二級ボイラー技士ボイラーの取扱いに関する知識」一問一答(全12問)

二級ボイラー技士の「ボイラーの取扱いに関する知識」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は二級ボイラー技士のドリルへ。

1ボイラーの点火前の点検・準備に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a水面計で水位を確認するときは、水位が常用水位にあることを確かめる。
  2. b二組の水面計の水位を対照し、正しい水位を示していることを確認する。
  3. c給水タンク内に、十分な量の水が確保されていることを確認する。
  4. d点火前に煙道の各ダンパを全閉にした状態で、炉内換気(プレパージ)を行う。
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正解:d. 点火前に煙道の各ダンパを全閉にした状態で、炉内換気(プレパージ)を行う。

点火前の炉内換気(プレパージ)は、炉内や煙道に滞留した未燃ガスを排出して爆発を防ぐために行うので、ダンパは開いて通風を確保する。全閉では換気にならず危険なので4が誤り。1は常用水位の確認、2は二組の水面計の対照、3は給水の確保でいずれも点火前の基本点検として正しい。

2油だきボイラーの逆火(バックファイヤ)の原因となるものとして、誤っているものはどれか。

  1. a点火の際に、着火が遅れた。
  2. b炉内の通風力が不足していた。
  3. c炉内の通風力が過大であった。
  4. d点火用バーナの燃料の圧力が低下していた。
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正解:c. 炉内の通風力が過大であった。

逆火は、着火遅れや通風不足などで炉内に未燃ガスがたまり、着火の瞬間に炎が炉外へ吹き返す現象。通風力が過大な場合はむしろ未燃ガスが滞留しにくく逆火の原因とはならないので3が誤り。1の着火遅れ、2の通風不足、4のバーナ燃料圧力低下(着火不良)はいずれも逆火の原因となる。

3ボイラーのたき始めから圧力が上昇するまでの取扱いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aたき始めは燃焼量を急激に増加させず、時間をかけてゆっくりと圧力を上げる。
  2. b空気抜き弁は、蒸気が発生して空気が排出されるまで開けておき、蒸気が出始めたら閉じる。
  3. c鋳鉄製ボイラーは、不同膨張による割れを防ぐため、特に急激なたき上げを避ける。
  4. d圧力計の指針の動きが円滑でなくても、圧力が上昇していれば異常はないと判断する。
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正解:d. 圧力計の指針の動きが円滑でなくても、圧力が上昇していれば異常はないと判断する。

圧力計の指針の動きが円滑でない、または戻りが悪いなどの場合は圧力計やサイホン管の詰まりなどの異常が疑われ、正しい圧力を示していないおそれがあるので点検が必要。「異常なし」と判断する4は誤り。1の緩やかな昇圧、2の空気抜き弁操作、3の鋳鉄製の急加熱回避はいずれも不同膨張・割れを防ぐ正しい取扱い。

4ボイラーの運転中における燃焼量の調整に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a不完全燃焼にならない範囲で、空気量を過剰にしないようにして燃焼させる。
  2. b燃焼量を増やすときは、先に燃料の供給量を増してから空気量を増す。
  3. c燃焼量を減らすときは、先に燃料の供給量を減じてから空気量を減ずる。
  4. d火炎の色や煙の状態を観察して、適正な燃焼状態が保たれているか確認する。
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正解:b. 燃焼量を増やすときは、先に燃料の供給量を増してから空気量を増す。

燃焼量を増やすときは、空気不足による不完全燃焼や逆火を防ぐため先に空気量を増してから燃料量を増す。「先に燃料を増す」とする2が誤り。逆に減らすときは先に燃料を減じてから空気を減らす(3は正しい)。1の過剰空気を避ける管理、4の火炎・煙の観察は正しい。

5ボイラーの吹出し(ブロー)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a吹出しは、ボイラー水の不純物の濃度を下げ、スラッジを排出する目的で行う。
  2. b鋳鉄製蒸気ボイラーの吹出しは、運転中に適宜行うのがよい。
  3. c直火だきの吹出しは、燃焼が軽く負荷が低いとき、又は運転前・運転停止後に行う。
  4. d1人で作業する場合、吹出しを行っている間は他の作業を同時に行ってはならない。
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正解:b. 鋳鉄製蒸気ボイラーの吹出しは、運転中に適宜行うのがよい。

鋳鉄製蒸気ボイラーは急冷による割れを防ぐため運転中に吹出しを行ってはならず、休止して冷却してから行う。「運転中に適宜行う」とする2が誤り。1は吹出しの目的、3は水位が安定している時期に行うこと、4は吹出し中は弁から目を離さず他作業を兼ねないことで、いずれも正しい。

6水面計の機能試験を行う時期として、適切でないものはどれか。

  1. aボイラーをたき始めて、蒸気圧力が上がり始めたとき。
  2. b二つの水面計の水位に差異を認めたとき。
  3. cボイラー取扱いの担当者が交替し、次の担当者が引き継いだとき。
  4. dボイラーの運転を停止して火を落とした後の、休止している間。
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正解:d. ボイラーの運転を停止して火を落とした後の、休止している間。

水面計の機能試験は、水位を正しく監視する必要がある運転(圧力保持)の局面で行う。火を落として休止中は水位監視の必要がないので4は適切でない。1のたき始めで圧力が上がり始めたとき、2の二つの水面計に差異を認めたとき、3の担当者交替時はいずれも機能試験を行うべき時期。

7ボイラーの安全弁に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a安全弁が2個ある場合、1個を最高使用圧力以下で作動するよう調整し、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するよう調整することができる。
  2. b調整ボルトを定められた位置に設定した後は、封印してみだりに調整できないようにする。
  3. c安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%程度以上の圧力で試験レバーを動かして行う。
  4. dエコノマイザ(節炭器)には安全弁も逃がし弁も設ける必要はない。
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正解:d. エコノマイザ(節炭器)には安全弁も逃がし弁も設ける必要はない。

エコノマイザ(節炭器)には、入口・出口を締め切ったときの過圧を逃がすため逃がし弁(安全弁)を備える必要があるので4が誤り。1は安全弁2個の場合の調整(1個を最高使用圧力以下、他を3%増以下)、2は調整後の封印、3は最高使用圧力の75%程度以上での手動試験で、いずれも正しい。※選択肢の正誤指定に合わせ、誤りは選択肢4。

8ボイラーの休止中の保存法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a乾燥保存法は、比較的長期間(おおむね3か月以上)休止する場合に採用する。
  2. b乾燥保存法では、ボイラー水を全部排出して内外面を清掃・乾燥させ、吸湿剤を入れて密閉する。
  3. c満水保存法は、凍結のおそれがある場合に適している。
  4. d満水保存法は、比較的短期間の休止に採用し、保存水はpH等を調整した薬液を用いる。
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正解:c. 満水保存法は、凍結のおそれがある場合に適している。

満水保存法は水を張ったまま保存するため、凍結すると膨張して機器を損傷するおそれがあり、凍結のおそれがある場合には適さないので3が誤り。1・2は長期休止に用いる乾燥保存法の内容、4は短期休止に用いる満水保存法(薬液で水質調整)の内容で、いずれも正しい。

9ボイラーのキャリオーバ(プライミング・ホーミング)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aプライミング(水気立ち)は、ボイラー水が急激な沸騰などにより水滴となって蒸気とともに運び出される現象である。
  2. bホーミング(泡立ち)は、ボイラー水中の溶解物などにより水面に泡が発生し、蒸気に混入する現象である。
  3. cキャリオーバが生じると蒸気の純度が低下し、水面計や水位制御装置が正しく作動しなくなることがある。
  4. dキャリオーバの防止には、ボイラー水の濃度をできるだけ高く保ち、負荷を急激に増加させるとよい。
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正解:d. キャリオーバの防止には、ボイラー水の濃度をできるだけ高く保ち、負荷を急激に増加させるとよい。

キャリオーバはボイラー水の過度の濃縮、高水位、負荷の急増などが原因で起こる。防止にはブローで濃度を下げ、急激な負荷変動を避ける。「濃度を高く保ち負荷を急増させる」とする4は原因を助長する誤り。1のプライミング、2のホーミング、3の障害(蒸気純度低下・水位制御の誤作動)はいずれも正しい。

10ボイラーの低水位による事故の原因となるものとして、適切でないものはどれか。

  1. a給水ポンプが故障して給水ができなくなった。
  2. b吹出し装置の弁の閉止が不完全で、ボイラー水が漏れ出した。
  3. c水面計が詰まり、実際より高い水位を示していた。
  4. d給水弁を全開にした状態で、給水を継続した。
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正解:d. 給水弁を全開にした状態で、給水を継続した。

低水位事故は水が不足して起こる。給水弁を全開で給水を続けると水位はむしろ上がるため、4は低水位の原因とはならない。1の給水ポンプ故障(給水不能)、2の吹出し弁からの漏水、3の水面計詰まりによる高水位の誤認(実際は低水位)は、いずれも低水位事故につながる原因。

11ボイラーのスートブローに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aスートブローは、伝熱面に付着したすす(スート)を除去し、伝熱効率の低下を防ぐために行う。
  2. bスートブローは、最大負荷よりやや低いところで行い、燃焼量が低いときには行わない。
  3. cスートブローの前には、蒸気や空気を吹き出す前にドレンを十分に抜いておく。
  4. dスートブローは、一箇所に長く吹き付けて集中的に行うほど効果的である。
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正解:d. スートブローは、一箇所に長く吹き付けて集中的に行うほど効果的である。

スートブローを一箇所に長く吹き付け続けると、伝熱管の局部を過度に浸食・損傷させるおそれがあり、適度に移動させて行う。「一箇所に長く集中」とする4が誤り。1の目的、2の実施時期(通風を確保できるやや高負荷時、低燃焼時は避ける)、3の事前のドレン抜きは、いずれも正しい。

12ボイラー水などの水管理に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a常温(25℃)において、pHが7未満は酸性、7は中性、7を超えるものはアルカリ性である。
  2. b給水やボイラー水の硬度成分は、主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンである。
  3. c腐食を抑えるため、ボイラー水は一般に弱アルカリ性に保つよう管理する。
  4. dpHを酸性側に保つほど、鋼材の腐食は抑えられる。
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正解:d. pHを酸性側に保つほど、鋼材の腐食は抑えられる。

鋼材は酸性側で腐食が促進されるため、ボイラー水は弱アルカリ性に保って腐食を抑えるのが基本。「酸性側ほど腐食が抑えられる」とする4は誤り。1のpHの定義、2の硬度成分(カルシウム・マグネシウム)、3の弱アルカリ性管理は、いずれも正しい。

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