二級ボイラー技士ボイラーの構造に関する知識」一問一答(全37問)

二級ボイラー技士の「ボイラーの構造に関する知識」分野の練習問題です。「答えと解説を見る」を開くと正解と解説を確認できます。資格試験ドリルの編集・運営設備資格ドリル編集部が作成。4択の演習モードで解きたい方は二級ボイラー技士のドリルへ。

問題データ最終更新 2026-08-09

1丸ボイラー及び鋳鉄製ボイラーの構造・分類に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a炉筒煙管ボイラーは、多数の水管を並べて構成した水管ボイラーの一種であり、高圧・大容量の蒸気の発生に最も適した形式のボイラーである。
  2. b立てボイラーは、直立した円筒形の胴の底部に火室・炉筒などを設けた内だき式で、据付面積が小さくてすむが、一般に伝熱面積が小さく効率は低い。
  3. c鋳鉄製セクショナルボイラーは、高圧の蒸気を発生させるのに適した構造であり、最高使用圧力について法令上の制限は設けられていない。
  4. d横煙管ボイラーは、炉筒をもたない内だき式のボイラーであって、構造が堅牢で取扱いも容易であることから、現在最も広く使用されている。
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正解:b. 立てボイラーは、直立した円筒形の胴の底部に火室・炉筒などを設けた内だき式で、据付面積が小さくてすむが、一般に伝熱面積が小さく効率は低い。

立てボイラーは胴の底部に火室・炉筒を設けた内だき式で据付面積が小さくてすむとする記述が正しい。立てボイラーは胴を直立させた内だき丸ボイラーで、狭い場所に据え付けられる反面、伝熱面積が小さく効率は低い。炉筒煙管ボイラーを水管ボイラーの一種とする記述は誤り——炉筒煙管ボイラーは水管ボイラーではなく丸ボイラーの一種で、高圧・大容量には水管ボイラーが適する。鋳鉄製セクショナルボイラーが高圧の蒸気に適し圧力制限がないとする記述は誤り——鋳鉄製は低圧専用で圧力・温度制限がある。横煙管ボイラーを内だき式で現在最も広く使用されているとする記述は誤り——横煙管ボイラーは炉筒をもたない外だき式で、現在最も多く使われるのは炉筒煙管ボイラーである。

この問題のページ:丸ボイラーの構造と分類

2ボイラーの伝熱面積の算定に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aエコノマイザ(節炭器)の伝熱面積は、ボイラーの伝熱面積に算入しない。
  2. b立てボイラー(横管式)の横管の伝熱面積は、ボイラーの伝熱面積に算入しない。
  3. c水管ボイラーの蒸気ドラムの全表面積を、ボイラーの伝熱面積に算入する。
  4. d水管ボイラーの過熱器及び空気予熱器の伝熱面積は、ボイラーの伝熱面積に算入する。
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正解:a. エコノマイザ(節炭器)の伝熱面積は、ボイラーの伝熱面積に算入しない。

エコノマイザ(節炭器)の伝熱面積は算入しないとする記述が正しい。エコノマイザ・過熱器・空気予熱器は、発生した蒸気・燃焼ガス側の附属設備であり、法令上ボイラーの伝熱面積には算入しない。過熱器及び空気予熱器の伝熱面積を算入するとする記述は誤り——過熱器・空気予熱器は算入しない。立てボイラー(横管式)の横管を算入しないとする記述は誤り——立てボイラーの横管(火室内の水管)は伝熱面積に算入する。蒸気ドラムの全表面積を算入するとする記述は誤り——蒸気ドラムそのものは伝熱面積に算入しない。

この問題のページ:ボイラー伝熱面積の算定基準

3ブルドン管圧力計に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a圧力計とボイラーとの間にはサイホン管を設け、内部に水を満たして高温の蒸気がブルドン管に直接入らないようにする。
  2. b圧力計は、原則としてボイラー本体又は蒸気だめの水部に取り付ける。
  3. c圧力計は、断面が扁平なブルドン管が圧力によって円形に近づこうとする弾性変形を利用して圧力を測定する。
  4. d圧力計の目盛盤の最大指度は、最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下のものを選ぶ。
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正解:b. 圧力計は、原則としてボイラー本体又は蒸気だめの水部に取り付ける。

誤っているのは、圧力計を原則としてボイラー本体又は蒸気だめの水部に取り付けるとする記述。圧力計は蒸気圧を測るため蒸気部に取り付けるのであって、水部に取り付けるのは不適切。ブルドン管の弾性変形を利用して圧力を測るとする記述、サイホン管に水を満たして蒸気がブルドン管に直接入らないようにするとする記述、最大指度を最高使用圧力の1.5〜3倍とする記述は、いずれも正しい。

この問題のページ:ブルドン管圧力計の取付位置

4水面測定装置に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aガラス水面計は、原則としてボイラー本体又は水柱管に取り付ける。
  2. b二色式水面計は、光線の屈折を利用し、蒸気部が赤色、水部が緑色に見えるようにしたものである。
  3. cガラス水面計は、ボイラーに原則として2個以上取り付ける。
  4. d丸形ガラス水面計は、最高使用圧力の高い大容量ボイラーに広く用いられる。
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正解:d. 丸形ガラス水面計は、最高使用圧力の高い大容量ボイラーに広く用いられる。

誤っているのは、丸形ガラス水面計が最高使用圧力の高い大容量ボイラーに広く用いられるとする記述。丸形ガラス水面計は低圧ボイラー用であり、高圧・大容量には平形反射式や二色式水面計が用いられる。二色式が光線の屈折で蒸気部を赤・水部を緑に見せるとする記述、ガラス水面計をボイラー本体又は水柱管に取り付けるとする記述、原則2個以上取り付けるとする記述は、いずれも正しい。

この問題のページ:水面測定装置の種類と特徴

5ばね式安全弁に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a安全弁は、伝熱面積の大小にかかわらず、必ず1個だけ取り付けなければならない。
  2. b揚程式安全弁は、弁の作動時の弁体のリフト(上がり)が弁座口径の1/40以上1/15未満のものをいう。
  3. cばね式安全弁は、ばねが弁体を弁座に押し付ける力と蒸気の圧力とがつり合う点を超えると、弁が開いて蒸気を放出する。
  4. d全量式安全弁は、弁座口径よりのど部の面積が小さく、そののど部の面積で吹出し量が決まる。
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正解:a. 安全弁は、伝熱面積の大小にかかわらず、必ず1個だけ取り付けなければならない。

誤っているのは、伝熱面積の大小にかかわらず安全弁を必ず1個だけ取り付けなければならないとする記述。安全弁は原則2個以上取り付け、伝熱面積50m²以下のボイラーでは1個でもよいとされており、常に1個限りではない。ばねの押付け力と蒸気圧の釣合う点を超えると弁が開くとする記述、揚程式のリフトを弁座口径の1/40以上1/15未満とする記述、全量式はのど部面積で吹出し量が決まるとする記述は、いずれも正しい。

この問題のページ:ばね式安全弁の設置個数

6給水装置に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a給水弁と給水逆止弁を並べて設ける場合は、給水逆止弁をボイラーに近い側に、給水弁を遠い側に取り付ける。
  2. b渦巻ポンプのうち、羽根車の外周に案内羽根を設けたものをディフューザポンプという。
  3. c給水逆止弁には、スイング式やリフト式が用いられる。
  4. dインゼクタは、蒸気の噴射力を利用して給水する装置である。
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正解:a. 給水弁と給水逆止弁を並べて設ける場合は、給水逆止弁をボイラーに近い側に、給水弁を遠い側に取り付ける。

誤っているのは、給水逆止弁をボイラーに近い側に、給水弁を遠い側に取り付けるとする記述。給水弁と逆止弁を並べる場合は、ボイラーに近い側に給水弁、遠い側(給水管側)に逆止弁を取り付ける(逆止弁を修理する際に給水弁を閉じて水を止められるようにするため)。インゼクタが蒸気の噴射力を利用して給水するとする記述、給水逆止弁にスイング式やリフト式が用いられるとする記述、案内羽根を設けた渦巻ポンプをディフューザポンプとする記述は、いずれも正しい。

この問題のページ:給水装置の構造と特徴

7送気系統の附属品に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a主蒸気弁には仕切弁が用いられ、玉形弁(アングル弁)は主蒸気弁として使用してはならない。
  2. b気水分離器は、蒸気に含まれる水滴を分離して乾き度の高い蒸気を得るもので、主に高圧の水管ボイラーなどに用いられる。
  3. c沸水防止管は、低圧ボイラーの蒸気取出し口に設け、蒸気とともにボイラー水が運び出されるのを防ぐ。
  4. d蒸気トラップは、蒸気使用設備や配管内にたまったドレン(復水)を自動的に排出する装置である。
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正解:a. 主蒸気弁には仕切弁が用いられ、玉形弁(アングル弁)は主蒸気弁として使用してはならない。

誤っているのは、主蒸気弁には仕切弁が用いられ玉形弁(アングル弁)は使用してはならないとする記述。主蒸気弁には仕切弁のほか玉形弁(アングル弁)も用いられ、玉形弁の使用が禁止されているわけではない。沸水防止管を低圧ボイラーの蒸気取出し口に設けるとする記述、気水分離器が主に高圧の水管ボイラーに用いられ乾き度の高い蒸気を得るとする記述、蒸気トラップがドレンを自動的に排出するとする記述は、いずれも正しい。

この問題のページ:送気系統の附属品の役割

8温水ボイラーの附属品に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a密閉型膨張タンクを用いる場合は逃がし管を設ければよく、逃がし弁や安全弁は不要である。
  2. b開放型膨張タンクには、逃がし管(オーバーフロー管)や膨張タンクへの上昇管などを接続する。
  3. c逃がし弁は、水の膨張により圧力が設定値を超えると自動的に開き、圧力の異常上昇を防ぐ。
  4. d逃がし管には、途中に弁又はコックを取り付けてはならない。
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正解:a. 密閉型膨張タンクを用いる場合は逃がし管を設ければよく、逃がし弁や安全弁は不要である。

誤っているのは、密閉型膨張タンクを用いる場合は逃がし管を設ければよく逃がし弁や安全弁は不要とする記述。密閉型膨張タンクを用いる系統では、逃がし管を設けられないため、逃がし弁や安全弁で圧力上昇に対応する。ほかの記述は正しい——逃がし管に弁又はコックを取り付けてはならないとする記述(閉じると危険)、開放型膨張タンクに逃がし管等を接続するとする記述、逃がし弁が水の膨張による圧力上昇を逃がすとする記述は、いずれも適切である。

この問題のページ:温水ボイラーの附属品の役割

9水位検出器に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a電極式水位検出器は、ボイラー水の電気伝導性を利用し、電極棒で水位を検出する。
  2. b電極式は、ボイラー水の電気伝導率の変化の影響を受けにくく、高圧・大容量ボイラーに適する。
  3. cフロート式水位検出器は、フロート(浮子)の上下によって水位を検出する。
  4. d水位検出器は、水位が安全低水面以下になると燃焼を遮断する低水位燃焼遮断装置などに用いられる。
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正解:b. 電極式は、ボイラー水の電気伝導率の変化の影響を受けにくく、高圧・大容量ボイラーに適する。

誤っているのは、電極式が電気伝導率の変化の影響を受けにくく高圧・大容量ボイラーに適するとする記述。電極式はボイラー水の電気伝導率の変化の影響を受けやすく、蒸気圧の低い(比較的低圧の)ボイラーに適する。ほかの記述は正しい——フロート式が浮子の上下で水位を検出するとする記述、電極式が電極棒でボイラー水の電気伝導性を利用するとする記述、水位検出器が低水位燃焼遮断装置などに用いられるとする記述は、いずれも適切である。

この問題のページ:電極式水位検出器の特性

10ボイラーの通風装置に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a押込通風は、燃焼室(炉内)を大気圧より低い圧力に保つ方式である。
  2. b自然通風は、ファンを用いて燃焼ガスを強制的に排出する方式である。
  3. c平衡通風は、押込ファンだけを用い、誘引ファンは併用しない方式である。
  4. d誘引通風は、煙道又は煙突入口に設けたファンで燃焼ガスを吸い出し、炉内を大気圧より低い圧力に保つ方式である。
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正解:d. 誘引通風は、煙道又は煙突入口に設けたファンで燃焼ガスを吸い出し、炉内を大気圧より低い圧力に保つ方式である。

正しいのは、誘引通風が煙道又は煙突入口のファンで燃焼ガスを吸い出し炉内を大気圧より低い圧力に保つとする記述。誘引通風は煙道側のファンで燃焼ガスを吸い出し、炉内を大気圧より低く(負圧に)保つ。押込通風が炉内を大気圧より低い圧力に保つとする記述は誤り——押込通風は押込ファンで空気を送り込み炉内を大気圧より高く(加圧)する。平衡通風が押込ファンだけを用い誘引ファンを併用しないとする記述も誤り——平衡通風は押込ファンと誘引ファンを併用する。自然通風がファンを用いて燃焼ガスを強制的に排出する方式とする記述も誤り——自然通風は煙突の通風力による方式でファンを用いない。

この問題のページ:ボイラー通風装置の仕組み

11エコノマイザ及び空気予熱器に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a空気予熱器は、煙道ガスの余熱を利用して燃焼用空気を予熱する装置である。
  2. b空気予熱器を設置すると、排ガス温度が上昇するため排ガスによる熱損失が増加する。
  3. cエコノマイザや空気予熱器を設けると、排ガスの熱を回収するためボイラー効率が向上する。
  4. dエコノマイザ(節炭器)は、煙道ガスの余熱を利用して給水を予熱する装置である。
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正解:b. 空気予熱器を設置すると、排ガス温度が上昇するため排ガスによる熱損失が増加する。

誤っているのは、空気予熱器を設置すると排ガス温度が上昇して排ガスによる熱損失が増加するとする記述。空気予熱器は排ガスの熱を燃焼用空気に回収するので、排ガス温度は下がり、排ガス熱損失はむしろ減少する。ほかの記述は正しい——エコノマイザが煙道ガスの余熱で給水を予熱するとする記述、空気予熱器が煙道ガスの余熱で燃焼用空気を予熱するとする記述、これらを設けると排ガス熱の回収によりボイラー効率が向上するとする記述は、いずれも適切である。

この問題のページ:空気予熱器と排ガス熱損失

12鋳鉄製セクショナルボイラーに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a蒸気ボイラーとして使用する場合、最高使用圧力は0.1MPa以下に限られる。
  2. b鋳鉄製ボイラーは鋼製ボイラーに比べて高温・高圧に強く、大容量・高圧の発電用ボイラーに適する。
  3. c温水ボイラーとして使用する場合、圧力0.5MPa以下、かつ温水温度120℃以下に限られる。
  4. dセクション(section)をニップルで結合して組み立て、その数を増減して伝熱面積(能力)を増減できる。
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正解:b. 鋳鉄製ボイラーは鋼製ボイラーに比べて高温・高圧に強く、大容量・高圧の発電用ボイラーに適する。

誤っているのは、鋳鉄製ボイラーが鋼製ボイラーより高温・高圧に強く大容量・高圧の発電用に適するとする記述。鋳鉄は鋼に比べてもろく、熱の不同膨張で割れやすいため高温・高圧・大容量には適さず、低圧の暖房・給湯用に用いられる。ほかの記述は正しい——蒸気ボイラーとして使う場合に最高使用圧力が0.1MPa以下に限られるとする記述、温水ボイラーとして使う場合に0.5MPa以下かつ120℃以下に限られるとする記述、セクションをニップルで結合しその数で伝熱面積(能力)を増減できるとする記述は、いずれも適切である。

この問題のページ:鋳鉄製セクショナルボイラーの特徴

13ボイラー効率に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aボイラー効率は、良好に運転すれば通常100%を超える。
  2. bボイラー効率は、燃料の発熱量を、発生蒸気が得た熱量で除して求める。
  3. cエコノマイザを設けても、ボイラー効率は変化しない。
  4. dボイラー効率は、全供給熱量(燃料の発熱量×燃料消費量)に対する、発生蒸気の吸収熱量の割合で表される。
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正解:d. ボイラー効率は、全供給熱量(燃料の発熱量×燃料消費量)に対する、発生蒸気の吸収熱量の割合で表される。

正しいのは、全供給熱量(燃料の発熱量×燃料消費量)に対する発生蒸気の吸収熱量の割合で表されるとする記述。ボイラー効率=(発生蒸気の吸収熱量)÷(燃料の発熱量×燃料消費量)×100で、供給熱量に対する有効利用熱量の割合を表す。燃料の発熱量を発生蒸気が得た熱量で除して求めるとする記述は誤り——分子と分母が逆である。エコノマイザを設けても効率は変化しないとする記述も誤り——エコノマイザは排ガス熱を回収し効率を高める。効率が通常100%を超えるとする記述も誤り——効率は入力熱量に対する割合であり100%を超えない。

この問題のページ:ボイラー効率の算定方法

14水管ボイラーの構造・分類に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a貫流ボイラーは、蒸気ドラム内で気水を分離してから過熱器に送る方式のボイラーである。
  2. b強制循環式水管ボイラーは、ボイラー水の循環にポンプを用いることを禁止されている方式である。
  3. c水管ボイラーは、丸ボイラーの一種であり、伝熱面積を大きくとることが難しい。
  4. d水管ボイラーは、ドラムと多数の水管を連結した構造で、水の循環方式により自然循環式・強制循環式・貫流式などに分けられる。
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正解:d. 水管ボイラーは、ドラムと多数の水管を連結した構造で、水の循環方式により自然循環式・強制循環式・貫流式などに分けられる。

水管ボイラーはドラムと多数の水管を組み合わせた構造で、水の循環方式により自然循環式・強制循環式・貫流式に分類されるとする記述が正しい。水管ボイラーを丸ボイラーの一種で伝熱面積を大きくとることが難しいとする記述は誤り——水管ボイラーは丸ボイラーではなく別分類であり、伝熱面積を大きくとりやすいのが特徴である。貫流ボイラーを蒸気ドラム内で気水を分離してから過熱器に送る方式とする記述は誤り——貫流ボイラーはドラムを持たず、給水ポンプで管内に水を送り一気に蒸発・過熱させる方式である。強制循環式でポンプの使用が禁止されているとする記述は誤り——強制循環式はむしろポンプで強制的に水を循環させる方式である。

この問題のページ:水管ボイラーの水循環方式による分類

15過熱器に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a過熱器を設けると、ボイラー本体の伝熱面積は増加するが、蒸気の乾き度は低下する。
  2. b過熱蒸気は、同じ圧力の飽和蒸気より高い温度をもつ蒸気である。
  3. c過熱蒸気を使用すると、配管や機器内での凝縮(復水の発生)を抑えられる。
  4. d過熱器は、ボイラー本体で発生した飽和蒸気をさらに加熱し、過熱蒸気を得るための装置である。
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正解:a. 過熱器を設けると、ボイラー本体の伝熱面積は増加するが、蒸気の乾き度は低下する。

誤っているのは、過熱器を設けると蒸気の乾き度が低下するとする記述。過熱器は飽和蒸気(乾き度100%の乾き飽和蒸気)をさらに加熱し、飽和温度より高い温度の過熱蒸気を得るための装置であり、乾き度を低下させるものではない。過熱器が飽和蒸気を加熱して過熱蒸気を得る装置であるとする記述、過熱蒸気は同じ圧力の飽和蒸気より高温であるとする記述、過熱蒸気の使用で配管や機器内での凝縮を抑えられるとする記述はいずれも正しい。

この問題のページ:過熱器と蒸気乾き度の関係

16ばね式安全弁の吹出し圧力の調整に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aばね式安全弁の吹出し圧力は、最高使用圧力以下で作動させてはならず、必ず最高使用圧力を大きく超えた圧力に達した時点で作動するように調整しなければならない。
  2. b安全弁が2個以上ある場合、そのうち1個を最高使用圧力以下で作動するように調整し、他は最高使用圧力の1.03倍以下で作動するように調整してもよい。
  3. cばね式安全弁の吹出し圧力は、一度調整を行えばばねの劣化や弁座への異物の付着があっても使用中に変わることはないため、その後に作動を確認する点検は不要である。
  4. dばね式安全弁は、蒸気の圧力が上昇したときにのみ作動する装置ではなく、ボイラーの使用中は蒸気を絶えず逃がすため常に弁を開いた状態にしておく装置である。
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正解:b. 安全弁が2個以上ある場合、そのうち1個を最高使用圧力以下で作動するように調整し、他は最高使用圧力の1.03倍以下で作動するように調整してもよい。

安全弁が複数ある場合、そのうち一つを最高使用圧力以下で作動するように調整し、他の安全弁は最高使用圧力の1.03倍以下で作動するように調整してよいとされており、そう述べる記述が正しい。必ず最高使用圧力を大きく超えた圧力で作動するように調整しなければならないとする記述は誤り——それでは圧力の異常上昇を防げない。一度調整すれば使用中に変わることはなくその後の点検は不要とする記述は誤り——安全弁は定期的な点検・作動確認が必要である。使用中は常に開いた状態にしておく装置とする記述は誤り——安全弁は通常は閉じており、設定圧力を超えたときに開いて蒸気を放出する。

この問題のページ:複数安全弁の吹出し圧力調整

17蒸気トラップの種類に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a蒸気トラップは、いずれの方式であっても蒸気とドレンを区別せず同時に排出する装置である。
  2. bフロート式蒸気トラップは、ドレンの水位変化によるフロート(浮子)の動きを利用して排出弁を開閉する。
  3. cサーモスタット式蒸気トラップは、蒸気とドレンの温度差を利用してドレンを排出する。
  4. dバケット式蒸気トラップは、ドレン(復水)の浮力によるバケットの上下動を利用して排出弁を開閉する。
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正解:a. 蒸気トラップは、いずれの方式であっても蒸気とドレンを区別せず同時に排出する装置である。

誤っているのは、いずれの方式であっても蒸気とドレンを区別せず同時に排出する装置だとする記述。蒸気トラップは蒸気を系統内に保持したまま、ドレン(復水)のみを自動的に排出することを目的とした装置であり、蒸気を一緒に排出することは目的ではない。バケット式・フロート式・サーモスタット式について述べた記述はいずれも正しい——バケット式は浮力によるバケットの上下動、フロート式はフロートの水位変化、サーモスタット式は蒸気とドレンの温度差を利用してドレンを排出する。

この問題のページ:蒸気トラップの機能

18減圧弁に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a減圧弁は、ボイラー本体で発生する蒸気の圧力を上昇させるために用いる弁である。
  2. b減圧弁は、蒸気の圧力を減圧し、二次側の圧力をほぼ一定に保つための弁である。
  3. c減圧弁を設けると、蒸気の使用先での圧力変動はかえって大きくなる。
  4. d減圧弁は、給水系統に設けてボイラーへの給水量を調整するための弁である。
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正解:b. 減圧弁は、蒸気の圧力を減圧し、二次側の圧力をほぼ一定に保つための弁である。

正しいのは、蒸気の圧力を減圧して二次側の圧力をほぼ一定に保つための弁だとする記述。減圧弁は蒸気本管の圧力を用途に応じて減圧し、二次側(使用側)の圧力をほぼ一定に保つために用いる弁で、ダイヤフラム式などがある。蒸気の圧力を上昇させるために用いるとする記述は誤り——圧力を上昇させる弁ではなく低下させる弁である。使用先での圧力変動がかえって大きくなるとする記述も誤り——減圧弁は使用先での圧力変動を抑える目的で設ける。給水系統に設けて給水量を調整するとする記述も誤り——給水量の調整弁ではなく蒸気系統に設けるものである。

この問題のページ:減圧弁による二次側圧力保持

19給水ポンプに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a給水ポンプの容量は、最大蒸発量ではなく安全弁の吹出し量を基準として定め、その吹出し量よりも小さくしなければならない。
  2. b給水ポンプは、常用水位を保つように運転する必要はなく、ボイラー水位が安全低水面以下まで下がったときにのみ作動させればよい。
  3. c給水ポンプの全揚程は、ボイラーの最高使用圧力に相当する圧力に、配管などの抵抗に見合う圧力を加えたものより大きくなければならない。
  4. d給水ポンプの全揚程は、ボイラーの最高使用圧力に相当する圧力より低い値であっても、給水は支障なく行えるので差し支えない。
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正解:c. 給水ポンプの全揚程は、ボイラーの最高使用圧力に相当する圧力に、配管などの抵抗に見合う圧力を加えたものより大きくなければならない。

正しいのは、全揚程を最高使用圧力に相当する圧力に配管などの抵抗に見合う圧力を加えたものより大きくしなければならないとする記述。給水ポンプは、ボイラー内の圧力に打ち勝って給水できるよう、全揚程を最高使用圧力に相当する圧力に配管抵抗等を加えた圧力より大きくする必要がある。全揚程が最高使用圧力より低くても支障はないとする記述は誤り——全揚程が最高使用圧力より低いと給水できない。安全低水面以下になったときにのみ作動させればよいとする記述も誤り——給水は常時ボイラー水位を維持するために行う必要がある。容量を安全弁の吹出し量より小さくしなければならないとする記述も誤り——安全弁吹出し量との単純な大小関係は規定の趣旨ではない。

この問題のページ:給水ポンプ全揚程の設定条件

20インゼクタに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aインゼクタは、構造が簡単なため、非常用・予備の給水装置として用いられることがある。
  2. bインゼクタは、蒸気の噴射力を利用して真空をつくり、給水を吸い込んでボイラーに送り込む装置である。
  3. cインゼクタは、高圧・大容量のボイラーへの給水に適しており、主給水装置として広く用いられる。
  4. dインゼクタは、給水温度が高くなると機能が低下し、一定の温度を超えると使用できなくなる。
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正解:c. インゼクタは、高圧・大容量のボイラーへの給水に適しており、主給水装置として広く用いられる。

誤っているのは、高圧・大容量のボイラーへの給水に適し主給水装置として広く用いられるとする記述。インゼクタは構造が簡単な反面、高圧・大容量のボイラーには適さず、主に低圧の小容量ボイラーの非常用・予備の給水装置として用いられる。蒸気の噴射力による吸込み・給水温度による機能低下・予備の給水装置としての用途を述べた記述はいずれも正しい——蒸気の噴射力で真空をつくり給水を吸い込む仕組みで、給水温度が高いと機能が低下し、構造の簡単さから予備給水装置として使われる。

この問題のページ:インゼクタの適用範囲

21ボイラーの吹出し装置に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. a吹出し装置は、ボイラー水位を常用水位に自動的に調整するための装置である。
  2. b大容量のボイラーでは、吹出し弁を2個直列に設けたり、吹出し弁と吹出しコックを直列に設けたりすることがある。
  3. c吹出し弁及び吹出しコックは、ボイラー水の性状に応じて必要な頻度で操作する。
  4. d吹出し装置は、ボイラー水中の泥・スケールなどの沈殿物を排出するために用いられる。
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正解:a. 吹出し装置は、ボイラー水位を常用水位に自動的に調整するための装置である。

誤っているのは、ボイラー水位を常用水位に自動的に調整するための装置だとする記述。吹出し装置はボイラー水中の泥・スケールなどの沈殿物を排出するための装置であり、水位を自動調整する装置ではない。沈殿物の排出という用途・水の性状に応じた操作・大容量ボイラーでの弁の直列設置を述べた記述はいずれも正しい——沈殿物の排出のために用いられ、水の性状に応じて操作し、大容量ボイラーでは弁を直列に設けることがある。

この問題のページ:吹出し装置の目的

22ガラス水面計に付属するコック(元弁)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aガラス水面計の元弁を閉止しても、水面計は正しい水位を表示し続ける。
  2. bガラス水面計の元弁は、通常運転中は常に閉止しておき、水位を点検するときだけ開ける。
  3. cガラス水面計の元弁は、掃除や取替えの際に閉止し、通常運転中は開放しておく。
  4. dガラス水面計にはコックや弁を設けてはならず、ガラス管を配管に直結する。
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正解:c. ガラス水面計の元弁は、掃除や取替えの際に閉止し、通常運転中は開放しておく。

正しいのは、掃除やガラス管の取替えの際に閉止し通常運転中は開放しておくとする記述。ガラス水面計の元弁(コック)は、ガラス管の掃除や取替えなどの際に閉止して蒸気・水を遮断するためのもので、通常の運転中は開放しておき常時水位を表示させる。通常運転中は常に閉止しておくとする記述、コックや弁を設けてはならないとする記述、元弁を閉止しても正しい水位を表示し続けるとする記述はいずれも誤り——通常時に閉止したままでは水位を確認できず、コックは設けられており、閉止すれば実際の水位を反映しなくなる。

この問題のページ:ガラス水面計元弁の開閉運用

23換算蒸発量(相当蒸発量)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a換算蒸発量は、蒸気の保有する熱量に着目した値ではなく、実際にボイラーが発生した蒸気の質量をそのまま表したものである。
  2. b換算蒸発量は、給水温度や発生蒸気の圧力にかかわらず、常に実際蒸発量とまったく同じ値になるものとされている。
  3. c換算蒸発量は、ボイラーの伝熱面積の大きさを表すための指標であり、発生する蒸気の量や保有熱量とは無関係である。
  4. d換算蒸発量は、実際の発生蒸気が保有する熱量を、100℃の水を100℃の飽和蒸気に変えるときの基準熱量で換算した値である。
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正解:d. 換算蒸発量は、実際の発生蒸気が保有する熱量を、100℃の水を100℃の飽和蒸気に変えるときの基準熱量で換算した値である。

正しいのは、実際の発生蒸気が保有する熱量を、100℃の水を100℃の飽和蒸気に変えるときの基準熱量で換算した値だとする記述。換算蒸発量(相当蒸発量)は、実際の給水温度・蒸気圧力条件で発生した蒸気の保有熱量を、100℃の水を100℃の飽和蒸気にする際の基準熱量で換算し、条件の異なるボイラー同士の能力を比較できるようにした値である。実際に発生した蒸気の質量をそのまま表したものだとする記述は誤り——実際蒸発量そのものではなく熱量換算値である。給水温度にかかわらず常に実際蒸発量と同じ値になるとする記述も誤り——給水温度が異なれば実際蒸発量と換算蒸発量は一致しない。伝熱面積を表す指標で蒸発量とは無関係だとする記述も誤り——蒸発量(能力)を表す指標であり無関係ではない。

この問題のページ:換算蒸発量の算出基準

24送気系統に用いられる蒸気ヘッダに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a蒸気ヘッダは、複数のボイラーで発生した蒸気を一旦集合させ、使用先ごとに必要な量を分配するための設備である。
  2. b蒸気ヘッダは、一つのボイラーにつき一つの使用先へ直結する配管を指す名称である。
  3. c蒸気ヘッダは、ボイラー水中の不純物を分離するための装置である。
  4. d蒸気ヘッダは、蒸気の圧力を自動的に一定値まで上昇させる装置である。
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正解:a. 蒸気ヘッダは、複数のボイラーで発生した蒸気を一旦集合させ、使用先ごとに必要な量を分配するための設備である。

複数のボイラーで発生した蒸気を一旦集合させ、使用先ごとに必要な量を分配するための設備であると述べる記述が正しい。蒸気ヘッダは複数のボイラーからの蒸気を集合させ、各使用設備へ必要な量の蒸気を分配するための設備である。ボイラー水中の不純物を分離するための装置とする記述は誤り——それは気水分離器の役割である。蒸気の圧力を自動的に一定値まで上昇させる装置とする記述は誤り——圧力を上昇させる装置ではない。ボイラーごとに使用先へ直結する配管を指す名称とする記述は誤り——単一の直結配管ではなく、複数系統を集合・分配するための設備である。

この問題のページ:蒸気ヘッダの役割

25ボイラーの通風系統に設けるダンパに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. aダンパは、燃焼ガス中のばいじんを除去するための装置である。
  2. bダンパは、燃焼用空気を加熱するための装置である。
  3. cダンパは、ボイラー水の水位を検出するための装置である。
  4. dダンパは、煙道等に設けて燃焼ガスの通路面積を変え、風量(通風力)を調整するための装置である。
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正解:d. ダンパは、煙道等に設けて燃焼ガスの通路面積を変え、風量(通風力)を調整するための装置である。

煙道等に設けて燃焼ガスの通路面積を変え、風量(通風力)を調整するための装置であると述べる記述が正しい。ダンパは煙道や風道に設けられ、開度を変えて通路面積を調整することで送風量・排ガス量(通風力)を調整する装置である。燃焼ガス中のばいじんを除去するための装置とする記述は誤り——ばいじん除去は集じん装置の役割である。ボイラー水の水位を検出するための装置とする記述は誤り——水位検出は水位検出器の役割である。燃焼用空気を加熱するための装置とする記述は誤り——燃焼用空気の予熱は空気予熱器の役割である。

この問題のページ:ダンパによる通風力の調整

26炉筒煙管ボイラーの構造に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a炉筒煙管ボイラーは、ボイラー水を胴の外部に貯留し、炉筒内で蒸気を発生させる構造となっている。
  2. b炉筒には波形のものは用いられず、平滑管のみが使用される。
  3. c炉筒煙管ボイラーは、胴の外部に炉筒を配置し、胴の内部を煙管群のみで構成する構造となっている。
  4. d波形炉筒は、平滑炉筒に比べて熱による伸縮に順応しやすく、外圧に対する強度も大きい。
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正解:d. 波形炉筒は、平滑炉筒に比べて熱による伸縮に順応しやすく、外圧に対する強度も大きい。

波形炉筒は平滑炉筒に比べて熱による伸縮に順応しやすく外圧に対する強度も大きいとする記述が正しい。波形炉筒(コルゲート形状)は、平滑炉筒に比べて燃焼による熱膨張・収縮に柔軟に順応でき、外圧に対する強度も大きいため広く用いられている。胴の外部に炉筒を配置し胴の内部を煙管群のみで構成するとする記述は誤り――炉筒煙管ボイラーは胴の内部に炉筒と煙管を収め、その周囲にボイラー水を満たす構造であり、炉筒を胴の外部に置くことはない。炉筒には波形のものは用いられず平滑管のみが使用されるとする記述も誤り――波形炉筒は法令上禁止されておらず、実際に多用されている。ボイラー水を胴の外部に貯留し炉筒内で蒸気を発生させるとする記述も誤り――ボイラー水は胴の内部(炉筒・煙管の周囲)に保有され、胴の外部に貯留するのではない。

この問題のページ:炉筒煙管ボイラーの構造的特徴

27炉筒煙管ボイラーのガセットステーに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. aガセットステーは、丸ボイラーではなく水管ボイラーの水管を支持するために用いられる。
  2. bガセットステーは、鏡板の平面部を補強するために取り付けられる。
  3. cガセットステーの下端を炉筒に直接溶接すると、熱応力の繰返しにより溶接部に亀裂を生じやすい。
  4. dガセットステーは、鏡板を炉筒又は胴で支える平板状の補強材である。
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正解:a. ガセットステーは、丸ボイラーではなく水管ボイラーの水管を支持するために用いられる。

誤っているのは、ガセットステーが丸ボイラーではなく水管ボイラーの水管を支持するために用いられるとする記述。ガセットステーは炉筒煙管ボイラーなど丸ボイラーにおいて、平板状の鋼板で鏡板を炉筒又は胴に連結し補強する部材であり、水管ボイラーの水管支持には用いられない。鏡板を炉筒又は胴で支える平板状の補強材であるとする記述は正しい――ガセットステーの基本的な役割の説明である。下端を炉筒に直接溶接すると溶接部に亀裂を生じやすいとする記述も正しい――熱による繰返し応力で亀裂を生じやすいことが知られている。鏡板の平面部を補強するために取り付けられるとする記述も正しい――鏡板の平面部(強度上弱い部分)を補強する目的で取り付けられる。

この問題のページ:ガセットステーの用途

28立てボイラーの構造・特徴に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a立てボイラーは、伝熱面積を増加させるため、必ず過熱器を備える構造となっている。
  2. b立てボイラーは、胴を水平に据え付け、内部に多数の水管を配置した構造である。
  3. c立てボイラーは、大容量のボイラーに適しており、大規模工場の主力ボイラーとして広く用いられる。
  4. d立てボイラーは、胴を垂直に据え付けた構造で、比較的小容量・低圧のボイラーに用いられ、据付けに要する面積が小さい。
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正解:d. 立てボイラーは、胴を垂直に据え付けた構造で、比較的小容量・低圧のボイラーに用いられ、据付けに要する面積が小さい。

胴を垂直に据え付けた構造で比較的小容量・低圧に用いられ据付面積が小さいとする記述が正しい。立てボイラーは構造が簡単で据付面積が小さく、比較的小容量・低圧の用途に適している。大容量に適し大規模工場の主力ボイラーとして広く用いられるとする記述は誤り――立てボイラーは伝熱面積が小さく、大容量ボイラーには適さない。胴を水平に据え付け内部に多数の水管を配置した構造とする記述も誤り――胴を水平に据え、多数の水管を配置するのは水管ボイラーの特徴であり、立てボイラーとは構造が異なる。必ず過熱器を備える構造とする記述も誤り――立てボイラーに過熱器を備えることは必須ではなく、一般に小容量のため過熱器を持たないものが多い。

この問題のページ:立てボイラーの構造上の特徴

29水管ボイラーの水循環に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a自然循環式水管ボイラーでは、加熱された水管内と降水管内の水の密度差により、水の循環が自然に生じる。
  2. b水管ボイラーの水循環は給水ポンプの圧力のみによって強制的に生じるものであり、自然循環方式は存在しない。
  3. c気水ドラムは、蒸気と水を分離する機能を持たず、気水分離は水管内でのみ行われる。
  4. d水管ボイラーでは、降水管内の水は水管内の水よりも密度が小さいため、降水管を上昇して循環する。
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正解:a. 自然循環式水管ボイラーでは、加熱された水管内と降水管内の水の密度差により、水の循環が自然に生じる。

加熱された水管内と降水管内の水の密度差により水の循環が自然に生じるとする記述が正しい。自然循環式水管ボイラーでは、燃焼ガスに加熱される水管内の水は密度が小さくなって上昇し気水ドラムへ向かい、比較的温度の低い降水管内の水は密度が大きいため下降し、この密度差により自然な水循環が生じる。降水管内の水は水管内の水よりも密度が小さいため降水管を上昇するとする記述は誤り――記述が逆であり、降水管内の水の方が密度が大きく下降する。気水ドラムは蒸気と水を分離する機能を持たないとする記述も誤り――気水ドラムは蒸気と水を分離する重要な機能を持つ。水循環は給水ポンプの圧力のみによる強制的なもので自然循環方式は存在しないとする記述も誤り――自然循環方式は水管ボイラーで広く実用化されており、給水ポンプの圧力のみに依存するものではない。

この問題のページ:水管ボイラーの水循環の仕組み

30貫流ボイラーの構造・特徴に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a貫流ボイラーは、蒸発部と過熱部が構造上明確に分離されたドラムを介して接続されている。
  2. b貫流ボイラーは、気水ドラムを持たず、給水ポンプで送られた水が管内を通る間に予熱・蒸発・過熱され、他端から蒸気を取り出す構造である。
  3. c貫流ボイラーは、自然循環式水管ボイラーと同様に、降水管と上昇管による水の自然循環を利用する構造である。
  4. d貫流ボイラーは、大径の気水ドラムを備え、保有水量が大きいことを特徴とする。
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正解:b. 貫流ボイラーは、気水ドラムを持たず、給水ポンプで送られた水が管内を通る間に予熱・蒸発・過熱され、他端から蒸気を取り出す構造である。

気水ドラムを持たず、管内を通る間に予熱・蒸発・過熱されて他端から蒸気を取り出す構造とする記述が正しい。貫流ボイラーは細い管の一端に給水を送り込み、管内を通過する間に予熱・蒸発・過熱の各過程が連続して行われ、他端から過熱蒸気が取り出される構造である。大径の気水ドラムを備え保有水量が大きいとする記述は誤り――ドラムを持たないため保有水量は非常に小さい。降水管と上昇管による水の自然循環を利用するとする記述も誤り――ドラムがないため降水管・上昇管による自然循環は生じず、給水ポンプの圧力で押し通される。蒸発部と過熱部が構造上分離されたドラムを介して接続されているとする記述も誤り――蒸発部と過熱部を分離するドラムは存在せず、一連の管系統の中で連続的に処理される。

この問題のページ:貫流ボイラーの構造

31ボイラーの胴に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a胴は、ボイラー水を保有せず、蒸気のみを通過させるための配管部分である。
  2. b胴に生じる応力は、内部圧力の大きさに関係なく常に一定である。
  3. c胴には、内部の圧力により、周方向の応力よりも軸方向の応力の方が大きく生じる。
  4. d内部の圧力により、軸方向の応力よりも周方向の応力の方が大きく生じる。
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正解:d. 内部の圧力により、軸方向の応力よりも周方向の応力の方が大きく生じる。

軸方向の応力よりも周方向の応力の方が大きく生じるとする記述が正しい。円筒形の胴に内部圧力が作用すると、薄肉円筒に生じる応力の関係から周方向応力は軸方向応力のほぼ2倍となり、周方向応力の方が大きい。周方向の応力よりも軸方向の応力の方が大きいとする記述は誤り――大小が逆である。胴はボイラー水を保有せず蒸気のみを通過させる配管部分とする記述も誤り――胴は内部にボイラー水及び蒸気を保有する圧力容器であり、単なる蒸気配管ではない。胴に生じる応力は内部圧力の大きさに関係なく常に一定とする記述も誤り――胴に生じる応力は内部圧力の大きさに応じて増減する。

この問題のページ:胴に生じる周方向応力と軸方向応力

32ボイラーの鏡板に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a鏡板は、胴の両端を覆う板であるが、内部圧力を負担する部材ではない。
  2. b皿形鏡板は、強度が低いため、小容量の丸ボイラーには使用できない。
  3. c平鏡板は、皿形鏡板に比べて内圧に対する強度が高いため、補強を必要としない。
  4. d皿形鏡板は、平鏡板に比べて内圧に対する強度が高く、大径の胴でも補強なしで用いられることが多い。
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正解:d. 皿形鏡板は、平鏡板に比べて内圧に対する強度が高く、大径の胴でも補強なしで用いられることが多い。

皿形鏡板は球面に近い形状のため内圧に対する自己保形性が高く、平鏡板に比べて強度が高いため、大径の胴でもステーによる補強なしで用いられることが多いとする記述が正しい。平鏡板のほうが内圧に対する強度が高く補強を必要としないとする記述は誤り――平鏡板は平面のため強度上不利で、大径・高圧の場合は棒ステー等による補強を要する。鏡板は内部圧力を負担する部材ではないとする記述は誤り――鏡板は胴の端部を閉じ、内部圧力を直接負担する重要な圧力部材である。皿形鏡板は強度が低いため小容量の丸ボイラーには使用できないとする記述は誤り――皿形鏡板は強度が高いため、むしろ小容量の丸ボイラーにも広く使用されている。

この問題のページ:皿形鏡板の強度特性

33管ステーに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a管ステーは、鏡板の補強のみを目的とし、内部にガスや水を通すことはない。
  2. b管ステーは、煙管よりも肉厚を薄くすることで、部材の軽量化を図ったものである。
  3. c管ステーは、胴の周方向応力を軽減するために胴の中央部に設けられる部材である。
  4. d管ステーは、煙管より肉厚の大きい管で、鏡板の補強と燃焼ガスの通路を兼ねる。
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正解:d. 管ステーは、煙管より肉厚の大きい管で、鏡板の補強と燃焼ガスの通路を兼ねる。

管ステーは鏡板を支持・補強する目的で取り付けられる管状の部材で、単なる煙管よりも肉厚を大きくして強度を持たせ、内部を燃焼ガスの通路としても利用できる構造となっているとする記述が正しい。鏡板の補強のみを目的とし内部にガスや水を通すことはないとする記述は誤り――管ステーはガスの通路を兼ねることができる。煙管よりも肉厚を薄くして軽量化を図ったとする記述は誤り――肉厚は煙管より薄くするのではなく厚くする。胴の周方向応力を軽減するために胴の中央部に設けられるとする記述は誤り――管ステーは鏡板を支えるために鏡板に取り付けられる部材であり、胴中央部に設けるものではない。

この問題のページ:管ステーの構造と役割

34棒ステーに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a棒ステーは、棒状の鋼材により鏡板などを引っ張ることで変形を防ぐ補強材である。
  2. b棒ステーは、圧縮応力にのみ耐えるように設計され、引張力を負担することはない。
  3. c棒ステーは、管状の部材であり、内部を燃焼ガスが通過する構造となっている。
  4. d棒ステーは、平板状の部材であり、鏡板の平面部を面全体で支持する構造となっている。
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正解:a. 棒ステーは、棒状の鋼材により鏡板などを引っ張ることで変形を防ぐ補強材である。

棒ステーは棒状の鋼材を用いて鏡板同士や鏡板と胴板などを連結し、引張力によって鏡板の変形やふくらみを防止する補強材であるとする記述が正しい。管状の部材で内部を燃焼ガスが通過する構造とする記述は誤り――内部をガスが通過する管状構造は管ステーの特徴であり、棒ステーとは異なる。平板状で鏡板の平面部を面全体で支持するとする記述は誤り――平板状で鏡板の平面部を面で支持するのはガセットステーの特徴である。圧縮応力にのみ耐えるよう設計され引張力を負担しないとする記述は誤り――棒ステーは主に引張力を負担するように設計されている。

この問題のページ:棒ステーによる鏡板補強

35蒸気ボイラーの圧力計に接続する連絡管(サイホン管)に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a圧力計への連絡管には、蒸気が直接圧力計に入らないようサイホン管を用いる。
  2. b圧力計への連絡管は、圧力計を保護する必要がないため直管を用いるのが原則である。
  3. cサイホン管は、圧力計の指度を実際の圧力よりも高く表示させるための調整装置である。
  4. dサイホン管は、圧力計内部に混入した異物を除去するためのろ過装置である。
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正解:a. 圧力計への連絡管には、蒸気が直接圧力計に入らないようサイホン管を用いる。

圧力計は高温の蒸気に直接さらされると損傷や誤差の原因となるため、連絡管をU字形などに曲げて凝縮水を溜め、この水を介して圧力を伝えるサイホン管を用いて圧力計を保護する。したがって、蒸気が直接圧力計に入らないようサイホン管を用いるとする記述が正しい。圧力計を保護する必要がないため直管を用いるのが原則とする記述は誤り――保護の必要がないとする前提が誤りであり、直管ではなくサイホン管を用いるのが原則である。サイホン管を圧力計内部の異物を除去するろ過装置とする記述は誤り――サイホン管はろ過装置ではなく、凝縮水により高温蒸気の直接接触を防ぐものである。サイホン管を指度を実際の圧力よりも高く表示させる調整装置とする記述は誤り――サイホン管は指度を実際より高く見せる調整装置ではなく、正確な圧力を伝えつつ圧力計を保護する目的のものである。

この問題のページ:圧力計連絡管(サイホン管)の役割

36ボイラーの主蒸気弁に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a主蒸気弁には、アングル弁や玉形弁が用いられ、アングル弁は蒸気の流れの方向を直角に変える構造となっている。
  2. b主蒸気弁には、蒸気の流れ方向を変えることのできない仕切弁のみが用いられる。
  3. c主蒸気弁は、ボイラーへの給水を制御するために用いられ、蒸気の遮断には使用されない。
  4. d玉形弁は、蒸気の流れが直線状に流れるため、アングル弁よりも流れの抵抗が小さい。
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正解:a. 主蒸気弁には、アングル弁や玉形弁が用いられ、アングル弁は蒸気の流れの方向を直角に変える構造となっている。

主蒸気弁にはアングル弁や玉形弁が用いられ、このうちアングル弁は弁の入口と出口が直角に配置され、蒸気の流れ方向を直角に変える構造となっているとする記述が正しい。流れ方向を変えられない仕切弁のみが用いられるとする記述は誤り――仕切弁のみとするのは誤りで、アングル弁・玉形弁が広く用いられる。玉形弁は蒸気が直線状に流れアングル弁よりも抵抗が小さいとする記述は誤り――玉形弁は弁体構造上、流れがS字状に曲がるため流れの抵抗はやや大きく、直線状に流れるという点も誤りである。主蒸気弁を給水の制御に用い蒸気の遮断には使用しないとする記述は誤り――主蒸気弁は蒸気の送気・遮断を行うための弁であり、給水制御に用いるものではない。

この問題のページ:主蒸気弁(アングル弁)の構造

37温水ボイラーの逃がし弁及び逃がし管に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. a逃がし管は、緊急時に閉止できるよう、途中に仕切弁を設けることが構造上望ましいとされている。
  2. b逃がし弁及び逃がし管は、いずれもボイラー水位を検出するための装置である。
  3. c逃がし管は、圧力上昇を防ぐため大気に開放した配管であり、途中に弁を設けてはならない。
  4. d逃がし弁は、単なる開放配管であり、ばねなどの可動部を持たない。
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正解:c. 逃がし管は、圧力上昇を防ぐため大気に開放した配管であり、途中に弁を設けてはならない。

逃がし管は温水の膨張による圧力上昇を大気に逃がすための単なる開放配管であり、誤って閉止されると圧力上昇の危険があるため途中に弁を設けてはならないとする記述が正しい。逃がし弁を単なる開放配管でばねなどの可動部を持たないとする記述は誤り――ばねの力で弁体を作動させ設定圧力で開放する可動部を持つのは逃がし弁の特徴であり、逃がし管とは異なる。逃がし管の途中に仕切弁を設けることが構造上望ましいとする記述は誤り――逃がし管に仕切弁を設けることは望ましくなく、常時開放しておく必要がある。逃がし弁・逃がし管をいずれも水位を検出するための装置とする記述は誤り――これらはいずれも圧力(水の膨張)を逃がす装置であり、水位を検出するものではない。

この問題のページ:温水ボイラー逃がし管の設置基準

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