増加する
  2. b絞り膨張では冷媒の圧力・温度は低下するが、比エンタルピーは増加する
  3. c絞り膨張では熱や仕事の授受がないため、比エンタルピーは変化しない
  4. d絞り膨張では冷媒が外部に仕事をするため、比エンタルピーは減少する
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正解:c. 絞り膨張では熱や仕事の授受がないため、比エンタルピーは変化しない

膨張弁での絞り膨張は断熱的で外部への仕事の出入りもないため、膨張弁前後で比エンタルピーは変化しない等エンタルピー変化である。「冷媒が外部に仕事をするため比エンタルピーは減少する」とする記述は、外部仕事をしないため誤り。「等エントロピー変化であり比エンタルピーは増加する」とする記述は、絞り膨張が不可逆過程でありエントロピーは増加するため等エントロピー変化ではなく誤り。「圧力・温度は低下するが比エンタルピーは増加する」とする記述も、比エンタルピーが変化しないことに反するため誤り。

この問題のページ:膨張弁通過時の冷媒の状態変化

29二段圧縮冷凍サイクルに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a二段圧縮は、蒸発圧力と凝縮圧力の差が小さい場合に採用され、圧力差が大きい場合には一段圧縮が用いられる
  2. bフラッシュガスを中間圧力の段階で分離することにより、圧縮機の効率低下を抑えることができる
  3. c蒸発圧力と凝縮圧力の差(圧力比)が大きい場合に、一段圧縮に比べ圧縮比を分割し、吐出ガス温度の過度な上昇を抑えることができる
  4. d中間冷却器(インタークーラ)を用いて、低段圧縮機の吐出ガスを冷却してから高段圧縮機に吸い込ませることができる
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正解:a. 二段圧縮は、蒸発圧力と凝縮圧力の差が小さい場合に採用され、圧力差が大きい場合には一段圧縮が用いられる

二段圧縮は、蒸発圧力と凝縮圧力の差(圧力比)が大きい場合に、一段圧縮では吐出ガス温度が過度に上昇したり圧縮効率が低下したりする問題を避けるために採用される方式である。したがって「圧力差が小さい場合に採用され、圧力差が大きい場合には一段圧縮が用いられる」とする記述は逆であり誤りである。フラッシュガスを中間圧力で分離すること、圧縮比を分割して吐出ガス温度の上昇を抑えること、中間冷却器で低段の吐出ガスを冷却することは、いずれも二段圧縮の目的として正しい記述である。

この問題のページ:二段圧縮を採用する圧力差条件

300℃の氷1kgを、0℃の水を経て100℃の水蒸気に変化させるまでに必要な熱量に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a氷を水に融解させる融解潜熱、水を0℃から100℃まで加熱する顕熱、100℃の水を水蒸気にする蒸発潜熱の合計として求められる
  2. b0℃の氷が100℃の水蒸気になるまでの熱量は、氷の融解潜熱のみで決まり、水の顕熱や蒸発潜熱は関係しない
  3. c水が水蒸気に変化する際に必要な蒸発潜熱は、水を0℃から100℃に加熱する顕熱と同じ大きさである
  4. d氷を水に融解させる融解潜熱だけを考えればよく、その後の加熱・蒸発に要する熱量は無視できる
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正解:a. 氷を水に融解させる融解潜熱、水を0℃から100℃まで加熱する顕熱、100℃の水を水蒸気にする蒸発潜熱の合計として求められる

氷から100℃の水蒸気になるまでの全熱量は、氷の融解潜熱・水の顕熱・水の蒸発潜熱の3つを合計して求める必要がある。「融解潜熱のみで決まる」「融解潜熱だけを考えればよい」とする記述は顕熱や蒸発潜熱の分を無視しており誤り。「蒸発潜熱は水を0℃から100℃に加熱する顕熱と同じ大きさである」とする記述は、水の顕熱(比熱4.19kJ/(kg・K)×100K=約419kJ/kg)と蒸発潜熱(約2257kJ/kg)の大きさが大きく異なるため誤りである。

この問題のページ:氷から水蒸気までの潜熱と顕熱

31圧力および温度の単位換算に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a絶対圧力は、ゲージ圧力に大気圧を加えた値である
  2. b標準大気圧は、ゲージ圧力の基準点であるため、絶対圧力で表すと0kPaに相当する
  3. c絶対温度[K]は、セルシウス温度[℃]に273.15を加えた値である
  4. d標準大気圧は、約101.325kPa(1atm)であり、水銀柱では約760mmHgに相当する
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正解:b. 標準大気圧は、ゲージ圧力の基準点であるため、絶対圧力で表すと0kPaに相当する

ゲージ圧力は大気圧を基準とした圧力表示であるが、その基準点自体は絶対圧力で表せば標準大気圧(約101.325kPa)に相当し、絶対圧力の0kPaではない。したがって「標準大気圧は、ゲージ圧力の基準点であるため、絶対圧力で表すと0kPaに相当する」とする記述が誤りである。絶対圧力がゲージ圧力に大気圧を加えた値であること、絶対温度がセルシウス温度に273.15を加えた値であること、標準大気圧が約101.325kPa(約760mmHg)であることは、いずれも正しい記述である。

この問題のページ:標準大気圧と絶対圧力の関係

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